「男性も変わるかもしれないし、紗枝さんからお願いしたら料理も覚える可能性あるじゃないですか」
「そういう人もいると思いますけど、確実に覚えるわけじゃないですよね」
それ以来、「
家事力があること」も条件に入れて探すようにした紗枝さん。さらにダイキさんと交際中、出産して所得が下がった時に生活していけないような気がして、相手の年収条件も「600万円以上」にアップしました。
◆
結婚式に数百万円使うって無駄だよね
36歳の時には、年収700万円・40歳のコウスケさん(仮名)と真剣交際に進みました。
コウスケさんの仕事が忙しい時期と、紗枝さんの誕生日が重なっていました。それでもお祝いはしてもらいました。ただ、なにかと「決算で忙しい中で時間を作ったのに」と後から恩着せがましく言ってきたそうです。
結婚の話も出ていたものの「たった一日のために数百万円使うって無駄だし、
結婚式はしたくないから、しなくていいよね」などと言われます。
話し合いにはならず、関係を解消しました。
結婚相談所では真剣交際解消後のLINEのやり取りが禁止されています。しかし、コウスケさんからは「今まで紗枝さんに払った
デート代は○○円です。無駄になったから返してもらいたいぐらい」とLINEが来たそうです。
◆相手を試して信頼関係を壊すテイカー気質
コウスケさんと別れてから、「優しい男性」という条件も増えました。この間に紗枝さんの年齢は2歳上がりましたが、特に年収は増えていません。
会う男性の数が増えて相手の条件も増えるという
婚活沼にハマると、
結婚できないまま見る目だけが厳しくなり、年齢だけが上がってしまうのです。
「損したくない気持ちが強すぎて、確実そうな男性を探すほど、癖が強い人を引き当ててるよ。マインドを今すぐ変えるのは無理でも、プロフィール文と写真は直しましょう。平等な関係を築きたいなら、まず
デートの支払いの欄も割り勘でしょう」
「そうですね」
紗枝さんはしぶしぶ、プロフィールを見直してくれました。
◆品定めしすぎるテイカーには、同じくテイカーが寄って来る
100%保証された
出会いなどありません。確実にいい夫になることが保障されている男性など、どこにもいないのです。
信頼してくれる家族のために、苦手なことを頑張って覚えようとする男性はいると思います。それでも
婚活では条件が先に見えるし比較検討できるから、損得を考えてしまうのは分かります。けれど、付き合ってもいない段階で“試してくる女性”に、まともな男性は寄ってきません。
頂き女子の「頂き」と「
結婚」は、目指すところが180度異なります。
結婚相手とは、損得ではなく支え合い、自分の居場所になるような家庭を作るパートナー。だから
結婚相手は、ギバーならギバーと、同じ気質同士がだいたいくっつきます。完全に平等どうかを確認して、品定めしすぎる紗枝さんのようなテイカーには、テイカーが寄って来ちゃうのです。
※個人が特定されないよう一部脚色してあります。
<文/菊乃>
【菊乃】
恋愛・
婚活コンサルタント、コラムニスト。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、
婚活を綴ったブログが「分かりやすい」と人気になり独立。ご
相談にくる方の約4割は一度も交際経験がない女性。著書「あなたの『そこ』がもったいない。」他4冊。Twitter:@koakumamt