前回に引き続き植草氏との対談形式で、進藤氏から放送後の実情や近況について話を聞いていく。
◆“数万のいいね”を直視して嘔吐してしまう
--Twitterの声に恐怖を感じたと伺いましたが、具体的にどのような点が恐ろしかったのでしょうか。
進藤さん(以下、進藤):なによりも「数字」ですね。嫌なコメントも目には付くものの、その内容以上にインプレッション数やいいね数の膨大な数に目がくらんでしまって。何十万、何百万とコメントが見られていて、それに「いいね」と同調する人が何万人といるのか、と思うと怖くてたまりませんでした。一番参っていたときは身体まで反応して、食べ物は喉を通らなかったし、嘔吐までしてしまったほどです。
植草美幸氏(以下、植草): 直接取材を受けていない記事も複数出ていたほどでしたしね。記事はSNSで注目を集めている事実を紹介するような内容でしたが、SNSやブログ等では、事実と異なる決めつけに基づいて彼を批判するものも多くあったようです。
進藤:漫画『推しの子』で恋愛リアリティーショーの出演者が炎上してしまうシーンをつい連想しました。「本当に命を落とす可能性もある」ということが、身をもってわかったんです。
◆密着されたことに対する後悔は「一切ない」
--20万人、270万人といった多くのフォロワー数を抱えるアカウントで言及されているのも拝見しました。
進藤:そうなると一気に拡散されますし……数ってそれだけで大きなプレッシャーになるんです。実際はそうではないと頭でわかってはいても、インプレッション数やいいね数が「同意」に思えてしまう。
だから、自らコメントを直接書き込むことだけでなく、安易な「いいね」も人を傷つけることを、この場を借りて伝えさせてほしいです。
--密着を受けたことへの後悔はありますか。
進藤:それは一切ないです。一時はかなり落ち込みましたが、同時に応援の声をいただいたこともあってもう吹っ切れました。でも、場合によっては、SNSは時に本当に追い詰める凶器になるのは間違いない事実だと思います。
植草:前回もお話したように、放送時にはリアルタイムでマリーミーで上映会を行ったんです。進藤さんともう1人の協力者である内田さんにくわえ、番組とは関係ない女性会員2人のメンバーとスタッフで。
女性会員のうち1人が進藤さんと生まれ年が同じで、しかも番組を前にしてナーバスになっている進藤さんに「実物の方が格好いいですね」なんて励ましてくれたんです。「これは脈あり!」と思い、予定していなかったお見合いをすかさず組みました。
◆「上映会」で知り合った女性とお見合いした結果…
--気になるお見合いの結果ははたして……。
進藤:無事、仮交際(対談取材当時)に至れました! これは番組が繋いでくれた縁ですから、感謝ですよね。ちなみに都内の会社員の方で、真面目さと大らかさを兼ね備えたとても素敵な人。彼女とは等身大の自分で話せているように感じています。