朝鮮中央テレビは18日に
金正恩氏のスポーツ観戦に関する報道を行った。報道をみると、
金正恩氏の警護員は白い多目的スポーツ車(SUV)を利用した。同車は日本・三菱自動車の「
パジェロ」とみられる。車のナンバーはモザイク処理され、茶色の洋服を着た人が乗り降りする姿がみられたが、誰かは確認されていない。
国連安全保障理事会の北朝鮮制裁委員会は昨年10月に公開した報告書で、北朝鮮の官僚たちが
パジェロに乗っていると指摘している。2020年3月に平壌国際空港付近の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射場で
パジェロが確認されたほか、2021年1月の軍事パレードでは軍用に改造された同車が登場している。
一方、
金正恩氏は普段愛用する防弾仕様の黒いベンツを利用した。
国連安保理は2017年12月に採択した「制裁決議2397」を通じ、北朝鮮に向けた輸送手段の輸出を禁じている。
にもかかわらず、
金正恩氏と警護員は輸入車に乗っており、制裁の監視網に「穴」が開いているとの指摘が出ている。