正解がないからこそ、芝居は難しい。沢城千春×田丸篤志『A3!』秋組&冬組リーダー対談

2017年1月に配信され、現在では700万ダウンロードを突破しているイケメン役者育成ゲーム『A3!(エースリー)』。劇団の主宰兼総監督である主人公(プレイヤー)のもと、劇団員たちが切磋琢磨しながら役者として成長する姿を描いた物語だ。

2020年1月に3周年を迎え、TVアニメ『A3! SEASON AUTUMN & WINTER』も、10月より放送開始されている。

今回インタビューに登場したのは、沢城千春(摂津万里役)と田丸篤志(月岡 紬役)。『A3!』に登場する劇団員たちと同様に、ふたりにもここに至るまで容易とは言えない道のりがあった。

撮影/西村 康 取材・文/鈴木 幸 制作/リアルコーヒーエンタテインメント
スタイリング/村留利弘(Yolken) ヘアメイク/江口麻美(e-mu)、山脇志織(e-mu)
▲左から沢城千春、田丸篤志。

万里と正反対なのに、演じられていることがスゴいと思う

改めて、演じられているキャラクターの魅力を教えてください。
▲摂津万里(せっつ・ばんり、CV:沢城千春)
勉強もスポーツもそれ以外も何でもソツなくこなせてしまう超ハイスペックヤンキー。人生のあらゆる物事にまったく歯ごたえを感じず、しょうがなく適当に喧嘩に明け暮れていた所で生まれて初めての敗北を味わう。自分を負かした十座を追いかけ、リベンジのためMANKAIカンパニーに入団。秋組のリーダーに。
沢城 万里の魅力は、リーダーシップがあるところ。みんなの上に立って「俺についてこい!」というタイプではなく、背中を見せることで引っ張っていくタイプというか。僕にはないものなので、すごく魅力的に映ります。

そして、最初の頃は自分の弱さを素直に認めることができなかった万里ですが、仲間と出会うことで、自分の弱さに目を向けられるようになって。ただ虚勢を張るのではなく、少し可愛げがあるところも見えてきて、さらに男としてカッコよくなっているんじゃないかな、と思います。
ご自身と似ている部分や共感するところはありますか?
沢城 そうですね……万里は、僕とは正反対の人間だと思います。似ているところは……あえて挙げるなら僕も昔、髪の毛が長かったのでそこくらいでしょうか(笑)。あ、でも万里のファッションは、個人的にすごく好きですね。
きょうの衣装も、万里っぽさがあって素敵でした。
沢城 なかなか自分では着ることがない系統の服装なので、『A3!』に関わらせていただくことでこんなに素敵な衣装を着られて……感無量でございます!
田丸 あははは。固っ! もっといつもみたいに話せよ!(笑)
沢城 そっか(笑)。
田丸 僕からすると、万里みたいに、他人から「間違ってるよ」と言われたことを受け入れることって、とても難しいと思うんです。それを素直に認められないのは共感できるし、認められる強さは、僕も欲しいなと思います。
田丸さんから見て、沢城さんと万里の共通点はありますか?
沢城 難しいですよ、これは(笑)。
田丸 見当たりませんね……(笑)。でも、それで演じられていることが逆にスゴいなって。ちゃんと芝居が成り立っているじゃないですか。僕、紬が考えていることはすごくわかるんですよ。共感だらけなので、すごく演じやすいんです。

紬の「じゃあ僕が」と言いがちな性格に、強く共感します

田丸さんは、紬の魅力についてはいかがですか?
▲月岡 紬(つきおか・つむぎ、CV:田丸篤志)
学生演劇で活躍していたが、ある出来事をきっかけに自分の演技に自信が持てなくなり一度は役者の道を諦める。しかし結局諦めきれず、また夢を追いかけるためMANKAIカンパニーへ入団。冬組のリーダーに。温和だが、少々気弱な性格。丞とは幼馴染で、同じ大学の演劇サークルで共に芝居の道を志していた。
田丸 万里が背中で引っ張っていくタイプのリーダーだとしたら、とくに最初の頃の紬は本当にリーダーなのか?という感じで。誰がリーダーになるかという話し合いのときも、「誰も手を挙げないなら、俺が」という消極的な感じなのですが、これ、僕もすごくわかるんです。

