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米カンザス州ジョンソン郡ミッションに住むエメリーちゃん(Emrie)は、遺伝子異常による視覚障がいを持っており、生まれた時から視力が全くない。しかしエメリーちゃんは本が大好きで、4歳で点字を学び始めると次第に難しい本にも挑戦するようになった。
そんなエメリーちゃんは今から約7か月前の6歳の時に、父ジャレドさん(Jared)に毎晩『
ハリー・ポッター』シリーズを読んでもらうようになった。すっかりホグワーツの魔法に取りつかれたエメリーちゃんは「自分で点字で読んでみたい」と言い出したが、両親は点字の本が非常に高価なうえ地元の図書館にも置いていないためそのままにしていた。
そんな時だった。エメリーちゃんの叔母であるケイトリン・スーターさん(Katelyn Suter)が事情を知り、エメリーちゃんのためにクラウドファンディングサイト「GoFundMe」を立ち上げた。クリスマスの約1か月前の11月28日のことだった。
ケイトリンさんは同サイトに、こんな切実な思いを綴った。
「点字の『
ハリー・ポッター』シリーズを置いている図書館は珍しく、購入するとなると1冊80ドル(約8260円)から300ドル(約3万1000円)もするのです。『視覚障がい者だから、本を読むことができない』ということがあってはなりません。クリスマスに、エメリーのために魔法の贈り物をしてあげたいのです。そしてできれば、地元の図書館にも同シリーズを贈りたいと思っています。どうかご協力をお願いします。」
するとサイト開設から2日後には4226ドル(約43万6000円)の寄付金が集まり、ケイトリンさんはエメリーちゃん用だけでなく、図書館に寄贈するためのシリーズ本5セットを購入することができたのだった。
こうして迎えたクリスマスの日。エメリーちゃんにサプライズで本がプレゼントされ、その時の様子が動画に収められた。
動画のエメリーちゃんは、箱の中から大きな点字用の本を取り出すと、膝の上に置き指を這わせて読み始める。そしてそれがシリーズ第1巻『
ハリー・ポッターと賢者の石』だとわかると、「オーマイガー! 点字の
ハリー・ポッターの本よ」と大きな声をあげて喜んでいる。また家族からシリーズ全巻が揃っていることを告げられると、足をバタバタさせて「イエ〜イ」と声を張り上げ、嬉しさを身体全体で表現した。
ケイトリンさんはこの動画を先月27日にInstagramに投稿し、「私の姪エメリーのために寄付をしてくださった方々、本当にありがとうございます! おかげでエメリーのクリスマスは特別なものになりました。自分で点字の本を読むことができるようになり、エミリーは大興奮ですよ」と感謝の言葉を添えた。
そしてこの動画には、次のような温かいコメントが多数あがった。
「なんて素敵なギフトなの!」
「涙が出てきたよ。」
「嬉しい気持ちが伝わってきて、こちらまでワクワクしてきたよ。」
「こんなに喜んでもらったら、たまらないね。」
「本当に本が好きなんだね。」
「点字で
ハリー・ポッターだなんて、すごい! かなりのボリュームだね。」
「視覚障がいを持つ子を教えている教師だけど、この子の気持ちが手に取るようによくわかるわ。」
「点字の本が普通の本と同じように店頭に並ぶようになるといいわね。」
「私も
ハリー・ポッターが大好き。楽しんでね!」
画像は『Bored Panda 2020年12月31日付「Aunt Organizes A Fundraiser To Raise Money For A Collection Of Braille Harry Potter Books For Her Blind Niece, And Her Reaction Is Priceless」(Image credits: GoFundMe)(Image credits: katescookieskc)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)