「やっと認められた」という気持ちに。SNSキッカケで大躍進、Novelbrightの絆と軌跡

YouTubeやニコニコ動画をキッカケにデビューするアーティストが数多く生まれた平成。そして令和――「SNSのバズ」から羽ばたいたバンドがいる。大阪発の5人組ロックバンド・Novelbrightだ。

2018年にインディーズデビューし、2019年3月に路上ライブの動画をメンバー自身がTwitterへ投稿したところ、4万以上のいいね!を記録。その後、2019年7月に実施した路上ライブツアー『崖っぷちどチクショー路上ライブTOUR』では、TwitterやTikTokなどで観客が投稿した動画が拡散され、大きな話題となった。

中でも代表曲『Walking with you』は、キャッチーなメロディーとボーカル・竹中雄大の美しいハイトーンボイスが支持され、TikTokに投稿された動画は100万いいね!を突破するほど。SNSのバズから一気に知名度を広げた彼らは、2020年8月17日、ついにメジャーデビューを発表した。

そこで、今いちばん注目されていると言っても過言ではないNovelbrightの5人に、メジャーデビューの話やバズの舞台裏を聞くべくインタビュー。ツッコミや笑いの絶えない様子に仲睦まじさを感じるとともに、お互いを尊敬し合う彼らの強い絆が見えてきた。

撮影/後藤倫人 取材・文/阿部裕華
スタイリング/MIDORI ヘアメイク/Storm(Linx)
▲竹中雄大(Vo.)

“史上最強の発表”。メジャーデビュー発表に込めた想い

8月17日の無料生配信ライブで、待望のメジャーデビューを発表。おめでとうございます!
一同 ありがとうございます!!
新型コロナウイルスの影響で夏フェスやワンマンツアーが中止になり、とても悔しい思いをされていたかと思います。そんな中で、みなさんは今回の無料生配信ライブをどのような1時間にしたいと考えていますか?(※取材が行われたのは7月下旬)
ねぎ(Dr.) 7月11日に『バーチャルブライト2020summer 〜WONDERLAND release ONE MAN SHOW〜』で初めて配信ライブをしたとき、普段のライブとのギャップを感じました。けど、目の前にお客さんがいなくても、その存在をイメージしながら、普段のライブと変わらないパフォーマンスをすることが大事だなと。だから普段通り、僕たちも観てくれている人たちも楽しめるライブにしたいです。

……こんな感じの回答で大丈夫ですか?
ばっちりです!
圭吾(Ba.) ねぎさん、大丈夫です!
ねぎ あ、どうも、ありがとうございます。お次どうぞ!(圭吾さんに向かって変顔)
圭吾 顔(笑)。でもホンマ、ねぎくんと同じように、無観客ライブですけど、普段通りホールに観客のみなさんがいっぱいいるイメージでライブをしようと思っています。
海斗(Gt.) バンドセットでのライブが難しい状況の中で、いろんな人が動いてくれて、またバンドセットでライブができることに感謝。画面の向こうで観てくれている人のためにも、いつもと変わらないパフォーマンスをお届けしたいです。
聡次郎(Gt.) 僕たち、大阪城ホールにこだわりを持っていて。路上ライブの卒業が大阪城公園だったんですよ。「次は大阪城ホールで会いましょう」とファンの人たちに伝えて卒業しました。

だからこそ、8月17日の大阪城ホールで今までの感謝を伝えたい。メジャーデビューを含め、たくさんの発表をします。これからのNovelbrightの在り方や伝えたい想いを、ファンのみんなに届けられるライブにできたらなと思っています。
雄大(Vo.) もうみんなが全部言ってくれた……。
一同 ははは!
雄大 長いことライブができない日々が続いた中、7月の配信ライブで、会場を借りてバンドで音を鳴らせることの喜びを感じました。だから今回も、まずは自分たちが楽しんでいる姿をしっかり届けられたらなと。プラス、観てくれている人を楽しませたい。