たとえばですけど、冬組キャストで生放送をするときも、ほかの誰かがまとめてくれるならお任せしちゃうタイプなんです。でもみんなが自由にするから、それなら僕がまとめなきゃ、と思っている部分もあって。紬と同じで、たまたまそういう環境になったから「じゃあ僕が」というところはとてもよくわかります。

あと、過去に自分の芝居を否定されたことに対するトラウマも、すごくよくわかるんです。もし僕がオーディションで万里みたいなキャラクターをやったとして、多分うまくいかないと思うんですよ。それに対してキツいことを言われたら、「あぁ、自分なんて……」と思ってしまうと思うんです。

やったことを否定されるのってすごくつらいことなので、その怖さを払拭できない部分はものすごく共感できます。恐らく、僕だけじゃなく観ている方のなかにも、共感できる方は多いのではないでしょうか。
沢城さんから見て、田丸さんと紬の共通点はありますか?
沢城 田丸さん、紬にぴったりですよね。まとっている雰囲気も似ているし。なんといっても、紬の声は、素の田丸さんの声そのままですからね。
田丸 よく言われる(笑)。
沢城 紬も田丸さんも、誰にも嫌われないタイプというか。すごく憧れますね。
田丸 態度がはっきりしないので、(紬の幼なじみである高遠)丞(CV:佐藤拓也)には怒られることも多いですけどね。
では、それぞれの組の強みはどんなところにあると思いますか?
沢城 秋組の強みは……喧嘩したら強そうですよね。
田丸 物理(笑)。
沢城 物理です(笑)。
田丸 外から見ていると、秋組って熱量と頼もしさがいちばんだと思っていて。

アニメのこの後のエピソードで、冬組は立ち向かうべき相手が現れるのですが、そこで当事者ではない秋組が「やってやろうぜ!」と意気込んでいるシーンがあるんです。決着がついたときもまるで自分のことのような反応で。その熱量の大きさが、すごく心強いなと思います。
沢城 たしかに。勢いがあって、迷っているときに背中を押してくれるような存在でもありますよね。
冬組はいかがですか?
田丸 芝居面でいえば、表現の幅の広さと繊細さ。あそこまでシリアスな演目をこなせる組は、冬組しかいないなと思っています。

あとは、全員成人しているので、親睦を深めるために飲みに行けるところ。お酒でコミュニケーションを取れるのは強いですよね。
沢城 冬組はいろいろなタイプの人がいて、みなさんすごくキャラが立っていますよね。歳を重ねるほど深みが増して、将来はメインどころだけではなく名バイプレイヤーとしても舞台やドラマで活躍しそうな人たちが揃っていると思います。

MANKAIカンパニーは恵まれすぎてうらやましい!

『A3!』は劇団員たちが切磋琢磨しながら成長していく姿を描いていますが、おふたりも同じ役者として共感できるエピソードはありましたか?
田丸 紬は自分の芝居に自信が持てないところがあるのですが、ほかの人の芝居と自分の芝居を比べてしまったり、自分の芝居は本当にこれでいいのかと迷ってしまったりするのは、僕自身も声優人生のなかですごく感じていることで。
沢城 わかるなぁ。
田丸 「この役は○○さんっぽいから、そういう芝居をしたほうがいいのかなぁ」とか。そういう揺さぶりは、なんなら今でもありますし。

実際に、「きょうは○○さんっぽくオーディションを受けてみよう」と思って、そうやったこともあるんですよ。その是非はわからないのですが、『A3!』で描かれている芝居に対する感情の揺れ動きは、ものすごくよくわかります。
芝居は明確な正解がないのが難しいですよね。
田丸 そうですね。もしかしたら、芝居を変えたほうがいい結果を生む可能性もあるわけで。答えがわからないぶん、揺さぶられてしまう職業だと思います。
沢城さんはいかがですか?
沢城 僕の場合、逆に共感できないことになっちゃうんですけど……。僕は小劇場からのスタートだったので、MANKAIカンパニーを見ると、こんなに恵まれている小劇場があるのか!って(笑)。

