何物にも染まらず、フラットに――浦井健治が持ち続ける真心とプロフェッショナリズム

2020年に芸歴20周年をむかえる俳優・浦井健治。

俳優デビューは『仮面ライダークウガ』の敵役。それからミュージカル『エリザベート』のルドルフ役に抜擢されて以降、帝国劇場のような大劇場でのミュージカルから、シェイクスピアの戯曲や翻訳劇、『デスノート The Musical』のようなマンガ原作もの、小劇場での二人芝居、そして劇団☆新感線の座長まで、ボーダーレスに活躍。福田雄一監督のドラマ『アオイホノオ』をはじめとする映像作品でも、一癖も二癖もある人物を演じている。

ミュージカルブームを牽引してきたひとりだが、いつの間にか、ミュージカル俳優の枠にとどまらず独自の道を歩いているように見える。当の本人は、自分だけが特別ではないと、目の前の作品に1つひとつ取り組んでいるだけ。「何物にも染まっていない、いろんな色が出せる役者」に惹かれるという。

どこか儚く、つかみどころがない。けれど舞台の上では、喜び、怒り、哀しみが爆発するように胸に迫ってくる。インタビューをきっかけに、彼の不思議な魅力をさらに多くの人に知ってほしい。

撮影/須田卓馬 取材・文/大原 薫 制作/アンファン
ヘアメイク/山下由花 スタイリング/壽村太一

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『仮面ライダークウガ』の真っ白な悪役で俳優デビュー

小さい頃はどんなお子さんでしたか?
自然が大好きで野山を駆け回っていました。父が、ニジマスのつかみ取りやタケノコ掘り、栗拾いに連れて行ってくれたのを覚えています。サッカーが好きでアクティブに過ごした少年時代でしたね。
そんな浦井少年が俳優への道を志したきっかけは?
高校時代は、軽音楽部でボーカルをやっていました。LUNA SEAさん、L'Arc〜en〜Cielさん、SOPHIAさんの曲に挑戦したり。

ダンススクールにも通っていて、ジャズダンスがメインだったのですが、アクティング(演技メソッド)も少しあって、演じることに初めて触れたのがこのとき。「将来は何をしたいんだろう」というビジョンをスクールの先生や先輩と話しているなかで、「俳優になりたい」という気持ちが出てきたんです。
俳優を志すことについて、ご家族の反対はありませんでしたか?
当時はありましたね。父からは、「安定した仕事を目指せ」と言われたこともありました。でも、今は応援してくれています。
デビュー作は2000年放送の『仮面ライダークウガ』。悪の首領、ン・ダグバ・ゼバの人間態を演じました。出演が決まったのは?
オーディションでしたが、芝居が初めてで、右も左もわからず、セリフも棒読みに近い感じでした。でも、その何もわからないところが、自分で言うのもあれですけど、ピュアで素直なのが(人間態の)ン・ダグバ・ゼバのキャラクターに合っているとキャスティングしてくださったんです。
平成仮面ライダー第1作で、オダギリジョーさんや葛山信吾さんを輩出した作品としても知られています。
思い返すと、平成の仮面ライダー第1作に出させていただいたのは奇跡のような経験でした。

物語の終盤から登場したのですが、惨劇を引き起こしたラスボスが、じつは「無邪気な笑みを浮かべた、真っ白で純粋な青年」だったというのが衝撃だったみたいで。当時観ていた人に会うと、「あれはトラウマになりました」と言われます(笑)。

悪役からスタートしたことは、役者としていきなりフィールドを広げてもらえたというか、「何をやってもいいんだ」と翼をもらった感覚がありましたね。

雪山でオダギリさんや葛山さんと殴り合うロケでは、自分の髪の毛につららができるくらい寒いなか、スタッフさんが一丸となって撮影に集中していて。ロケバスの運転手さんが、自腹で缶コーヒーを買って、僕の首に当ててくださったことを覚えています。

「作品はみんなで作るものなんだ」とデビュー作で学ばせていただけて、本当にありがたかったですね。とても恵まれた環境でした。
オダギリジョーさんとの思い出はありますか?
当時、オダギリさんがキックボードで通勤されていて、そのキックボードを借りたら白い衣裳を汚してしまい、衣裳部さんに怒られて、それを見たオダギリさんが笑っていたという思い出があります(笑)。

今でも、オダギリさんが率先して当時のメンバーに声をかけて、同窓会を開いてくださるんですよ。絆の深いカンパニーに関われたこともうれしいなと思います。
そして初舞台は20歳の頃、ミュージカル『美少女戦士セーラームーン』のタキシード仮面役でした。
ミュージカルとの出会いがこの作品。世界中で愛されているキャラクターに自分が扮して、作品のメッセージを伝えて、感動していただき、お客さまから拍手までいただいて。

