今回レビューする
モデル は、Intel Core Ultra 9 285HXとNVIDIA RTX PRO 5000 Blackwell GPUを搭載した上位構成です。最大128GBのメモリや高速SSDを組み合わせることで、3DレンダリングやAI処理、シミュレーションといった高い負荷の作業をモバイル環境でこなせる性能を備えています。持ち運び可能なワークステーションを求めるプロフェッショナルに向けた製品といえるでしょう。
ネーミング刷新「Dell Pro Max 18 Plus」をレビュー、NVIDIA RTX PRO 5000 Blackwell搭載ワークステーション
○18インチの存在感と落ち着いたデザイン
デザインは落ち着いたシルバーを基調とした仕上げで、ビジネスユースにもマッチする外観です。筐体サイズは幅402.0mm×奥行279.95mm×高さ30.2〜31.7mmで、重量は約3.25kgとなっています。
18インチクラスの大画面を搭載するノートPCとしては標準的な数値ですが、実際に手にするとズッシリとした存在感があり、日常的に持ち歩くにはある程度の覚悟が必要です。据え置きを基本にしつつ、必要に応じて持ち運べる「モバイル可能なワークステーション」と表現するのが適切でしょう。
本体サイズは幅402.0mm×奥行279.95mm×高さ30.2〜31.7mmで、重量約3.25kg
シルバーを基調とした落ち着いたデザイン
天板中央にDellのロゴが入っている
底面には安定感のあるゴム足と吸気口がある
ディスプレイは18インチのQHD+解像度(2560×1600)で、アスペクト比は16:10となっています。フルHDよりも広い作業領域を確保できるため、動画編集ソフトや3D CADなどの
アプリ ケーションでツールウィンドウを並べても十分な作業スペースがあります。
最大輝度は500nitと高く、明るいオフィス環境でも視認性に優れています。色域はDCI-P3を100%カバーしているため、色再現性が重要な写真編集や映像制作においても安心して利用できます。
非タッチ仕様ではあるものの、表面仕上げは非光沢仕様になっており視認性が高く、長時間の作業でも目が疲れにくい印象です。18インチという大画面と高精細パネルを組み合わせることで、デスクトップに近い快適さをモバイル環境で実現しています。
ディスプレイは18インチで解像度はQHD+(2560×1600)。DCI-P3 100%カバーの広い色域を持つ
キーボードは日本語配列で、バックライトとテンキーを備えたフルサイズ仕様です。キーのピッチやストロークも十分で、長時間の入力作業でも快適にタイピングできます。右上にある電源ボタンは誤操作が心配になるキーボードの中の配置ですが、クリック感が強めで実際に誤って押してしまうことはありませんでした。
キーボードは日本語配列でテンキーを含むフルサイズレイアウト
キーバックライトも搭載する
カメラ は1080p HDR対応のRGB
カメラ に加えて、8MPのHDR RGB+IR
カメラ を搭載しています。逆光下でも自然に映るHDR対応に加え、IR
カメラ によるWindows Hello顔認証、さらに物理シャッターも備えており、品質と機能、セキュリティを両立しています。
1080pの
カメラ と8MBのIR
カメラ を搭載。物理的なプライバシーシャッターも備える
インターフェースも非常に充実しており、
Thunderbolt 5×2に加えて
Thunderbolt 4、
USB 3.2 Gen1×2(うち1つはPowerShare対応)、HDMI 2.1、有線LAN(2.
5G bE)、SDカードスロットなどを搭載しています。外部ディスプレイや高速ストレージを同時に接続できる拡張性は、ワークステーションらしい装備といえるでしょう。
本体右側面にオーディオジャック、
Thunderbolt 4、
USB 3.2 Gen1x2が2基配置されている
左側面には有線LAN(2.
