ニューストップ > ライフ総合ニュース
RadiChubu
衣笠さん「ただ平たいうどんを作ればいいっていうものではなくて、薄っぺらくてもちゃんと食感があるとか。また生地がしっかりしないと途中でちぎれてしまったり、穴が開いてしまったりとか起こってきますので、通常のうどんよりは塩をたくさん入れて生地を固くして、薄く伸ばすことに耐えられるように作らなければいけなかったり。固いと当然、伸ばすのが大変になるんですね。うどん処は関東にも讃岐にもありますけど、名古屋のきしめんは打つために生地を固くするので、他の地域の職人さんでは伸ばせないぐらい固かったり。職人さんの体にすごく負担がかかるので、年配になった時には打てなくなったり」さらにうどんよりも薄く広く伸ばす分、作業場所が広くないといけませんので、うどんよりも1度に作る量が少なくなります。その割には、うどんとあまり大きな値段差はつけられないため、効率の悪いきしめんよりもうどんを作った方が良いということになります。
そのような状況で、「おいしいきしめんをたくさん食べてもらいたい」という思いから、星が丘製麺所を出店したとのことですが、実は手打ちではなく製麺であり冷凍なのですが、きしめん文化を普及するため、あえてそうしているそうです。衣笠さん「当たり前においしい、自分たちの思うおいしいきしめんをたくさんの人に届けなければいけないので、その方法をいろいろ考えていた時に、急速冷凍技術に出会って。『冷凍にすれば1か所で作れる。自分たちの納得いく冷凍麺さえ作れてしまえば全国、ゆくゆくは世界でも流通させることが可能なので、冷凍麺がベストなのでは」手打ちきしめんがいくらおいしくても、値段が高いとハードルが高く、たくさんの人には広まりません。まずはお求めやすい価格で提供することが大事というわけです。松岡も実際に食べてみたところ、「冷凍麺」といわれなければ、わからないほど。また、昔の名古屋の公設市場にあった麺類の店では、いろんな麺類を混ぜて売っていたケースもあったそうです。衣笠さんは最後に、「できればいろんな麺を自分で好きにカスタマイズして、つゆも自分で好きなものを選んで、トッピングも選んで、そういう遊びができるようなお店にしたいですね」として、「お店を通じて名古屋の面白い麺文化を伝えたい」と語りました。(岡本)
北野誠のズバリ2021年06月14日14時43分〜抜粋(Radikoタイムフリー)