なお、2020年8月の時点でWi-Fi 6 Plus対応クライアント(子機)は、ファーウェイのスマホ「P40 Pro 5G」のみ。P40 Pro 5Gを接続すると、無線LANのアンテナピクトの横に「6+」の表記が確認できた。これによって、Wi-Fi 6 Plusで接続していることがわかるようになっている。
残念なのは、日本のISPが採用している「IPv6 over IPv4トンネリング(IPv6 IPoE)接続」に対応していない点だ。AX3自体はIPv6もサポートしているが、IPv6 IPoE非対応のため、v6プラスやTransix、OCNバーチャルコネクトなどの高速なISP接続サービスを利用できない。海外製ルータではよくあることだが、できれば今後のファームウェア更新などで実現してもらいたい。
テスト結果も当然ながら1Gbpsを超えることはなかったが、いずれもギガビットイーサネットのほぼ上限の速度が引き出せている。結果を細かく見ると、リンク速度が速いP40 Pro 5GのほうがS20 5Gよりもやや高速だった。
P40 Pro 5Gの結果にのみ注目すると、WXR-5950AX12に接続した場合よりも、AX3に接続した場合のほうがいずれの結果もわずかに速い。数値的には誤差の範囲内ともいえるため、少々判断が難しい。ただ、複数回計測する中でもAX3のほうがわずかに高速というのは傾向として変わらなかったため、Wi-Fi 6 Plusが効果を発揮しているとしてもよさそうだ。