さらに、番組構成としてスタジオトーク等による辛辣な評価等が出演者に加えられ、その視聴者の反応が出演者自身に向けられて炎上が誘発される構造があり、加えて本件番組は開始当初からSNSによるリアクションの対象となっており、制作サイドはむしろSNSを活用して、炎上を誘発してきた。
その結果、まだ若い出演者が深刻な誹謗中傷にさらされるリスクを番組は恒常的に生み出していたと言える。
そのような出演者に対する危険を有する番組であるが、出演者は同意書兼誓約書によって、出演者が演出等の指示に従うことを義務付けられ、契約関係からの離脱の自由は認められず、損害賠償の予定等によってフジテレビらによる指示等に拒否することは困難である」
代理人弁護士によると、フジテレビ側は番組の未編集動画があると認めつつ、未だ開示していないという。代理人の平井康太弁護士は「(番組は)編集されて放送されているので、実際にはどういうやりとりがあったのかを明らかにしたい。不誠実な対応だと感じている」と話した。
母響子さんは「作る側の責任として、視聴者が求めるからなんでも作っていいわけではないと思う。出演者を見て人として扱っていただきたい」と訴えた。
●フジテレビ「コメントは控える」
フジテレビは取材に「訴状が正式に届いていないので、コメントは控えさせていただきます」、制作会社は「訴状が届いていないので、届きましたら対応したい」とコメントした。