ライブは毎回、一生に1回きりだけど、メジャーデビューの発表をするのはこの機会しかないから、いろんな想いを噛みしめて最高の歌を届けたいです。
メジャーデビューの発表には緊張していますか?
雄大 ワクワクっすね。これまでも事あるごとに重大発表をしてきたけど、そのたびにすごくワクワクして。何て伝えようかなと考えている時間がワクワクするし、発表したときはゾクッとして鳥肌が立つ。その瞬間がすごい好き。
聡次郎 わかるわかる!
雄大 今回は無観客だからお客さんの歓声が聞こえないけど、配信越しに喜んでくれている顔を思い浮かべながら話したいな。

正直、メジャーデビューの発表を予想している人、めちゃ多いと思う!
圭吾 バレてるやろね(笑)。
雄大 “史上最強の発表”って言ってるし、お客さんも「どうせメジャーデビューでしょ?」ってなっている。それでも、思い入れのある大阪城ホールで、メジャーデビューの発表ができたら嬉しいじゃないですか。さらに、そのうえにいろいろ畳みかけたいと思っているので、いい意味で期待を裏切りたいですね。
▲沖聡次郎(Gt.)
▲山田海斗(Gt.)

新たなスタートにふさわしい1曲『Sunny drop』

記念すべきメジャーデビューデジタルシングル『Sunny drop』は、冒頭から雄大さんのハイトーンボイスが炸裂するサビが印象的です。かなり気合いの入った楽曲だと思いますが、どんな想いが込められていますか?
雄大 メジャーというステージに立って、Novelbrightというバンドをもっと世間に知ってもらうための新たなスタートにふさわしい曲。今できるすべてを詰め込んだ、「僕たちはこういうバンドなんだぞ!」と名刺代わりになる曲ができたんじゃないかなと思います。
制作過程でこだわった部分はどこでしょうか?
雄大 キャッチーさを大事にしていますね。曲のよさや歌の上手さ、好みに刺さるか刺さらないかって、歌い始めの数秒でわかるじゃないですか。だから、『Sunny drop』は聴いてくれる人たちの心を開始5秒で掴めたらなと思いました。

僕が歌詞を書いたんですけど、タイトルが全然決まらなくて。歌詞を書いたからにはタイトルも自分で決めたかったのに出てこなかった。そのとき、海斗くんが「『Sunny drop』ってどう?」と提案してくれました。やられましたね。「これやわ!」って。
海斗 『Sunny drop』は“太陽の涙”という意味で、僕もめっちゃいいタイトルだと思っています(笑)。

光を掴もうとする勢いや、それでも抱いてしまう迷いや悩みが伝わる歌詞だった。太陽が出ているときの雨みたいやなと思って、このタイトルが思い浮かびました。
圭吾 雄大が最初に提案したタイトル、『バイバイベイビー』やったもんな。
雄大 あれは冗談やから!(笑)
ねぎ 僕は『バイバイベイビー』好きやけど。
雄大 じゃあ『バイバイベイビー』もまた作ろうな(笑)。
レコーディングで印象に残っていることはありますか?
圭吾 これまではパートごとに個別で録音してきたけど、今回は初めてみんな同時に録音する一発録りをしました。バンドの形がそのままわかる、ライブ感がめっちゃある音源になっていると思います。普段のレコーディングはひとりだから“修行”みたいな感じやったけど、今回はみんなでワイワイできてホンマに楽しかった。
聡次郎 おもしろかったよな。大きい部屋に機材をセッティングして、全員で顔合わせながら演奏するの。冒頭のサビを雄大が歌い終わって、バンドでドーンと音を鳴らすときも、「よいしょー!」って感じがすごくする。みんなの顔がわかる音源になっているなって。
ねぎ バンド人生で初めての経験だったもんね。そのときのコンディション、自分たちの技量、エア感、全部がそのまま再現されているんです。メジャーデビューしていちばん最初の音源がこれで、本当によかった。大袈裟じゃなくて、バンド人生において重要な日でした! この話だけで2時間くらいしゃべれそう…。
▲圭吾(Ba.)
▲ねぎ(Dr.)

