楽曲は先輩たちの作品を手掛けてきたYGのプロデューサー・TEDDYが全面プロデュースを担っており、ヒップホップやEDMなどをベースに、力強いラップとキャッチーなフックが乗る「YGらしい」サウンドが特徴的だ。その傾向は最新作『Kill This Love』まで受け継がれている。
昨年リリースされた『SQUARE UP』は世界44か国のiTunesチャートで1位に輝き、リード曲“DDU-DU DDU-DU”のMVは現在までで9.7億回の再生回数を数える。BLACKPINKはこれまで公開されている全7曲のMVのうち、6曲が4億回再生という驚くべき数字を記録しており、今年4月に公開された“Kill This Love”は公開後24時間で5670万回を超え、公開後24時間のMV再生回数としては当時史上最高となった。
EP『Kill This Love』のリリース直後にはアメリカ最大級の音楽フェス『コーチェラ・フェスティバル』に出演。生バンドを従え、全世界に生配信されたパフォーマンスによってBLINK(BLACKPINKのファンの通称)になった音楽ファンも少なくないのではないだろうか。今夏には『SUMMER SONIC』で来日したことも記憶に新しい。
彼女たちは北米で様々な「韓国ガールズグループ初」の記録を打ち立てている。初の米『ビルボード』誌表紙、『コーチェラ』出演、米レコード協会からのゴールド認定(“DDU-DU DDU-DU”)……。ビルボード「HOT100」では韓国のガールズグループ史上最高位となる41位にランクイン(“Kill This Love”)し、今年に入ってからは朝の情報番組『Good Morning America』やトーク番組『The Late Late Show with James Corden』といったテレビ番組にも出演して茶の間に顔を見せた。YouTubeで配信された『コーチェラ』のステージは、タイムズスクエアにある巨大スクリーンでも全編生配信されていた。
また昨年発表されたデュア・リパとのコラボ曲“Kiss and Make Up”も、欧米の音楽ファンからの認知獲得を後押ししただろう。英語が堪能なメンバーがいることも大きな武器だ。今年1月からスタートしたワールドツアー『BLACKPINK 2019-2020 WORLD TOUR IN YOUR AREA』は世界15か国22都市で30公演をソールドアウトしている。