僕が小劇場にいた頃は、衣装は古着屋さんで自分たちで揃えたり、お昼ご飯代を節約するために毎日家でご飯を炊いて、納豆とインスタントの味噌汁とお碗を持って稽古場に行って……。MANKAIカンパニーの人たちは恵まれていて、うらやましい!って思っちゃいます(笑)。
田丸 「またカレーか」とか言ってるしね(笑)。
沢城 そうそうそう!(笑)
田丸 恵まれてるよね。
沢城 すごく憧れますね。MANKAIカンパニーは相当いい劇団ですよ!

共感する部分としては、さっきも田丸さんがおっしゃっていましたが、いつまで経っても正解が見つからないことに対する葛藤。ずっと、「これでいいのだろうか」と悩み続けてしまうんです。
田丸 (深くうなずく)
沢城 「こういうアプローチでやってみようかな」と思っていたのが、ほかの人の芝居を見て「やっぱりこっちのほうがいいのかな」と思ってしまったり。

結果的にはどっちがいいとかはなくて、そうやって紆余曲折するあいだに、いい部分を吸収してステップアップできている気はします。……って、これは俺だけなのかな?
田丸 や、そうなんだよ。昔からスタイルが固まっていて、そのスタイルで受け入れられてオーディションにガンガン受かっていくタイプだったらいいのかもしれないけど、そうじゃなかったら紆余曲折するしかないと思う。

舞台俳優から声優へ転身。一度、挫折を感じた

『A3!』のキャラクターは演劇初心者も多いですが、おふたりが声優業界に入ったばかりの頃を振り返ってみるといかがですか?
沢城 僕は小劇場で7年くらい役者としての経験を積んでから、声優業界に入ったんです。なので、芝居について基本的なことはできていると思っていたのですが、実際は全然そんなことなくて。

声優と舞台役者は求められる技術が違いすぎて、舞台でやっていたものをそのままマイク前でやってもうまくいかなくて、そのときは挫折を感じました。そこから、死に物狂いで頑張りましたね。
舞台俳優と声優は、どのような違いがあったのでしょうか?
沢城 たとえば、「悲しい」芝居をするときに、舞台なら声プラス体の表現ができるから、相手に伝わりやすいんです。でも、マイク前で「悲しいなぁ」って言っても、「棒読みにしか聞こえない」って言われてしまって。

声優は体の表現ができないぶん、声の抑揚をオーバーにつけなきゃいけないということに、1、2年くらい経ってようやく気がついたんです。
当時、先輩からアドバイスなどはありましたか?
沢城 当時僕が入っていた事務所は、僕ひとりしか所属がいなくて、先輩がいなかったんです。だから先輩からアドバイスをもらうということはとくになくて。

毎日のように「沢城くんだけ居残りで」と言われて落ち込んでいたので、ある現場で同年代の男の子にそのことを話してみたんです。そしたら「僕も毎日だよ」と言われて。そこで、つらい思いをしているのは自分だけじゃない、みんなそういう経験をしているんだ、ということを知り、すごく心が軽くなったんです。

そこからは、できないことに対して悲観的になるのではなく、「これは誰もが通る試練なんだ!」と前向きに考えて、仕事に取り組むことができるようになりました。
田丸さんはいかがでしょうか?
田丸 養成所までさかのぼると、当時の僕は自分のことを全然わかっていなかったなって。たとえば、養成所生は「自分の声は高いのか、低いのか、中くらいなのか」と考えがちなのですが、僕はそれすら自分のなかで把握できていなかったんです。

今では、自分の声は“高音の低いほうか、中音の高いほう”って思ってるんですけど、昔は自分のなかに響く声が実際の声より低く聞こえていたので、自分の声が低いと思っていたんです。

だから、自分がどんな役ができるのかも全然わかっていなくて、養成所の発表会でお父さん役とかやっていたんですよ(笑)。今振り返ると、本当に何もわかっていないところからスタートしたんだなって。
声優になったあとはいかがでしょうか?
田丸 声優になったばかりの頃はアニメの仕事はほんのちょっとで、8、9割がナレーションの仕事だったんです。器用な方はアニメのしゃべり方とナレーションのしゃべり方をキレイに分けられるのですが、僕は迷ってしまって。

