講談師・神田伯山が12日、都内で行われたアニメーション映画『クラユカバ』の公開記念舞台あいさつに、黒沢ともよ・芹澤優・坂本頼光ら共演者、監督の塚原重義氏とともに出席した。
伯山は、この映画で初めての声優主演を務めていた。プロの声優に囲まれての収録現場では、監督から何度もダメ出しをされたそうで「鬼のような現場でした。まさに鬼がいるように見えたんです」とぶっちゃけて会場を沸かせた。
アニメーションの声をあてることは難しく、途中で挫折「降ります」とさじを投げそうになった様子も打ち明けた。それでも作品が完成した今では、思いが変わって「色々とありましたが…結果的にイイ作品になりました。この作品に携わらせて頂いて、本当に嬉しく思っております」と感慨深げに語った。
本作は、帝都の地下に広がる領域"クラガリ"を舞台に、主人公の探偵・荘太郎が集団失踪事件の謎に迫っていくミステリー。
伯山は「僕はですね『クラガリに曳(ひ)かれるな』という台詞が印象深いなと思いました。人間は、叩けば埃が出てくると思っています。我々人間には、どうしても光と影があるからです。世の中のクラガリというものが『実は面白いよ』って、この令和の時代に問いかけている気がしています」と作品に対して独自の解釈を伝えた。
▼ (左から)坂本頼光、黒沢ともよ、神田伯山、芹澤優、筭原重義監督
▼ 劇場長編アニメーション映画『クラユカバ』本予告
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