強力な2本の柱に加わる“第3の役者”となるアップルの完全ワイヤレスイヤホンに、皆さんは何を期待しますか? 本当に「AirPods Pro Lite」という名前になるのかは分かりませんが、筆者は「Lite」という名称が浮上したことに注目して、新しい製品のイメージをふくらませてみたいと思います。
Liteという言葉の意味は「軽い」「簡易な」「入門向け」など、さまざまな捉え方ができます。筆者は少し前に、「次期iPhoneにはAirPodsが付属するのではないか」というウワサが立っていたことを思い出しました。もしかすると、AirPods Pro LiteはiPhone SEの後継モデルと言われている新iPhoneのパッケージにバンドルされるか、または100ドル〜150ドル(約11,000円〜16,000円)前後の手ごろな価格で買えるオプションとして用意されるAirPodsなのではないかとみています。
○単なるLite版じゃない? 新機能の搭載もあり得る
AirPods Pro Liteは、比較的安価に購入できるぶん、機能はいくぶん簡略化されるはず。ウワサの通り、AirPods Proの「Lite版」なのだとすれば、きょう体はカナル型イヤホンのAirPods Proがベースになるでしょう。もともとイヤーチップによるパッシブな遮音効果(耳栓効果)が十分に高いイヤホンなので、アクティブ・ノイズキャンセリング機能は省略され、同時に外音取り込み機能も非搭載になりそうです。
さらに、あとひとつAirPods Pro Liteに関する妄想を膨らませるとすれば、AirPods Proの発売直前にウワサになった「カラバリ追加」が、いよいよここで現実のものになる可能性もあると思います。
AirPods Pro Liteの価格が、筆者の予想する1万円台前半から中ごろになるとすれば、通常の場合はさまざまな機能を載せたり新技術に挑戦すると、メーカー側にとっての開発生産コストと釣り合いが取れなくなるもの。しかし、アップルの場合は新しいiPhoneとAirPodsをペアで一緒にプロモーションをかけて、数を多く販売することによってギャップを埋められる強みがあります。もし、アップルが2020年をiPhoneとAirPodsの革新・拡大にとって重要な時期に位置づけているのであれば、ここで魅力的な製品を投入して一気にスパートをかけてくることも十分にあり得ると考えます。
○アップル初のヘッドホンだとすると「Beatsにないもの」が求められる
ウワサのAirPods Pro Liteは、実は「アップル初のヘッドホン」ではないかと予測する向きもあるようです。せっかくなので、ヘッドホンについても勝手に妄想を膨らませてみましょう。
アップル傘下のファミリーにはBeats by Dr. Dreという、イヤホン&ヘッドホンを中心に手がける、若い音楽ファンを中心に人気を集めるブランドの存在があります。アップルが独自にヘッドホンを商品化するならば、“Beatsがやっていないこと”に踏み込まなければ意味がないと思います。となると、アップルが次世代のヘッドホンに「革命」を起こす必要があります。