アニメのしゃべり方でナレーションの現場に行くと「そのアニメしゃべりやめてもらえないですか」と言われてしまうんです。なので、できる限り抑揚をつけずフラットなしゃべり方にするのですが、そのあとにアニメの現場に行くと「抑揚が足りない」って言われてしまうんですよ。

僕は100のつもりでやっていても「60にしか聞こえない」と言われてしまったり、そのバランスを見失った時期があって、慣れるのに数年かかりました。
本編にも、似たようなエピソードがありましたね。
田丸 “自分が表現しているつもりのもの”と、“実際に相手に届いているもの”の差は、きっと多くの役者がつまづくところなんだと思います。

100に聞かせるためには、自分のなかでは150とか200くらいの勢いでやらなきゃダメなんだ、というバランスを調整するのが本当に難しくて。たぶん、センスがいい方はそこを一発目からバシっと決めていくのでしょうが、僕は全然できなかったですね。
田丸さんは当時、先輩やスタッフさんから何かアドバイスをもらったことはあったのでしょうか?
田丸 それが、僕も沢城くんと同じでとくになかったんです。ナレーションの現場は基本ひとりですし、当時はアニメの現場が少なかったので、先輩の芝居を見る機会がほとんどなくて。

しかも、アニメの現場で先輩の収録を見ることがあっても、あまりにスゴい技術をさらっとやってのけるので、何がスゴいのかわからないんです。
沢城 たしかに……!
田丸 その技術を見抜く力がなくて、「スゴいなぁ」っていう感想しか出てこないんですよ。なので、自分自身で省みるしかなかったので、めちゃくちゃ時間がかかりました。
おふたりとも、ご自身で試行錯誤して芸を磨かれたのですね。
沢城 小劇場時代は、先輩がいろいろと教えてくれたんです。声優業界に入ってみたら、台本をもらって家で準備するというのもひとりの作業なので、最初の頃は「本当にこれで合っているのだろうか」という不安が常に付きまとっていました。

自分が考えてきた芝居に自信がないから、アフレコ前も「きょうは俺、何を言われるんだろう」って不安ばかりで。
田丸 自信なんてないよね。僕1回、現場でキャストチェンジを受けたことがあるんですよ。
沢城 えっ!?
田丸 とても体格のいいキャラクターで、実際に芝居をしてみたのですが、どうしても無理で。せめて声のトーンを落として低く太い声にしようと思ったのですが、「そんなカッコつけなくていいから」と言われてしまい。結局、現場にいた、もっと低い声を出せる方とキャストチェンジすることになりました。

当時の僕は自分が何をできるのかわかっていなかったので、僕の声質的に無理なのか、それとも僕の努力が足りないせいなのかわからなくて、すっごく落ち込みましたね。

シナリオを読んで、期待感と寂しさが込み上げてきた

ここからは、アニメのお話をお聞きできたらと思います。まずは、シナリオを読んだ感想を教えてください。
沢城 僕がいいなと思ったのは、やっぱり公演シーン。アプリだとミニキャラで表現されていたのが、アニメになることで「舞台の上でこんなことが起こっていたんだ!」という感動がありました。
田丸 僕は、懐かしさと、これから始まるんだという期待と、ちょっとした寂しさがない混ぜになって、最初は複雑な心境でした。
寂しさ、ですか?
田丸 今後、冬組はいろいろなことを経験して絆を深めていくのですが、まだ関係ができあがっていない、距離感がある彼らを見ていたら、少し寂しくなってしまったんです。丞が遠い存在だ……って。
演じる際も、今まで積み重ねてきた関係を1回リセットする思いで?
田丸 それが本当に難しくて。僕本人が、ほかのキャラクターにすごく親近感を抱いていたので、仲良さげに話しかけたくなってしまうんですよね。どうしても、密可愛いな、といった気持ちで見てしまって……(笑)。

