空港線は2017年3月に開業したものの、速さ、所要時間、運行間隔が契約上の要求水準に達していないことから、検収を終えていなかった。
丸紅が責任を認めなかったため、同局は19年、行政院(内閣)公共工程委員会に調停を申し立てた。
契約では、主要駅にのみ停車する「直達車」で時速60キロを要求水準としているが、実際は時速約56〜58キロにとどまる。所要時間は、台北駅から桃園空港第1ターミナルまで直達車で35分以内と要求していたのに対し、現在はこれを約1〜2分オーバー。運行間隔では、直達車と各駅停車の普通車が6分に1本ずつとされていたものの、実現されていない。
楊氏によれば、これらの問題点を改善できる業者を複数回募ったが、いずれも入札不調に終わった。昨年末、同委から支払代金の減額という形で検収の手続きを済ませるよう提案を受け、同局はこれを受け入れることにしたという。
丸紅が不服を申し立てた場合、楊氏は尊重するとしている。
鉄道システムの契約金額の総額は約250億元(約984億7900万円)で、このうちまだ支払われていないのは約11億元(約43億3300万円)だという。
(汪淑芬/編集:楊千慧)