4万いいねの大反響を生み出した、“ファン目線”投稿

Novelbrightが知名度を高めるキッカケとなったのが、2019年3月に圭吾さんが「他人のフリ」をして投稿した路上ライブの動画。Twitterで4万以上のいいねがつくほどのバズを生みました。なぜ圭吾さんは、このような投稿をしようと思ったのでしょうか?
圭吾 メンバーになる前からNovelbrightのことが好きで、SNSでバズらせたかったんです。だから、自分のアカウントで「俺の友達、歌うますぎワロタ」と投稿していたけど、なかなかバズらず。そのあと、念願のメンバーになれたので、本腰入れて雄大の歌の力やNovelbrightの力を広めようと、まずは路上ライブを提案しました。そして、“ファン目線”で動画を投稿しようと考えたんです。

「バンドで演奏したので聴いてください!」ではなく、ファン目線で投稿するほうが、宣伝している感じがなくなり、スッと内容が入ってくると思っていました。それで路上ライブの初日に撮影した動画を投稿したところ、スゴいリアクションがあったので、戦略的にSNSを使っていった感じですね。
SNSに動画をアップするとき、メンバーのみなさんに相談したんですか?
圭吾 相談はしてないですね。路上ライブで誰も動画撮らへんから、俺が他人のフリをして撮影したらバズらんかな……と投稿して、気づいたら、すぐに40いいねくらいついていた。
雄大 当時の僕たちのツイートは、100〜200いいねついたら「ええやん!」くらいだったんです。

でも路上ライブが終わったあとに圭吾のアカウント見たら、知らん間にツイートしてるし、伸びてるやんって(笑)。家帰ったときには2,000〜3,000まで伸びていて、次の日の夕方には1万! ちょうどメンバーとスタジオ入りしてたから、「祝・1万いいね突破! いえーーーい!」みたいに浮かれまくってました。
圭吾 俺的には「ほら見ろ!」って感じでしたけどね。昔からバズる力があると思っていたから、やっとバズった!という気持ち。
ツイートがバズったことで周囲からの反応も変わりました?
雄大 最初のツイートではまだそこまで変わってなくて。カバー曲の動画だったから、Novelbrightに興味を持つというよりも、○○の曲を上手く歌う人がいるな、と思われるくらい。でも、そのあともTwitterとTikTokにカバー曲を投稿して、5人、10人、15人…とちょっとずつファンも増えていきました。

そしたら、7月にTikTokにアップした自分たちの曲が初めてバズって。そこから急にお客さんが増えましたね。いちばんのターニングポイントだったな。
圭吾 当時のTikTokは、自撮りして口パクしてダンスして…という印象が強かったけど、本気の音楽を投稿すればいけるだろうと。歌うまシンガーみたいな方のカバー曲動画も伸びていたから、これなら俺らにもできるんじゃない?って使い始めました。たぶん、日本でいちばん最初にTikTokを駆使したバンドマンは雄大だと思いますよ。
雄大 今でこそ有名なアーティストやミュージシャンも使っているけど、当時はインフルエンサーやYouTuberが多かったからね。
圭吾 メンバーが、Twitterでファンの方に向けて「TikTokインストールしておいて!」と発信したり、路上ライブのときも雄大がMCで「今すぐTikTok入れて!」と言うことで、観ているお客さんに撮影・投稿してもらってたんです。投稿の母数を増やせば、オススメに載る確率が上がりますから。
カバー楽曲だけでなく、オリジナル楽曲の『Walking with you』が大きく注目されたとき、どんな気持ちになりましたか?
雄大 5年くらい歌ってきて、いい曲だとずっと思っていたのになんでか伸びなかったから、やっと世に認められた気がして嬉しかったですね。
海斗 僕、Novelbrightの加入前に『Walking with you』を歌っている雄大のライブを観て、いいバンドやな、雄大の声がいいな、といちファンとして思っていて。そんな曲が、雄大の歌声が、みんなに認められた事実がめちゃめちゃ嬉しかった。感動しました。
ねぎ 僕が加入してからこの曲をライブで演奏しなかったことはないくらい、僕たちの推し曲であり代名詞になる曲やったので、やっと見つけてもらえてよかったです。