紬自身も、最初の頃は少しうつむき気味というか自信なさげなので、そんな彼らを見ていたらいろいろな複雑な思いが込み上げてきました。
実際にアニメのアフレコをされて、いかがでしたか?
田丸 キャラクター同士の距離感を意識しすぎたせいで、逆に、「紬に自信がなさすぎる」というディレクションは受けましたね。個人的に、そのバランス感はすごく難しかったです。

それと、アフレコ中にMANKAIカンパニー一同が集合するシーンを観て、佐藤(拓也)さんがポツリと「MANKAIカンパニーっていいところだよね」っておっしゃったのがとても印象に残っていて。

アプリゲームとは違い、アニメだからこそ、みんながその場にいることをより一層感じられましたし、春夏秋冬と季節が巡ってメンバーが増えたからこそ、全員の温もりを感じられて……「完全に同意!」って思いました(笑)。
沢城さんは、1話からアフレコをするにあたりどのようなお気持ちで臨まれたのでしょうか?
沢城 僕は逆にやりやすかったですね。ゲームでは時を経て、ストーリーが進むにつれ、万里も大人になってみんなと和気藹々とするようになるので、ちょっと丸くなっているんです。

でも、前半の万里は「オラァ!」とか「ふざけんな!」とか常に怒鳴っていて。この姿が、僕の万里に対するイメージの原型だったので、ひさびさにこういった尖った万里を演じられて嬉しくなりました。
秋組といえばポートレイトの芝居も見どころだったかと思うのですが、アフレコはいかがでしたか?
沢城 ゲームを収録したときのことを鮮明に覚えていたので、そのときの記憶をもとにアフレコに臨みました。というか、ゲームの収録がかなり過酷だったなと。(田丸さんのほうを見て)厳しくなかったですか?
田丸 厳しいというか、こだわっているのが伝わってくる感じ。
沢城 そう、そんな感じでした。

たとえば、1から10のセリフを言ったら全部録り直し、ということもザラにあって。それくらい、スタッフさんたちの熱量がスゴかったんです。
それは大変そうです。
沢城 本来だったら2回で終わる収録が時間内で録りきれずに、収録回数が増えてしまい……スタッフさんに迷惑をかけてしまうのは本当に申し訳なかったです。

ポートレイトのシーンも、ゲーム収録の時点でスタッフさんと試行錯誤しながら作り上げていましたし、収録からかなり月日が経つなかで、自分もいろいろ経験させていただいたので、こうしたらもっとよくなるんじゃないか、ということを加えながらアフレコができて。自分のなかで、納得がいくシーンになったと思っています。

今思えば、あそこまでこだわっていただいたことはすごくありがたかったですね。
劇中劇についてはいかがでしょうか?
沢城 万里の場合はもともと器用で芝居もできるタイプでしたし、当て書きということもあったので、あえて何も上塗りせず、日常シーンの芝居とそこまで差はつけないようにしました。万里が万里のまましゃべれば成立するので、やりやすかったですね。
万里が対抗心を燃やす兵頭十座は芝居初挑戦の不器用なキャラクターですが、劇中劇の芝居についてはどんなディレクションがあったのでしょうか?
沢城 武内(駿輔)くんが何個か“下手な芝居のバリエーション”を用意していて、スタッフさんたちと話し合いながらアフレコしていたので、すごく面白いものになったのでは、と思います。

アニメのOPは、“バトンを引き継いだ”ような楽曲

TVアニメのOPテーマについてもお聞きします。『Circle of Seasons』は春組、夏組、秋組、冬組のリーダー4人で歌っている楽曲ですね。
田丸 毎回思うのは、仮歌の時点で「このままがいいんじゃないか」って(笑)。(作詞・作曲・編曲の)大石(昌良)さんの仮歌がとんでもなくハイクオリティなんです。
沢城 歌詞から、『A3!』の歴史が感じられますよね。個人的には、今までの『A3!』史上、いちばん素敵な楽曲になってるんじゃないかなって。

