◆ギネス世界記録に認定された
CoCo壱番屋 カレーハウス
CoCo壱番屋を中核(1412店)として、総店舗数(1457店)の97%を占めており、ほぼ
CoCo壱番屋の会社である。その他の業態は「パスタ・デ・ココ」(27店)、「旭川成吉思汗 大黒屋」(4店)、「麺屋たけ井」(8店)、「博多もつ鍋 前田屋」(4店)がある(いずれも2024年2月末時点)。
日本の
外食チェーン店舗数ランキングを見ると、約3000店舗のマクドナルドを筆頭に、1000店を超えるチェーンは11ブランドのみだが、その中にも堂々と入っている。
カレーハウス
CoCo壱番屋の現在の店舗数は国内1200店(直営店107店、FC店1093店)、海外合計212店(直営店86、FC店126店)で合計店舗数は1412店となっている。
カレーハウス
CoCo壱番屋の店舗売上(24年2月期決算)は国内884億8500万円、海外169億6900万円、総合計1054億5500万円)と1000億円を超えていて(24年2月時点)、そのほとんどがフランチャイズ(国内・海外含めてFC店比率86.3%)である。
株式会社壱番屋(本部)の売上は551億3700万円(前年比114.2%)、利益47億1500万円(前年比130.5%)、営業利益率8.6%(前年比114.7%)となっている。財務基盤は自己資本比率が70.2%と安定している。ROE(株主が出資した資金に対して企業がどれだけの利益を上げているかを示す指標)は8.7%と、自己資本比率が高い割には、その資本を効率的に活用し、利益を上げているのが分かる。
◆創業者夫婦が始めた喫茶店がきっかけ
CoCo壱番屋は、50年前の1974年に創業者の宗次紱二(現・特別顧問)が妻と開業した喫茶店で出した
カレーライスが好評で、1978年その
カレーライスの専門店である「
カレーハウス
CoCo壱番屋」を創業した。
店名は「ここが一番や!」という思いから決定。「ニコニコ・キビキビ・ハキハキ」を掲げ、「お客様第一主義」「現場主義」をスローガンにした店づくりをしていった。
各メーカーの
カレールーを試したが、選んだのがハウス製品であったことから、店で出す
カレーのスパイス調合などで、開店当初からハウス食品との協業を強化していた。そのハウス食品グループは2015年に壱番屋を連結子会社化している。
◆昭和は「我が家の
カレー」が当たり前
日本の国民食のひとつである
カレー。トロッとした
カレールーに肉(牛・豚・鶏)・玉ねぎ・にんじん・じゃがいもを入れて煮込んだものが基本である。そもそも、
カレーは家庭で簡単に作れ、昔は家庭で食べるものといったイメージがあり、それぞれの家庭に「我が家の
カレー」があった。昭和は特にそうだったものである。
市販の
カレールーを使いながらも、家庭独自で味噌・ウスターソース・赤ワインなどの隠し味をつけ足し、バランスよく調和されると、懐かしい我が家ならではの味になる。時々、無性に食べたくなるのが、人に自慢したくなるのが、他にはない「我が家の
カレー」ではなかろうか。
また、経済成長に伴い、共稼ぎ世帯が増えるといった社会の変化を背景に、忙しい中での家庭の食事は簡便化ニーズが高くなる。そのため、まとめづくりができて、「冷蔵庫に保存しておけば、いつでも食べられる」といった利便性に対応したのも、
カレーが普及した要因である。