投げ銭だけで生きた1ヶ月間。波乱万丈の路上ライブツアー

2019年7月からは、約1ヶ月間にわたって全国5都市をめぐる『崖っぷちどチクショー路上ライブTOUR』を実施されています。移動中にタイヤがバーストしたり、投げ銭で生活費を稼いだりとなかなか過酷だったそうですが、とくに印象に残っている出来事を教えてください!
聡次郎 めちゃめちゃあります!(笑)話していたら日が暮れますよ。
雄大 7月1日からツアーを始めて、僕は初日に家賃2ヶ月分のお金を入れた財布を落として死亡。
ねぎ あははははは! 初日なのに「帰りたい…」って言ってました。
圭吾 メンバーだけでハイエースを運転して、福岡→東京→仙台→名古屋→大阪を回って。投げ銭で生活していたから、ホテルで5人別々の部屋に泊まることもできず、1人1泊1,000〜2,000円の安宿に泊まっていました。

人数分のベッドがないんですよ。でも、雄大は喉がめっちゃ大事だから、ひとりだけベッド確保で優遇される。
海斗 雄大が喉を壊したら次の日の稼ぎにかかわるから、ゆっくり寝られる環境をね。
雄大 毎日30曲くらい歌ってたからな……ヤバかった。加湿器とかもなかったし。
ねぎ 雄大以外は1台のベッドにふたりずつで寝ていましたね。
圭吾 お風呂の順番もジャンケンで決めてましたし。雄大はシャワーがめっちゃ長いので、ジャンケンの権利すら与えてもらえなかったけど(笑)。
海斗 お風呂といえば、圭吾がバスマットで体拭いてたよな……。
圭吾 それは汚い話だからやめとこ!……やっぱり聞いておきます?
聞かせてください!(笑)
圭吾 俺が最後にお風呂から出たら、5枚あったタオルが1枚もなくて。誰かわからんけど、2枚タオルを使ったヤツがいたんですよ。風呂場に着替えも持ってきてなくて、全裸でビショビショのまま部屋に行くわけにもいかんと思って、みんなが踏みしめたバスマットで体を拭くという……。
一同 ははははは!
海斗 たぶん、犯人はねぎか雄大。
雄大&ねぎ 1枚しか使わんから!
圭吾 この話はそんな長くするもんやない!(笑)

あとは、お金がないから納豆と米のパックを買い込んで、毎朝みんなで米に納豆かけて食うみたいな生活をしてましたね。
ねぎ 僕が買った納豆3パックが、気づいたら0になっていたこともあったな。たぶん、雄大くんか圭吾くんやろなと思ってます。
雄大 何かあるといつもこの3人(雄大、ねぎ、圭吾)が疑われるけど、こういうときに限って聡ちゃんかもしれんからな?
聡次郎 それはないな(バッサリ)。

1日の売上がよかったら、うまいラーメン食いに行こうやってなることもありましたよ。仙台では牛タンを食べました。路上ライブのあと、「あと1時間しかない! でも、どうしても食べたい!」って閉店間際に駆け込んだ(笑)。

