埼玉西武ライオンズ誤植情報の季節が今年もやってまいりました。どこに原因があるのかは知らないが、毎年何かが違ってる。作ってるほうは最後まで気づかないけど、お客さんは手にした瞬間すぐ気づく。それが我が西武のグッズ伝統芸。ありとあらゆる誤植やデザイン間違いなどのパターンに挑みつづける我らが埼玉西武ライオンズは、これまでもさまざまな誤植・ミスによってレアグッズを生み出してきました。
選手の名前や成績を書き間違えるという単純失礼ミスから、球団ロゴの「i」の文字の点が抜け落ちるというレイヤー統合ミス、間違えてヤクルトスワローズのタグを縫い付けちゃった製造工程ミス、英語のスペルを普通に間違える実力不足ミス、「9月15日の試合の記念グッズです!」と売った商品に9月16日のスコアボードを掲載するタイムスリップミス、手違いからアメフトの「オール三菱ライオンズ」のチアユニフォームでデザインしてしまったコラボグッズ監修ミスなどなど誤植のリアル二刀流(※自分たちも間違えるし業者さんも間違えるの意)と言ってもいい無双ぶりです。
↓伝説的な監修ミスと名高い、アイドルマスターコラボでのチアユニフォーム間違い!
↓西武のユニフォームを買ったはずがヤクルトのタグが縫い付けられて届いた!
↓油断すると球団名すらちゃんと書けなくなるぞ!
↓親会社も株主優待のチケット引換券で14579個重複印刷をかますなどミスを恐れない社風!
ここまで来るとワザとやってるんじゃないかという勘繰りも出てくるでしょうが、エラーと同じでもちろんワザとやるわけがありません。一生懸命努力をしたけれど才能と技量と努力が及ばずに出るミスだからこそ、「おぉぅふ…」と腹の底からの笑いもこみ上げてきますし、生み出されたレアグッズの価値も高まるというものです。切手収集界隈やコイン収集界隈からは「あー、造幣局も国立印刷局も西武が運営してくんねーかな」と垂涎の声があがっていることでしょう(※5万円札とか刷りそう)。グッズの箱を開けて中身を堪能する「開封の儀」ってのはよく聞きますが、我が西武にはそのあと手違いがないかを確認する「検品の儀」があって、ひとつのグッズを二段階で楽しめるのです(※その儀は球団でやるべきかもしれないが…)。何とお得なんでしょうか。「間違い探しゲームつきグッズ」なんですから。
そんなライオンズ誤植ニュースに待望の新情報が届きました。9日に球団が公式サイトで発表したところによると、4月末に発売した「スマーフ×ライオンズ」関連グッズにおいて、「当球団商標を使用すべきところを、他球団商標を誤って使用した商品」を販売してしまったというのです。商品を買い求めた購入者による「検品の儀」で発覚したというこの誤りは(※その儀は球団側でやるべきかもしれないが…)、要するに「ライオンズ」と書くべきところに他球団の名前が入っているものを売ってしまったということです。もはやここまで来ると、誤植というよりは「他球団グッズなのでは?」という感じもしてくる、球団グッズの根幹を揺るがす大胆不敵ミスであると言えるでしょう。ライオンズの代わりにホークスとかイーグルスって書いてあるグッズは、「ライオンズグッズの誤植」と呼ぶべきか「ホークスグッズorイーグルスグッズの誤配送」と呼ぶべきか悩みますものね!
↓こちらが新たな誤植グッズとなった「スマーフ×ライオンズ」コラボグッズです!
↓こちらのTシャツに入れている球団名が他球団のものになっていたりするとのこと!
↓詳細は球団からの発表をご確認ください!
イラスト部分は合ってて球団名だけが違った、でよかったですかね!
根こそぎ全部違うのではなくて!
ま、根こそぎ全部違ってたら「誤配送」の方向で謝るんでしょうが!