あと、僕が好きなのは2番で、僕らの役名が入っているところ。あれすごくいいですよね。大石さんに「これは、2番に合わせて1番のメロディをつけてるんですか?」とお聞きしたら、「それが違うんだよ。2番を作る段階でパッと浮かんできて。(2番は)5分で書き上げた」とおっしゃっていて。
田丸 マジで!?
沢城 本当にスゴいですよね。感激しました。
田丸 前回のOP曲の『Act! Addict! Actors!』は、「今から始まるよ!」という感覚だったのですが、今回は、楽曲的にも僕の気持ち的にも“バトンを引き継いだ”ような感覚でした。楽曲だけで、その感じを表すことができるなんて……やっぱり大石さんは天才だな、と。
レコーディングはいかがでしたか?
沢城 僕は普段、万里くんとして歌うと「クセが強い」と言われるのですが、今回はちょっとクセを抑えて歌おうかなと思っていたら「もっと万里のクセを出して大丈夫です」と言われたので、“ソロ曲よりクセがちょっと控えめ”くらいで歌わせていただきました。
田丸 今までの『A3!』の楽曲でいちばんキーが高かったので、けっこう苦労しましたね。キーが高いと明るい感じになるのですが、紬にしては明るく楽しそうになりすぎてしまって。そういう意味ではいちばん難しく、最も収録に時間がかかった楽曲でした。
沢城 僕も、けっこう高いなと思いながら歌っていて。最初にキーを確認させていただいたときは「みなさんに合わせます」と言いつつ、内心「きっと下がるだろうな」と思っていたのですが、現場に行ったら下がっていなくて、ちょっと焦りました(笑)。
田丸 誰も下げるって言わなかったんだね(笑)。
沢城 「合わせます」と言ったからにはやっぱり無理ですとは言えないので(笑)、じつはドキドキしながら収録に臨んでいました。
田丸 ラスサビ手前とかすごい高かったよね。楽曲の難易度が上がっているので、改めて、僕ら役者も成長しなくては、と思いました。
沢城千春(さわしろ・ちはる)
12月20日生まれ。東京都出身。B型。主な出演作に、『スタンドマイヒーローズ PIECE OF TRUTH』(九条壮馬)、『MARGINAL#4 KISSから創造るBig Bang』(滝丸アルト)、『遊☆戯☆王VRAINS』(島 直樹)、『TSUKIPRO THE ANIMATION』(七瀬 望)、『Caligula -カリギュラ-』(式島 律)など。
    田丸篤志(たまる・あつし)
    2月27日生まれ。埼玉県出身。A型。主な出演作に、『魔法科高校の劣等生』シリーズ(吉田幹比古)、『ガンダムビルドダイバーズ』(ナナセ・コウイチ)、『ディズニー ツイステッドワンダーランド』(アズール・アーシェングロット)など。

      作品情報

      イケメン役者育成ゲーム『A3!(エースリー)』
      https://www.a3-liber.jp

      メーカー:リベル・エンタテインメント
      価格:無料(アプリ内課金あり)
      ©Liber Entertainment Inc. All Rights Reserved.

      TVアニメ『A3!』SEASON AUTUMN & WINTER
      10月12日(月)よりTOKYO MXほかにて毎週月曜に放送中
      https://www.a3-animation.jp/index.html

      ©A3! ANIMATION PROJECT

      楽曲情報

      TVアニメ『A3!』SEASON AUTUMN & WINTER オープニングテーマ
      『Circle of Seasons』
      好評発売中

      ¥1,182(税別)/PCCG. 1948

      アーティスト:A3ders![佐久間咲也、皇 天馬、摂津万里、月岡 紬(CV:酒井広大、江口拓也、沢城千春、田丸篤志)]

      TVアニメ『A3!』SEASON AUTUMN & WINTER エンディングテーマ
      『ZERO LIMIT/Thawing』
      発売日:11月25日(水)

      ¥1,182(税別)/PCCG. 1950

      アーティスト:秋組/冬組


      ©A3! ANIMATION PROJECT

      サイン入りポラプレゼント

      今回インタビューをさせていただいた、沢城千春さん×田丸篤志さんのサイン入りポラを抽選で3名様にプレゼント。ご希望の方は、下記の項目をご確認いただいたうえ、奮ってご応募ください。

      応募方法
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