「恥じらいを捨てよう。知ってもらえたもん勝ちや!」

ほかに印象に残っているエピソードはありますか?
圭吾 俺、いろいろ印象に残ってるけど、いちばんはビラ配りのときやな……。
ビラ配り?
ねぎ それ初めて話すやん!(思い出し笑いをしながら)
圭吾 路上ライブの最初、アンプが1台しかなかったので、ボーカルとギターのケーブルをつないだら、ベースがつなげないんですよ。それに、誰かがビラ配りと動画撮影をしないといけない。SNSでバズらせるためにはこれも大事なことだったから。
雄大 ねぎくんのカホン(木製で箱型の打楽器)、海斗くんか聡ちゃんがギター、ボーカルの僕という3人で演奏して、圭吾はビラ配りか動画撮影。
圭吾 ギターのふたりは交代で演奏できるけど、俺は一切演奏できない。最初は覚悟の上だったけど、ツアー始まって4日目くらいでしんどくなってきて……。みんなが「きょうはこんだけ稼げたわ〜!」とか話しているけど、俺はひとりでひたすらビラを配っていたわけですよ。そんな夜を4日間続けたら、もう無理や…と。
雄大 ある日、橋の上で海斗くんとねぎくんと僕が演奏していて、車を停める場所がなかったから聡ちゃんは車番。それで圭吾がビラ配り。なのに、橋に腰かけて携帯いじってるんですよ。歌いながら目でずっと「ビラ配れ!」と合図していたけど、全無視(笑)。
圭吾 人生でいちばん落ち込んだもんな。ツアーなのに演奏できないし、ビラ配り以外は何もすることがないから、とんでもなくつらかった。あれは1ヶ月も続かんで!
聡次郎 みんなライブが終わって車に帰ってきたら、ひとりだけえっらい落ち込んでて。なんなら、ちょっと半ギレなんですよ(笑)。だから、その日に集まったお金でアンプ買いに行って、みんなで演奏しよう!ってなりました。
圭吾 そのおかげで路上ライブが続けられました…。
そこですぐアンプを買って、みんな一緒に演奏しようとなるのが素敵ですね…! では、ライブ中のハプニングなどはありましたか?
雄大 5,000円札を握りしめたおばあさんが踊りながら参戦してきたことかな。しかも、なぜかカホンで両手がふさがっているねぎくんにお金を渡すんですよ。箱に入れるか、100歩譲って、歌っている僕に渡してくれるならいいのに(笑)。最終的に、一緒に踊りながら演奏してたよな。
ねぎ 僕は、東京のとき、雄大くんがアカペラで歌ったのが記憶に残っています。お客さんがせっかく集まってくれたんですが、街中でどうしても音が出せないから、雄大くんがアカペラで歌ったんですよ。あれは伝説回だった(しみじみ)。
雄大 30〜40人お客さんがいたから、「いつかこの動画がレアになる日を願って」と言いながら歌いましたね。
お客さんに路上ライブの動画を投稿してもらうことでどんどん観客が増えて、9月の路上ライブからはものすごい数の観客が集まっていましたよね。
海斗 ライブする場所を告知して、僕らがそこに向かったら、すごく人が集まってるんですよ。最初は、「何の行列やろ? ライブできひんやん!」と思っていたら、僕らを観に来てくれていた人たちの行列やって。
ねぎ 「道が通れないから場所変えます?」と話していたら、お客さんが僕らに気づいて「キャー!」って。ちゃんと場所をおさえてくれてたんです(笑)。
圭吾 2ヶ月間ツアーをやっていて、どんどんお客さんが増えていくんですよ。最後は1,000人以上集まって、スターダムを駆け上がっている感覚にワクワクしましたね。
雄大 ライブハウスのチケットが本番前にソールドアウトするのも嬉しいけど、路上ライブはまた違った嬉しさがあった。SNSで投稿した次の日に人がどんどん増えていくから、リアルな結果がすぐに見えてきてよかったですね。本当はもうちょっと路上ライブやりたかった。
一同 (路上ライブを思い出しながら)間違いない…。
本当に、1年で劇的に環境が変化しましたよね。改めて、ここまでを振り返っていかがですか?
雄大 バンドマンって、地道にガムシャラにアンダーグラウンド這いつくばっていくぜ、みたいな固定観念がすごくあって。それが悪いとは思わないし、僕らも5〜6年それでやってきていた。だけど、それじゃ伸びなかった。

それで、「地下から地上に出よう、知ってもらうために恥じらいを捨てよう。知ってもらえたもん勝ちや!」と。今の時代に合ったツールを使わな損やろ、と思ってTwitterやTikTokを使い始めました。

たぶん僕らがTikTokで動画の投稿を始めたとき、「バンドマンがTikTokなんかやるのはだせぇ」って言われていたと思うんですよ。でも、SNSのバズが、路上ライブでのお客さんの人数に反映されていくのを目の当たりにして、本当にやってよかったと思いました。

メンバーに聞く、Vo.竹中雄大さんのここが好き!

ねぎ “歌が上手い”はみんな話すと思うので、それ以外のところで言うと……夢が大きい。アツい。僕も夢はたくさんあるけど、雄大くんは出会ったときから未来のことをずっと見ていて、アツい気持ちを抱いていた。

僕と雄大くんは同い年で、17〜18歳の頃からの付き合いなんですよ。対バン相手で知り合って、仲良くなって、ご飯に行く機会が多かった。ふたりでご飯に行くと、マシンガントークで時間が足りない!みたいな。同じ温度感でしゃべれるんです。

当時、僕は別のバンドにいたから、「生まれ変わったら一緒にバンドしたいね」とも話していて。今こうやって一緒に音楽ができるのは、必然なのかもと思っています(笑)。
圭吾 俺は雄大のMCがめっちゃ好き。飾らない、本当のことだけを伝えるところがすごく好きで。ピュアさ、純粋さが雄大の武器なんやと思っています。

