ブライダルデザインの第一人者・桂由美さん（享年94歳）が26日に死去したことを受け、追悼した。
この日、「桂由美先生 ありがとうございます」と題して更新したブログ。「桂由美先生の突然の訃報に接し、今年１月の夫の舞台『西遊記』、２月の『メイジ・ザ・キャッツアイ』にも元気に足を運んでくださっていたので、その知らせを受けた時は驚きと悲しみで胸がいっぱいでした」と心境を吐露。「週末は幸せなお式が多いから、と今回の公表を控えていたのはきっと桂先生の気持ちのわかるスタッフの皆さんがそのようにしたのだと感じています。桂先生の精神はユミカツラのスタッフにしっかりと伝わっているのでしょう...」とつづった。
続けて「文金高島田の時代にたくさんの逆風を受けながら、ウエディングドレスや、エスコートする男性のために燕尾服も日本に広められた先駆者というだけでなく、友禅や西陣の織物も果敢にドレスにとりいれ、日本の伝統工芸にも大きな功績を残した方」だと称えつつ、「私もこれまで、映画の撮影や映画祭，歌謡祭の司会、審査員、イベントなど様々な仕事で、友禅ドレスや絞りのドレス、伊藤若冲や浮世絵のデザインドレスなどに身を包ませていただきました。その度ワクワクが止まりませんでした。衣装合わせのため、お城のような乃木坂のサロンを訪れるたび、先生は 美術品のような素敵で可愛いソファに座りニコニコして待っていてくれました。時にはワンちゃんと」とつづり、桂さんとの２ショットや、桂さん、桂さんの愛犬との３ショットを公開した。
さらに、「90歳を過ぎても自らテキパキと『ここはこんな風にした方が紀香さんには合うわね』と何着ものドレスのフィッティングやお直しにお付き合いくださり、『当日は楽しみね。私も伺ってよろしいかしら？』と現場に来てくださることも多くありました。そして『愛之助さんはいまどちらで歌舞伎をされているの？』と常に夫のことを気にかけてくださり『ユミカツラチームで応援に行くわ』と何十人ものスタッフの皆さん揃って毎回 応援に来てくださいました。先生はいつお会いしても、指先までお綺麗で、四季を感じる色でネイルをされていました。ターバンからお洋服、お靴まで、見るたびに違う装いで、会う人の目も心も楽しませてくださいました」と桂さんの人柄に触れながら、思い出を振り返った。
また、「昨年末もお電話をくださり、『私はね、きれいなものを作って、いつも人を幸せにしたいと思ってるの。それが生き甲斐なの。いまの夢はね，?アニバーサリーウエディング?を世の中に広めたいの。人生の節目の年の結婚記念日に、夫婦がまた新たに、周りへの感謝の気持ちを込めてお式を開くことがこのウエディングなのよ。愛之助さんと紀香さんも結婚10年目の時、やってみましょうよ。もうすぐでしょう』と お話ししてくれたお声が、今も耳に残っています」と桂さんとのエピソードや、「女性、カップルを生涯かけて応援しウエディングの民主化を成功させた先生、日本の伝統工芸を応援してきた先生、ブライダルの世界に恋をして生涯現役で夢に突き進んできた先生...は、沢山のことを教えてくださいました。たくさん勇気をいただきました。思い出は尽きることがないです。桂由美先生に感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございます」と桂さんへの思いを述べた。
最後は「心よりご冥福をお祈り申し上げます」と追悼し、「#千の風になって」のハッシュタグとともに「先生の好きだった歌♪をずっと聴いています...」とつづり、ブログを締めくくった。
