Twitterがプラットフォーム内で直接に買い物できる機能を実装したことは、今回が初めてではありません。2015年にもタイムラインでの買い物を可能として「Buy(今すぐ購入)」ボタンをつけたものの、
2017年には廃止された経緯があります。
この時点ではTwitter社も「私たちは他の分野に注力するために、ショッピングの追求から離れました」と認めています。ただし今回はそう前置きしつつ「今、私たちは戻ってきて、Twitterでのショッピングの可能性を検証することに力を注いでいます」とブログ記事で述べています。
さて、現在テスト中の「ショップモジュール」は、企業アカウントのプロフィール上部に設けられた専用スペースにて商品を紹介できるというもの。
「ショップモジュール」を有効にしたプロフィールにアクセスしたユーザーは、商品のカルーセル(複数画像のスライド表示)をスクロールして商品を選び、商品をタップして詳細を確認。Twitterを離れることなく商品を購入できるとのことです。
現状ではこの新機能は、米国の一握りのブランドから小規模なスタートを切っている状態。また「弊社の製品イノベーションにおいて、あらゆる規模や業種の企業のニーズにより容易に対応する」ため、新たに商業諮問委員会も設置すると表明しています。
Twitter社は上記の「Buy」ボタンを廃止した際にコマースチームを解散しているため、新たに販売チャンネルの拡大に取り組み直す模様です。
Twitter以外の大手SNSを見れば、Facebook社はFacebookやInstagramでのショッピング機能を早くから展開しており、現状では企業のみならずクリエイターアカウントでも商品の販売が可能となっています。
そうした流れのなか、Twitter社は一度は撤退したショッピング事情に再参入する格好です。このためか、改めて中小企業やレガシーブランドからクリエイターまで、プロフェッショナル用アカウントを重視する姿勢をブログ記事でも打ち出しています。
その一方でTwitter社は今年6月、一般ユーザー向けの有料プラン「Twitter Blue」を一部の国で提供開始しています。そこでは時間制限付きの「ツイートの取消し機能」や「ブックマークフォルダ」などが追加される一方、ユーザー側の要望が大きい印象のある広告の非表示機能は、噂にも上っていません。
今回のようにTwitter社がショッピング機能を重視していくならば、企業の利益に反するサービスは模索しにくい可能性もありそうです。
Source:Twitter Blog