雄大はコンタクトがちょっとズレただけでもめっちゃ痛がるんですよ。トイレに行きたかったらすぐに行くし(笑)。ピュアゆえに、いろんなことを純粋に感じ取りやすいんです! そのピュアさは音楽にもつながっていて、書く曲もピュア。
海斗 雄大は超ルーズ。僕はけっこう真面目な性格なので、時間を守ってくれないと怒っちゃう人間だけど、雄大は真逆。
雄大 全然褒めてない……!
海斗 (手で「待って」のポーズをしながら)ここからだから。たぶん雄大じゃなかったら嫌いになってるんです。性格が真反対だから怒ることもありますけど、それでもいいから一緒にいたいと感じさせてくれるような何かを持っている。一生面倒見たい。
聡次郎 え、結婚するん?(笑)「一生面倒見たい」ってもうプロポーズやな。
雄大 (少し照れながら)まだ昼間やけど大丈夫?
聡次郎 僕は、雄大はめちゃめちゃファン思いやな、と思います。SNSでファンの声を人一倍気にかけたり、チェックしたりしている。ファンのためになるようなことをすごく考えているから、普通にバンドをやっていたら出えへんようなアイディアを考えてくれて、素敵ですね。
雄大 それ、嬉しいな。気持ちよかったんで次行きましょう(満足気に)。

メンバーに聞く、Gt.沖聡次郎さんのここが好き!

ねぎ 聡ちゃんは「真面目」が代名詞。音楽に対する姿勢もやし、日常生活でも礼儀に最も厳しいのは彼。僕もこう見えてそういうのは大事にしたいタイプなんですけど(笑)、聡ちゃんは言葉遣いから大事にしている。人間性にめっちゃ出ているんですよ。

サウンド面でも、厳しいところはすごく厳しくて、音楽に対してすごいストイック。見習わなきゃなと思いますね。
圭吾 日本男児なところがすごく好きです。ねぎが言ったみたいに礼儀に厳しくて、挨拶もすごく律儀。「そんなに頭下げる!?」ってくらい、仕事現場でも「よろしくお願いします!」と頭を下げているところをよく見かけます。俺だったら「お願いしやーす!」なので(笑)。

それが音楽にも確実に出ている。音楽に対する姿勢も真面目なので、そういうところが好きですね。
海斗 聡ちゃんの真面目さの中にある、無邪気さが好き。
圭吾 あー、わかる!
海斗 みんなそれぞれ違う趣味を持っているけど、聡ちゃんが知らないことや趣味じゃないことを話しても、すごく興味津々に聞いてくれる。キラキラした目をするんですよ。そこにすごくキュンってします。
雄大 え、聡ちゃんとも結婚するん?(笑)海斗くんはどっちかっていうと、聡ちゃんに一生面倒見てもらう側やな。
海斗 そうやな(笑)。
雄大 メンバーとは年齢がわりと近くて、いちばん離れているのが(2歳上の)海斗くん。僕、2歳上くらいまでは全員タメという感覚なんですけど、聡ちゃんはいい意味で年上な感じがあって。頼りたくなるというか、いいお兄ちゃんだなと思う。

音楽的なところでも、僕は今まで感覚だけで生きてきた人間で。好きな音楽をたくさん聴いて吸収してきたけど、あまり勉強はしてこなかった。でも、聡ちゃんは音楽の勉強にも真面目に取り組んできているので、わからないところはいろいろ教えてくれるんです。すごく素敵だなと思います。
聡次郎 (嬉しそうな表情で)みんな、焼肉行くか!!!
圭吾 これ、みんな嬉しいから奢り合うことになるよ(笑)。結局ワリカン(笑)。

メンバーに聞く、Gt.山田海斗さんのここが好き!

