前半に先制しながら追いつかれ、後半に逆転を許したミランは、最後まで40歳のズラタン・
イブラヒモビッチをピッチに残したが、追加点を奪うことができなかった。イタリア・メディアは、レギュラーではないイブライマ・コナテやナサニエル・フィリップスに抑えられた大ベテランを酷評している。
『Sport Mediaset』は、リバプールが「非常に高い技術クオリティを保ちつつ、別レベルと示した」と、6戦全勝でグループステージを終えた対戦相手を称賛。その上で、「そこでミランが限界を露呈した。すべてはピッチ上のもうひとりの観客とともに。それがズラタン・
イブラヒモビッチだ」と続けた。
「スウェーデンのフオリクラッセ(規格外の選手)は、ピオーリ軍団を裏切った。リバプールのリズムを保つことを
イブラヒモビッチに求めるのは不可能。だが技術レベルでも不十分だった」
【動画】「たるんだプレーに失望」と現地紙が糾弾! 南野が犯した痛恨のミス『calciomercato.com』も「欠場者のことは別に、ミランの限界を強調するのが正しい」と報道。2失点に関与したフランク・ケシエやミスから失点を招いたフィカヨ・トモリらとともに、
イブラヒモビッチが「決定的な夜に真っ先に裏切った」選手だと断じている。
採点記事でも厳しい評価が下された。『Sport Mediaset』は「全員息子でもおかしくない最終ラインを相手に、配球少なかったこともあり苦戦。ほぼ何もできず」と5点評価。『calciomercato.com』も5点をつけており、「コナテに凌駕され、80分間はチケット代を支払っていない観客だった」と辛らつだ。
ミラン専門サイトの『Milan News』も、やはり5点評価。「全力のリバプール相手に彼は完全に凍結させられた。ボールをキープできず、常に止まっていて、たいしてチームメイトたちの助けにならなかった」と手厳しい。
同じミラン専門サイトで5点をつけた『PIANETAMILAN』は、「リバプールの圧倒的リズムは理想的ではない。欧州では、彼にはもうなくなった一歩が必要だ」と、ズラタンの限界を示唆。『TUTTOmercatoWEB』も「コナテとフィリップスに消された。彼はプレーを続けることを望んでいるが、次のCLでミラン前線には別の主役(も)必要」と指摘している。
『EUROSPORT』は4.5点とさらに辛口の採点。「この夜の大きな、この上なく大きな失望。数少ないボールに触れた機会も平凡なミス。このような試合では、彼の見事なプレーと気質が必要だったはず。それがなかった」とこき下ろした。
イブラヒモビッチに対する期待が大きかっただけに、決定的な一戦での沈黙は酷評につながった。長年にわたって周囲を黙らせてきた「ミラノの神」は、今回の限界説を一蹴できるだろうか。
構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部