冨安健洋が26日、2020-21シーズンは「簡潔に言えばいいシーズンではなかった」と振り返った。
冨安は2020-21シーズンでリーグ戦31試合に出場、すべて先発でそのうち27試合にフルタイムプレーするなど主力選手としての地位を確立した。だが監督との考えの違いに苦しんだそうだ
主に左右のサイドバックとして起用された采配については「僕はポジションにこだわりはありません」「ポジティブに捉えてやることができた」と言う。
「ボローニャのサッカーでやるんだったらサイドバックのほうが向いている」「より自由度があってやりやすい」とポジションについての問題はなかったと語った。だが、戦術面では戸惑っていたようだ。
「自分のスタイルをある程度蓄えてイタリアに来て、僕の考えていることと違う戦術で型にはめられた状態でプレーしている感覚がずっとありました」
「最後まで感覚というか、自分の頭の中がスッキリした状態、感じたままに動くことはできなかったと思います」
「基本的にマンツーマンで守備をしていたので、自陣で人に付いて行きすぎてスペースが生まれたことがかなりありました。僕の周りの選手に対しては『自陣だったらそんなに行きすぎずにいいよ』と話をして、自分の周りだけでもプレーしやすいようにと努力していました」
25日の練習では途中から別メニューになるなど、まだ万全とは言い難い状態だが、ここからワールドカップ予選、そしてU-24日本代表の2試合と、まだシーズンは続いている。それでも冨安は代表チームでのプレーについて聞かれると表情を明るくした。
日本代表やU-24日本代表ではどのポジションでプレーしたいのか。そう聞かれると冨安は「どこでやるにしても僕は変わらないですね」と笑顔で語り、「FWで出ろと言われたら出ます」と意欲を見せていた。
【テキスト:森雅史/日本蹴球合同会社】