ねぎ 初対面のときは、とにかくカッコいい先輩やと思いました。ステージ上ではクールなんですよ。海斗くんとも別のバンド時代にライブハウスで出会っていて、僕、演奏してる海斗くんの目の前に立っていたほどファンだった。当時からずっと仲良くしていて、かわいがってもらっている先輩でした。

でも、バンドメンバーになってみたら、急にワケわからんことを言い出すんですよ! そのギャップが好きですね。話し合いでは中立な立場で話をまとめてくれるので、「最年長だなあ」と思います。いつも助かっています。
圭吾 海斗くんは初対面だとあんまり心を開かないけど、時間が経つにつれて徐々に開いていく。最初は愛想が悪いんですよ。そこからどんどん人懐っこくなるところがかわいい。メンバーに懐いているところがいいですね。
海斗 恥ずかしい…。
聡次郎 兄さん(海斗)と僕は、同じ中学校の先輩後輩なんですよ。ライブでギターを弾いている兄さんの姿を見て、かっけー!って思ってた。人生で初めて「ギターの人カッコいい!」と思ったのが兄さんだったので、僕にとってはいちばん最初のギターヒーローみたいな感じ。バンドメンバーでもあり、憧れのギタリストでもある。
海斗 やったー!(照)
雄大 海斗くんはステージ上ではめちゃめちゃもの静かでクールなんですよ。バンドを組む前の印象も、スタイリッシュといえば海斗くん、みたいな感じ。でも、いざメンバーになったらしょうもないことをね……。いきなり奇声上げたり、急に変顔したり。そのギャップがいいなと僕も思います。

あと、僕はすごく感情的になりやすい。喜ぶときはとことん喜ぶけど、気に入らないことがあるとすぐにムカついてしまう。その点、海斗くんはどんなにピリついた状況でも周りを見て穏やかに接してくれる。僕が爆発しないようにする……何だっけ、着火剤?
ねぎ ブレーキ? 着火剤だと逆に爆発させてしまうな(笑)。
雄大 ブレーキ! 周りをしっかり見ている部分は、最年長らしさがあって尊敬しています。

メンバーに聞く、Ba.圭吾さんのここが好き!

ねぎ 時間が押しているそうなので、巻きでいきます! 圭吾くんのツッコミが好きですね。以上。
圭吾 おい!! でも、いいボケやったな(笑)。
ねぎ あははは! 好きなのは、ホンマに気持ちがメラメラ燃えているところですね。もともと別のバンドでドラマーだった彼を、ベーシストに誘いたいと言ったのが僕と雄大くんでした。雄大くんが圭吾くんとご飯に行っていたので、彼づてによく圭吾くんの話を聞いていて。

話からNovelbrightが好きな気持ちや熱量をすごく感じていたから、そういう人とバンドをやりたいと雄大くんと話していて。それでメンバーに引っ張ってきた。

加入してからは頭がキレッキレだなと思いました。メンバー内でもツッコミ担当ですけど、頭のキレが確実に関係している。Novelbrightのブレーンですね。
海斗 圭吾は何に対しても偏見を持たず、新しいことができる。それがスゴいと思います。TikTokを始めるキッカケも圭吾だったし。僕もバンドマンがTikTokやるのはどうなんかなって思っていたクチだったので、そういうことを偏見なく始めようと言える人は、バンドの中で重要な存在です。
聡次郎 圭吾はNovelbrightに加入してからベースを始めたので、ベース歴は1年半くらいなんです。でも、僕はギターを始めて8年くらい経ちますけど、もうアンサンブルの中で渡り合ってくる。短い期間でそこまでの技術を身につけるのには相当なプレッシャーもあっただろうけど、それを乗り越えられるメンタルの強さを持っている。

音楽、ベース、バンドにかける想いが、日本の若いバンドマンの中でもいちばんだなとホンマに思います。
雄大 とにかく頭がいい。Novelbrightをバズらせただけあって、マーケティング能力に長けている。

圭吾がバンドに加入する前から、同い年で仲良くて。出会った日の夜に肩組んで寝転がって酒を飲んでました。そんなことできるヤツ、人生でそういないと思います。感覚的に本当のダチなんやな、と思える。

あと、僕の歌をいろんな人に届けたいという想いが加入前から伝わってきて、今でもボーカルの僕をすごく立ててくれる。僕がカッコいいボーカルになりたいと思えるのは、彼のおかげなんです。彼みたいな人がいるから頑張れる。ボーカリストとして地に足をつかせてくれる存在です。
圭吾 いい話ですね……。

メンバーに聞く、Dr.ねぎさんのここが好き!