5G bE)、HDMI、
Thunderbolt 5×2、SDカードスロットが並ぶ
なお、付属のACアダプターは280W出力の
USB -Cタイプで、サイズ・重量ともに一般的なノートPC用アダプターを大きく上回ります。本体と合わせて持ち運ぶ場合には存在感が増すため、据え置きを基本としつつ、必要に応じてモバイル利用するスタイルが現実的です。
付属のACアダプターは280W出力でサイズは大きめ
○ワークステーション級の性能を検証
ベンチマークソフトを使ってDell Pro Max 18 Plusの性能をチェックしていきましょう。今回貸与を受けたサンプルの構成は以下の通りです。
OS:Windows 11 Pro
CPU:Intel Core Ultra 9 285HX
GPU:NVIDIA RTX PRO 5000 Blackwell(24GB GDDR7)
メモリ:128GB(128GB×1)、DDR5-6400、CAMM2デュアルチャネル
ストレージ:1TB NVMe SSD
CPU-Z
GPU-Z
CINEBENCHの結果
P
CM ark 10の結果
CPU性能をCinebenchで確認すると、マルチコア・シングルコアともに高いスコアを記録しました。従来世代のモバイル向けプロセッサーを大きく上回る結果で、並列処理を多用するレンダリングやシミュレーションに十分対応できる性能です。P
CM ark 10でも総合スコア8,000超えを記録し、とくにデジタルコンテンツ制作の項目では突出した数値を示しました。写真や動画の編集などCPUとGPUを組み合わせる作業で高いパフォーマンスを発揮してくれます。
UL Procyonのベンチマーク結果
実
アプリ を想定したUL Procyonベンチマークでも高いパフォーマンスを示しました。Photo Editingでは8,300台、Video Editingでは6万5,000を超えるスコアを記録し、
Ado be PhotoshopやPremiere Proを使った作業でも快適に動作することが確認できます。
さらにAI推論や画像生成のテストでも安定したスコアを残しており、Stable Diffusionなどの
生成AI を活用するワークフローにも十分対応できる性能です。従来のクリエイティブ用途に加え、
生成AI を取り入れた新しい制作スタイルにおいても余裕を持って活用できるでしょう。
3DMarkのスコア
F
F1 4ベンチのスコア
FF15 ベンチのスコア
Cyberpunk 2077のベンチマーク結果
モンハンワイルズベンチマークの結果
Blender Benchmarkのスコア
GPU性能も強力です。NVIDIA RTX PRO 5000 Blackwellは本来ワークステーション用途を意識した
モデル ですが、3DMarkのTime SpyやSpeed Wayでハイエンドらしいスコアを記録し、F
F1 4や
FF15 、モンハンワイルズ、Cyberpunk 2077といったゲームでも快適に動作しました。
大規模なオープンワールドやレイトレーシング対応の重量級タイトルでも安定したフレームレートを確保でき、DLSSを併用すればさらに余裕を持ったプレイが可能です。加えてBlender BenchmarkのようなGPUレンダリングでも高スコアを発揮し、クリエイティブ用途とエンターテインメント用途を両立できる点が大きな魅力です。
CrystalDiskInfo
CrystalDiskMark
ストレージはSK hynix製の1TB NVMe SSDを搭載しており、CrystalDiskMarkではシーケンシャルリードで10,000MB/sを超える結果を記録しました。ライトも7,000MB/s台に達しており、大容量のゲームデータや
4K 映像ファイルを扱う場面でも高速に読み書きできます。
ラン
ダム アクセス性能も高水準で、
アプリ ケーションの起動や大規模なデータベース処理など、実際の使用環境でのレスポンスにも直結する性能を備えています。ワークステーション用途はもちろん、ゲーミング用途においてもロード時間の短縮に効果的です。
バッテリー駆動時間
バッテリー駆動時間をP
CM ark 10のModern Officeシナリオで計測したところ、電源設定をバランス、ディスプレイ輝度を50%にした条件で約6時間を記録しました。18インチクラスのワークステーションとしては健闘している数値で、オフィス作業や出張先での軽作業程度であればACアダプターなしでも運用可能です。
ただしGPUを積極的に使うレンダリングやゲーム用途では消費が大きくなるため、基本的にはACアダプターを併用して使う前提と考えたほうがよいでしょう。
○デスクトップ級性能を持ち歩ける1台
Dell Pro Max 18 Plusは、18インチの大画面と最新世代のCPU・GPUを備えた、完成度の高いモバイルワークステーションです。レンダリングや動画編集、
生成AI といった負荷の大きい処理を外出先でもこなせる実力を持ち、ゲームでもハイエンドクラスの快適性を発揮します。仕事とエンターテインメントを1台で両立したいユーザーにも適した
モデル です。
デスクトップ級性能を持ち歩ける1台
一方で重量約3.25kgに加えて280Wの大型アダプターが必要になるため、頻繁な持ち運びには負担があります。それでも拠点間の移動や出張といった場面では十分実用的で、デスクトップに迫る性能を携帯できる点こそが本機の価値といえるでしょう。
据え置きを中心にしつつ、必要に応じて持ち出せる「モバイルワークステーションの完成形」といえる1台で、クリエイティブから研究開発、そしてゲームまで幅広い用途を1台でこなしたいユーザーにとって有力な選択肢となるはずです。