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そこで新宿・渋谷にいる若者100人に意見を聞いてみた。まずは否定派の意見。「どんなに酔っ払って帰ってきても、絶対にお風呂に入って寝ます。そうしないとベッドにダニがわいちゃいそうで気持ち悪くて熟睡できない。私にとってベッドは聖域なので」(20代女性・栄養士)
「酔っぱらってお風呂に入らず寝た日の翌朝は、自己肯定感ダダ下がりで死にたい気持ちになります。病気などの事情がある場合は仕方ないとして、そうでもないのに風呂キャンセルして平気な人が理解できないです」(30代男性・自営業)
至極まっとうな意見があがる一方で、風呂キャンセル界隈やそれに類する人たちにも言い分はあるようだ。
「面倒くさいんで極力入りたくない。だからリモートワークの日はキャンセルしちゃいます。だって、人と会わないから臭ったとしても誰にも迷惑かけないじゃないですか。休前日も絶対に入りませんね」(20代女性・事務職)「リモートワークが増えたせいで、3日間入らないとか当たり前だし、1週間入らなかったこともあります。もともと風呂嫌いなんで、人と会う予定がある日だけ入りますね」(30代男性・ウェブデザイナー)
「入浴はだいたい週4回。風呂嫌いなので気分で入れそうなときだけ入ります。髪なんてせっかくセットしたのに濡らしちゃもったいないし、ロングヘアで乾かすのにめっちゃ時間かかってめんどいので、洗うのは3日に1回くらいですね」(20代女性・大学生)根本的にお風呂が嫌いという意見がある一方、「入りたいけど入れない」という声も少なくなかった。
「仕事で疲れてる日や酔っぱらって帰った日はメイクを落とさずそのままベッドに直行しちゃいます。汚いし、肌に悪いことはわかってるからできれば毎日入りたいけど、結果的に週3日はキャンセルしちゃってます。そして朝も時間がなくて朝シャンせずに適当にメイクだけ上書きして家を出ることも……。満員電車や職場で『臭いって思われてないかなぁ』とヒヤヒヤです。もし臭かったらゴメンナサイ!」(20代女性・営業)
「ひとり暮らしを始めて親に『風呂入れ!』って言われなくなったから、あまり入らなくなりました。入りたいけど強制されないとダメですね。自分の脇とか頭のニオイがそろそろヤバそうだなと思ったタイミングで仕方なく入ってる感じです」(10代男性・大学生)
そんな風呂キャンセル界隈は、これからの季節をどう乗り切るのか。「梅雨や夏でも大学のトイレでウォシュレットやビデをめっちゃ当ててそれでよしとしてます(笑)。あとは『香水でごまかしてるし、大丈夫っしょ!』って感じで普通に大学やバイトに行ってます」(10代女性・大学生)
「これからの時期、めんどいですよね~。どうしても風呂に入りたくないときは、汗拭きシート、メイク落としシート、ドライシャンプーの三種の神器で乗り切ります(笑)」(30代女性・事務職)
今回のアンケートでめったにお風呂に入らない“界隈ど真ん中”の人は100人中9人。では、お風呂を頻繁にキャンセルすると、医学的に人体へどのような影響があるのか。渋谷文化村通り皮膚科の倉田照久院長はこう語る。
「衛生面だけでなく、皮膚の健康に対する悪影響が多々あります。適度な入浴は、皮膚の清潔を保ち、感染症を防ぎ、皮膚のバリア機能を維持するために重要です。とくに梅雨の時期は湿度の影響で真菌(カビの総称)が繁殖しやすいため、毎日お風呂に入るのがベストです。日々の入浴習慣を確立することが、長期的な健康維持につながる重要なステップになります」
ちなみに、“界隈”を卒業できた人たちは、風呂嫌いを克服するコツをこう教えてくれた。「仕事帰りにジムに通うようになったらお風呂が苦じゃなくなりました! 界隈の人たちは風呂つきのジムに通うことをおすすめします」(20代男性・食品メーカー)
「昔は酔って帰ってきたときは入らないのが当たり前だったんですが、それだと翌朝、疲れが残る感じがして。ある日、体によくないなと思い、帰宅したら意地でもお風呂に直行するようにしました。すると、お風呂に入らなきゃってプレッシャーもなくなってリラックスして夜を過ごせるようになったし、翌朝も疲れが残りづらくなりました。今は逆に帰宅してすぐお風呂入らないと落ち着かないです」(20代女性・サービス業)界隈の方々は、体が「痒ィわい!」となる前にどうぞご参考に。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班