雄大 巻かなあかんから、はよ言おう。
圭吾 おもしろ笑い袋。
海斗 いないと寂しい。
聡次郎 ワンちゃん。
雄大 酒飲み。
ねぎ あははは! 以上です、ありがとうございましたー!
圭吾 ちょっとかわいそうやから、付け足そう(笑)。

彼がいないと本当におもんないですよ。前にねぎくんのいない仕事の稼働があったけど、マジで静か。朝起きて、集合場所でねぎくんの顔を見たらホッと安心しますね。おもろいんで。
ねぎ 今度から集合場所で変顔して待っておきます。
海斗 ねぎはすごく努力家です。別のバンドだったときから、めちゃくちゃ努力する姿を見ていました。ずっと練習してるんですよ。練習しすぎて腐った芋みたいな顔になっているのも見たことがある。努力を惜しまない、努力の天才です。本当にスゴい。
聡次郎 僕にとってのドラマーはねぎなんですよ、ねぎだけ。この先別々で活動することがあるとしても、絶対に僕のギターの後ろはねぎのドラムに支えてほしい。そんな存在ですね。
ねぎ (照れ笑いをこらえて変顔中)
聡次郎 どんな顔やねん(笑)。
雄大 彼とはよく飲みに行くんですけど、僕は喉を大事にしたいから、大きな声で店員さんを呼びたくなくて。そんなとき、ねぎが「すいませーん!」とデカい声で呼んでくれるので、いつも助かります!
一同 はははは!
雄大 あと、ねぎは本当に天真爛漫。いい意味で頭の中がお花畑なんですよ。考えることが本当にピュア。ねぎの性格がバンドの空気を明るくしてくれる。しかも、人のことも気遣えるんです。周囲をしっかり見ていて、僕がしんどいときや機嫌悪いときに、「雄大くん大丈夫っすか!」と声をかけてくれるんですよ。優しさがあふれ出ている、ええヤツやなって思います。

Vo.竹中雄大さん 一問一答

Gt.沖聡次郎さん 一問一答

Gt.山田海斗さん 一問一答

Ba.圭吾さん 一問一答

Dr.ねぎさん 一問一答

Novelbright(ノーベルブライト)
竹中雄大(Vo.)、沖聡次郎(Gt.)、山田海斗(Gt.)、圭吾(Ba.)、ねぎ(Dr.)の5人組によるロックバンド。2013年、雄大を中心にバンドを結成し、2017年に聡次郎・海斗・ねぎが加入。2018年、初の全国流通初のミニアルバム『SKYWALK』をリリース。2019年、圭吾が加入し、現体制となる。TwitterやTikTokで路上ライブの動画が拡散され、『Walking with you』が各ストリーミングチャートの上位にランクインしロングヒットを続ける。2020年5月、全国流通初のフルアルバム『WONDERLAND』をリリース。8月17日に、デジタルシングル『Sunny drop』を引っさげてメジャーデビュー。

シングル情報

メジャーデビューデジタルシングル『Sunny drop』
2020年8月17日(月)21時から、音楽サービスで配信中!

サイン入りポラプレゼント

今回インタビューをさせていただいた、Novelbrightのサイン入りポラを抽選で1名様にプレゼント。ご希望の方は、下記の項目をご確認いただいたうえ、奮ってご応募ください。

応募方法
ライブドアニュースのTwitterアカウント(@livedoornews)をフォロー&以下のツイートをRT
受付期間
2020年8月18日(火)12:00〜8月24日(月)12:00
当選者確定フロー
  • 当選者発表日/8月25日(火)
  • 当選者発表方法/応募受付終了後、厳正なる抽選を行い、個人情報の安全な受け渡しのため、運営スタッフから個別にご連絡をさせていただく形で発表とさせていただきます。
  • 当選者発表後の流れ/当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから8月25日(火)中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただき8月28日(金)までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。
キャンペーン規約
  • 複数回応募されても当選確率は上がりません。
  • 賞品発送先は日本国内のみです。
  • 応募にかかる通信料・通話料などはお客様のご負担となります。
  • 応募内容、方法に虚偽の記載がある場合や、当方が不正と判断した場合、応募資格を取り消します。
  • 当選結果に関してのお問い合わせにはお答えすることができません。
  • 賞品の指定はできません。
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