舞台は一期一会で消えていく儚いものだけれど、一生心に残るかもしれない。

そんな素晴らしさを身をもって学んだのが『セラミュ』でした。僕は6代目ですが、城田 優はじめ『セラミュ』に参加した役者たちは、当時のことを強く覚えているんですよ。それくらい、印象的な作品だったんじゃないかと思いますね。

演劇は宇宙に飛べる、生き方には無限の可能性がある

ターニングポイントだった役というと、まずルドルフでしょうか。
そうですね。2004年〜2010年まで出演させていただいたのですが、年数を重ねることで役の解釈も少しずつ変わり、自分の物差しとなった作品です。

それに、山口祐一郎さん(トート役)や村井國夫さん(エリザベートの父・マックス役)と出会って、芝居や歌の奥深さを目の当たりにして、「自分もそういう表現ができる役者になりたい」と思ったんです。
『エリザベート』と並行して、『マイ・フェア・レディ』や『アルジャーノンに花束を』、『ダンス・オブ・ヴァンパイア』、『タイタニック』、『蜘蛛女のキス』ほか、多くのミュージカルに出演されましたが、印象に残っている役を教えてください。
やはり、『アルジャーノンに花束を』と、『ヘンリー六世』から続く新国立劇場のシェイクスピアの作品群ですね。
浦井さんが演じたのは、32歳になっても幼児なみの知能しか持たない青年チャーリィ・ゴードン。脳の手術を受けて、天才に変貌するが…という一筋縄ではいかない役どころでした。
チャーリィの根本の部分を知らないと演じられないと思い、ある施設に行かせていただきました。そこでの子どもたちとの出会いは大きかったですね。

グランド・ミュージカルとはまた違って、「表現にはこんな可能性があるんだ」、「エンターテインメントの力で社会的に何かできることがあるかもしれない」と思うきっかけにもなりました。いち役者としての責任を感じましたし、荻田さんといろいろなことを学ばせていただきました。
昨年、足掛け9年に及ぶシリーズが最終章をむかえましたね。
日本でもまれにみる企画ですし、演出の鵜山 仁さんを筆頭に強いカンパニーの絆のなかにいさせていただいたのは、今でも信じられないくらい。ストレートプレイでこれだけの役を演じたのは大きな挑戦でしたし、今の日本、それも国立の劇場で芝居を作る意味、翻訳の小田島(雄志)先生との出会い…そういったものに、いかに自分が影響を受けたか。

日本語の美しさ、言葉を伝えることの大変さも感じました。実在した王族を演じるため、幽閉されていたロンドン塔にも6回くらい行きました。なんて言うんでしょう…“巫女”じゃないですけど(笑)、歴史を感じながら演じるのはスゴい経験だと思いましたね。

もちろん、今挙げた以外にも、本当にたくさんの大切な作品があります。
たとえば、小劇場で上演された鈴木 杏さんとの二人芝居『星ノ数ホド』(2014年)(読売演劇大賞最優秀男優賞 受賞)。この作品は、男女の出会いから始まる濃厚な対峙を、似ているけれど少しずつ違うシーンを繰り返して「ああ、こんな可能性もあるんだ」と人生の無数の選択肢を考えさせる実験的なものでした。
似たようなセリフや場面を何度も繰り返す稽古で、正直なところ、地獄のようでしたね(笑)。同じような言葉を行ったり来たりし続けると、怖くなって。

でも演出の小川絵梨子さんが、「台本には何も書いてないと思って。目の前にいる相手に答えがあるんだから」とおっしゃるんです。そのうち、地獄のなかで、奇跡の瞬間がどんどん出てきて。

二人芝居だから逃げ場はないし、本当に鈴木 杏ちゃんには迷惑をかけたと思う。でも最終的には、小川さんが僕らのことを、「私のこのかわいらしい息子と娘を見て」と言ってくださるところまでいったんです。

観に来てくれた方たち、みんなが「すばらしかった」と言ってくれて。それが答えかなと。

印象的だったのが、終演後、成河が楽屋に来てくれて「宇宙を見たよ」という言葉。「演劇は宇宙に飛べる」と言ったんです。

作品の最後のほうでは命や安楽死など難しい問題を描いていますが、『星ノ数ホド』の背景には量子力学の考え方があって、人の生き方には宇宙空間のように無限の可能性があるというメッセージが描かれている。そしてそれが希望や願いにつながっていくんですね。演劇の持つ力を目の当たりにした経験だったと思います。