スマーフというのはベルギーで生まれた青い妖精のキャラクター。日本でもアニメが放送されていたりするなど、見れば「はいはい」となるような著名キャラクターです。今回はそのスマーフが西武のロゴがついた帽子やユニフォームをまとって、野球を楽しむ様子をデザインしたグッズを製作した模様。スマーフは今年で誕生65周年だそうで(おめでとうございます!)、そのお祝いも含めたパ・リーグ6球団とのコラボとなっているようです。
プロ野球パ・リーグには6球団合同でのプロモーションを行なうためのパシフィックリーグマーケティング株式会社(PLM)という合同出資会社があります。こちらの会社が試合のネット配信を行なうパ・リーグTVを運営しており、6球団合同でのプロモーション施策なども展開しています。序盤に出てきたゲーム「アイドルマスター」シリーズとのコラボなどもこのPLMが取りまとめている案件です。単独球団では動きづらいような案件も6球団を取りまとめる会社があることでスムーズかつ大規模に進められるメリットがあるわけです。
今回の「スマーフ」コラボも「パ・リーグ6球団コラボ」との記載がありますので、PLM主導による6球団合同でのコラボレーションなのでしょう。他球団を見れば、西武だけではなくソフトバンクと楽天でも、西武とまったく同様のデザインでユニフォームやカラーがその球団のものに置き換わったグッズを販売しています。まだ動きが見えない球団も含め、いずれは6球団の同じようなグッズが出揃うのだろうと思います。
↓楽天さんでは5月9日から、ソフバンさんでは5月10日から販売とのことです!
なるほど、これならば「当球団商標を使用すべきところを、他球団商標を誤って使用した商品が混在」という状況にも納得です。お詫び記事では福岡県にあるグッズ制作会社が問い合わせ先として挙げられておりますし、再発防止策にも「協力会社に対して検品に対する注意喚起を強化する」とあります。おそらくはコチラの会社で6球団分?のグッズを製作しており、複数球団の似たようなグッズをちょっとずつズレたスケジュールで進めるなかで、別の球団の部材とごっちゃになったり取り違えたりしたのでしょう。いかにもよくありそうなミスです。
西武側にも「納品時の検品作業が不十分だった」という反省は当然あるでしょうが、100個とか200個とか納品されたグッズを全部目視で確認するのも大変ですし、ちょっと見たくらいじゃ気づかないだろうと思います。エラーの内容がわかってから見れば簡単に気づけますが、初手から「もしかしたら球団名だけ取り違えたのがちょっとだけ混ざっているかも?」と思っては検品しないですからね。うむ、これは1対99くらいで業者さん側のミスとしたいところ。さすがに今回はほぼ西武的には無過失、無責任、無反省でOKでしょう。
このように常に常に西武側に問題があるわけではないのです。振り返ってみれば、これまでの事例でも50対50くらいの案件もありましたし、そうした事例も含めて情報をオープンにしているからこそ西武=誤植というイメージも定着してきたのです。我々は何も隠蔽しない。ミスをしたときに大切なのは、それを隠すのではなく明らかにすること。むしろ、潔くフェアな姿勢だと褒めていただきたいくらいです。「そもそものミスを減らすことはできないのか?」というツッコミはあるかもしれませんが、人間は忙しかったりやる気が出なかったり能力がなかったりするとミスするものなのです。AIじゃなくて人間がやっているんですから、そこはあったかーく無償交換対応でご容赦いただきたいものです!
↓なお、同じ9日の試合でファンクラブ会員先着5000名に配布されたロングTシャツにはダミーテキストが発見されたそうです!
デザインのなかに「TEXT SAMPLE」が残っていたかぁー!
これは100対0でこのデザイン渡してる側のミスですなぁー!
ということで、101対99で本日の誤植責任問題マッチは西武の負けとなりました!
ま、ダミーでヘンな悪口とか入れてるよりは遥かにいいですが!
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スポーツ見るもの語る者〜フモフモコラム
フモフモ編集長
さまざまなジャンルのスポーツを"お茶の間"目線で語る人気のコラム