真木よう子今作は、東京都内で発生する殺人事件の解決に挑むクライム・サスペンスだが、捜査シーンが台本なしのアドリブで展開され、そこで飛び出したセリフや要素を盛り込んだ脚本を、上田誠氏(ヨーロッパ企画)がその場で執筆。1時間後には、その脚本でドラマシーンを撮影…を毎話繰り返していくという前代未聞のスタイルで制作されている。
劇団ひとり演じる刑事の相棒役として出演する真木は「仲の良いスタッフさんからお話を頂いたので、軽く受けちゃったんですけど、いざ現場に入ってみたら、頭をフル回転させないといけないといけないアドリブ合戦が続いて。1日撮って家帰ったら、もうベッドでぐったりでした」と、精神的にハードな撮影だったことを振り返る。
ひとりは「もっと高尚な、エチュードでお芝居を高め合うみたいな作品を期待してくださったと思うんですけど、真木さんは野グソしてる設定になって(笑)」と暴露。それでも真木は「そういうパスを投げられたら受けるしかないんで、全部受けてやっていました(笑)」と、カオスな現場を明かした。
この構図を作ったのは、紛れもなく
劇団ひとり。企画・総合演出の橋本和明氏(WOKASHI)は「あまりアドリブ過ぎると皆さん大変だろうと思って、1話の台本書いてたんですけど、ひとりさんに説明しようとしたら『あらすじ聞きたくない、(ゲストに)誰が来るか知りたくない、ロケ現場も行ってから知りたい』と言われて、それを全部ボツにして、クランクインでは3ページだけ台本作ってやりました」といい、「なので本当にひとりさんのせいです(笑)」と経緯を紹介。
それでも、ひとりは俳優陣に対しても手加減なしだったそうで、「全然遠慮せずに、歌をムチャぶりするわ、ラップをムチャぶりするわ、バラエティのど真ん中じゃないかというくらい厳しいフリがあったんですけど、それに見事に皆さん応えて物語になっていくのが、本当に面白くて、僕らも見たことのない現場でした」と手応えを語った。
同イベントには、真木と同じくひとりの相棒役を演じた門脇麦も登場。「お芝居だと生まれてこない間とか、言葉がぶつかったり、駆け引きとか、そういうリアクションを見ても面白いと思いますし、きちんとドラマパートも入ってくるので、絶対面白いと思います」とアピールした。