井上芳雄は、いつもお兄さんのような言葉をかけてくれる

ブロードウェイの鬼才フランク・ワイルドホーンの作曲により舞台化した『デスノート The Musical』では、2015年の初演と2017年の再演で主人公の夜神 月(ライト)を演じました。作品としても、とても現代的なテーマでしたね。
普通の人が1冊のノートを拾ってしまったことから始まる狂気。日常が一番恐ろしいということは、演出の栗山(民也)さんが稽古のときにずっと語っていたことです。みんなが携帯を見ているのは異常な光景だ、と言われてハッとしました。そんな日常のなかで追い詰められて狂気に陥り、最終的に死神のようになってしまう月。

あの原作を演劇的に仕上げた栗山さんのスゴさと、(死神リューク役の)吉田鋼太郎さんや、(死神レム役の)濱田めぐみさんをはじめ、百戦錬磨の強者たちが本気でぶつかり合うことで、新しいものが生まれたんですよね。

印象深かったのは、ワイルドホーンさんが稽古場にカッキー(夜神 月役ダブルキャストの柿澤勇人)や(L役の小池)徹平や僕を集めて、「君たちがオリジナルキャストだから」と言ってくれたこと。

初演で一から作り上げる苦しみは、プロデューサーもスタッフもキャストもみんなが味わっていて、本番の直前まで台本が変わったりする苦労と戦っていました。僕も原作の一ファンとして、初演の作品づくりに参加できたことがホントにうれしかった。

その後、韓国にも渡って、再演があって、さらに今度はキャストが変わって再々演されるほど愛される作品に育ったのは、スゴいことだなと思います。
浦井さんご自身もマンガがお好きだそうですが、どんなときに読むのですか?
紙に触れると安心するんですよ。寝る前はなるべく携帯に触れないで、紙のぬくもりに触れながらちょっとウトウトするのが、公演期間中のリフレッシュになっている気がします。最近は街の本屋さんも少なくなっていますが、本との偶然の出会いが僕は好きですね。
好きな作品は?
(『デスノート』の)大場つぐみ先生や(『王家の紋章』の)細川智栄子あんど芙〜みん先生の作品、それに『約束のネバーランド』も好きですね。菅野 文先生の(シェイクスピアの『ヘンリー六世』と『リチャード三世』を原案とした)『薔薇王の葬列』は解釈が素敵だなと思いました。
井上さん、山崎さんとの印象的なエピソードを教えてください。
日本武道館のバックステージで、育三郎がすごく幸せそうな顔で我々を見ていたのが印象的でした。あのとき、信頼を感じてくれていたのかなと思います。育三郎は、着々とキャリアを重ねているのに、いつも変わらず自然体で素敵だなと思います。

芳雄さんは、いつもお兄さんのような言葉をかけてくれるんですよ。芳雄さんが僕らの世代にいてくれるのは大きいと思うし、いつも引っ張ってくれて、僕は本当に恵まれているなと思います。
浦井さんのなかでふたりの存在は大きい?
大きいし、とても感謝しています。

「生きるって絶望だけじゃない」ヘドウィグの純粋さ

8月31日からは、ブロードウェイミュージカル『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』に出演されます。愛と自由を手に入れるために性転換手術を受けたものの、手術の失敗で股間に「アングリーインチ(怒りの1インチ)」が残ってしまったロックシンガー、ヘドウィグを演じます。
今回は、デビュー当時に“日本のヘドウィグ”と言われたアヴちゃん(女王蜂)がイツァーク役なので、「鬼に金棒」というか「鬼にチェーンソー」じゃないかなと思うんですけど(笑)、アヴちゃんとともにいい舞台にしていきたいです。

少年ハンセルがどういうふうにしてヘドウィグになり、愛を叫び、もがき苦しみ、人生をピュアに生き抜いたかを、刹那的に表現できたらいいなと思います。演出の福山(桜子)さんがおっしゃった、「浦井くんがやるからこその演劇の力を信じて、健気で繊細なヘドウィグが紡げると私は信じている」という言葉が印象的でした。そうなれるようにがんばりたいです。
浦井さんがヘドウィグに惹かれるのはどういうところでしょうか。
ヘドウィグは、じつはすごくピュアなんですよ。女性になりたくて性転換手術を受けたわけではなく、愛するアメリカ軍人・ルーサーと一緒になるためであったり、ママに「(ベルリンの壁を越えて)自由になるためにそうしなさい」と言われたところからスタートしています。

結局、手術は失敗してしまい、深い傷を負ってしまったのがヘドウィグの象徴的なところで、ママからも、愛する人からも逃げられて、人生の意味を見出せないくらいの絶望に足を踏み入れてしまう。

それでも、「生きるって絶望だけじゃない」と立ち上がろうとする姿は、誰もが共感しうるんじゃないかな。言っていることはめちゃくちゃだし、とんでもなくハードでヘビーで、ロックミュージカルだからとんがって見えるけれど、この作品の核はそっちじゃない気が僕はしています。

