
キリン
ビールが『キリン本格醸造
ノンアルコール ラガーゼロ』を発売する
○■本格的な
ビールらしさを追求
本商品の開発に際して、キリン
ビールでは初めて“脱アルコール製法”に挑戦した。開発期間は4年にもおよんだという。キリン
ビール マーケティング部の木村正一氏は「お客様が求める『本当に
ビールらしいノンアル』をつくることの難しさに直面しました。そこで立ち返ったのが、キリンの原点であるラガータイプの
ビールです」と説明する。

ラガーの名を冠した、アルコール度数0.00%の『キリン本格醸造
ノンアルコール ラガーゼロ』が誕生

350ml缶で展開する。パッケージは、マット加工を施した赤色の上質なカラーリング。価格はオープンで、コンビニ店頭における想定価格は181円
キリン
ビールでは「お酒の未来を創造し、人と社会に、つながるよろこびを届け続ける会社となる」ことを目指している。責任ある飲酒の取り組みの一環として、今後は商品ラインナップにおけるノンアル・低アルの構成比も増やしていきたい考え。直近では、ノンアル商品の“おいしさへの新しい挑戦”の第1弾として、
ノンアルコールチューハイの新商品『キリン 氷ゼロ(ひょうぜろ)スパークリング シチリア産レモン』を8月26日に発売した。そして第2弾が『ラガーゼロ』という位置づけになっている。

ノンアル
市場の活性化に向けた“おいしさへの新しい挑戦”は続く
木村氏によれば、消費者は
ノンアルコールビールに「本格
ビールらしさ」「爽やかリフレッシュ」などを求めているという。そこで、本格
ビールらしさ=ラガーゼロ、爽やかリフレッシュ=キリン グリーンズフリーが担う、と説明する。

消費者のニーズを捉えたノンアルのポートフォリオ
「ラガーゼロの本格的なおいしさを通じて、ノンアルカテゴリを『仕方なく飲むもの』ではなく、『日常生活で積極的に取り入れたくなるもの』に進化させていきます」と木村氏。発売期からプロモーション活動を積極的に展開し、TV
CM、デジタル
広告、店頭
広告、SNS発信、交通
広告(JR東日本・西日本)などを通じて露出を増やしていきたい考え。2025年の販売目標については「25年9月〜12月の実質3カ月で約50万ケース(大びん換算)を目指します」とした。

2025年の販売目標

キリン
ビール マーケティング部
ビール類・ノンアル カテゴリーマネージャーの木村正一氏(左)と、キリン
ビール マスターブリュワーの田山智広氏(右)
○■史上最大の設備
投資も
続いてキリン
ビール マスターブリュワーの田山智広氏が、新商品のポイントについて説明した。そもそも
ノンアルコール・
ビールテイスト飲料の製法は「調合」か「脱アルコール」に分かれる。調合はアルコールを生成せず(発酵させず)、独自の手法で味覚を調整して
ビールに似た味をつくる。これに対して脱アルコールでは、本物の
ビールをつくってからアルコールを抜く。田山氏は「ラガーゼロで選択したのは、脱アルコール製法です。アルコール度数0.00%のノンアルをつくるために、技術的なハードルをいくつも超える必要がありました」と振り返る。

製法について
本来、
ビールの“キレ”は、発酵・熟成の段階で出てくるもの。このため、調合でつくったノンアル
ビールにキレを出すことは難しく、この点においては脱アルコール製法にメリットがある。ただ脱アルコール製法には、蒸留の段階で高いハードルが存在している。「本物のラガー
ビールをつくった後で、蒸留して脱アルするわけですが、このときエタノール(アルコール)に似た成分まで一緒に取り除かれてしまいます。したがって、ベースとなる
ビールをどんな原料でつくったら良いか、試行錯誤が続きました」と田山氏。

脱アルコール製法とは?
開発に際しては、大掛かりな設備も必要となった。そこでキリン
ビールでは同社のノンアル商品史上最大となる数十億円の設備
投資を行い、実に4年もの歳月をかけてラガーゼロを完成させた。

中味のこだわり

パッケージにも「
ビールに近い味」のメッセージ
完成した商品について、田山氏は「麦の旨みとホップの爽快な
香り・苦みのバランスがとても良いです。飲みごたえがありながら後キレの良い、キリン
ビールのノンアル史上最も
ビールに近いおいしさに仕上がりました。ラガーゼロの完成で、私自身の
食生活まで変わりそうです」と高く評価する。また、おすすめのペアリングについては「唐揚げ、餃子、お
寿司、あとは辛いもの。麻婆
豆腐にもよく合います」と紹介した。

近藤謙太郎 こんどうけんたろう 1977年生まれ、早稲田大学卒業。出版社勤務を経て、フリーランスとして独立。通信業界やデジタル業界を中心に活動しており、最近はスポーツ分野やヘルスケア分野にも出没するように。日本各地、遠方の取材も大好き。
趣味は
カメラ、旅行、楽器の演奏など。動画の撮影と編集も楽しくなってきた。 この著者の記事一覧はこちら