(本作を手がけた)ジョン・キャメロン・ミッチェルさんが「誰でも演じられる役」だとおっしゃったと。それは、「(ヘドウィグは)誰の中にもいる」っていうことだと思うんですよね。
ドラァグクイーンを演じるのはいかがですか?
最近、(『プリシラ』で)山崎育三郎くん、(『キンキーブーツ』で)三浦春馬くんと、身近なところでもドラァグクイーンが登場する舞台が続いているので、今の日本のミュージカルを好んで観てくださるお客さまには馴染みがあるかもしれません。ただ、『ヘドウィグ』が完成した頃と今とでは状況が変わっていて、今では同性婚を認める国が多いから性転換手術をする必要もなくなってきている。

今回『ヘドウィグ』を上演するにあたっては、今の日本に置き換えるのでなく、当時の『ヘドウィグ』に忠実に演じたいという話をしています。
浦井さんは稽古が始まる前にセリフも歌も覚えてくると聞いたのですが、本当ですか? どうやって覚えていますか?
やはり、目の前にいる方と反応し合う稽古から生まれてくるものを大事にしたいと思っていて。

セリフ覚えはそんなに早くないですが、なるべくがんばって覚えています。間に合わないときもあります(笑)。ひたすら繰り返したり、自分の声と相手役の声を全部録音して、それを聞きながら反復したりして。反射神経のようになるまで何度も何度もやるんです。

役者もタレントもアイドルもいる。僕らの世代に垣根はない

浦井さんはファンの方をすごく大切にされていると伺いました。以前バラエティ番組で、ファンクラブのツアーでホテルの部屋に行き、ファン全員に「来たよ」とハグをして「おやすみ」とお花を渡したという話をうかがって、スゴいなと。
ありがたいことに多くの方が応援してくださって。僕はみなさんのことが大好きなので(笑)、とにかく「ありがとうございます」という気持ちを伝えただけですね。

大劇場で何千人もの観客のみなさまを前にしてお芝居をしているなかで、自分を応援してくださる方の存在が、とても大切なんです。その方たちのために何ができるか、今後も楽しんでもらえる何かを提示したいと思っています。
浦井さんにとってファンの存在は?
自分のなかのエネルギー源。エンジンだと思います。
こうして振り返ってみると、浦井さんは本当に幅広いタイプの作品に出演してらっしゃいます。それは意識的にされていることなんですか?
いえ…自分で意識したわけではなくて、「浦井にこれをやらせてみよう」と思ってくれた人の期待に応えるのに精一杯でした。そう思ってくださる方が続いていて。もうすべてご縁だと思います。

それと、僕を支えてくれるスタッフの存在も大きいです。「この5年、浦井健治をどう見せていこうか」「じゃあ次の5年はどうか」という先々のビジョンを考えてくれて、このラインナップになっているんじゃないかと。
逆にご自分が演じたいと思って実現したものはありましたか?
『ロミオ&ジュリエット』(2011年)のベンヴォーリオですね。海外で観てベンヴォーリオがとても印象的で、日本で初演すると決まったときに「やりたい」と伝えました。マネージャーからは「ロミオじゃないの?」と言われたんですが、それでもやりたいからと伝えて、結果、僕だけがシングルキャストになったんです。

それと、ずっと劇団☆新感線に出演したいと思っていたので、叶ったときはとてもうれしかったです。『メタルマクベスdisc3』(2018年)で新感線の座長を務められたのは、自分のなかでは奇跡、夢物語のようでした。
ストレートプレイにもコンスタントに出演するようになったことで、大きく花開いたのではないかと思います。
市村(正親)さんや鹿賀(丈史)さんなど先輩の世代は、ミュージカルとストレートプレイを行ったり来たりするのが当たり前なんです。さらに芳雄さんが我々の世代の第一線を走ってくれていて、芳雄さんと同時期に僕もミュージカルと芝居を行き来するようになって。発声の違いに苦労したり、「ミュージカル俳優はこういうふうに見られがちだね」という思いを一緒に共有してきました。

今は逆に、たとえば小劇場からスタートして主に芝居で活躍している成河が、『エリザベート』や『グランドホテル』に出演する時代になってきています。(山崎)育三郎がテレビに出て、(三浦)春馬や(小池)徹平がミュージカルに出る。我々の世代に垣根はないなと思っているんです。

良い意味で時代は移り変わっていっていると思うし、そういうなかで演じ続けられるのは刺激的で、素敵なことだなと思います。

表現できる場があるということに、何よりも感謝しています。
今お話にあがった井上芳雄さんや成河さん、浦井さんは同世代です。成河さんとは、翻訳劇の『ビッグ・フェラー』で共演されていますね。
成河は、身体能力も声も含めて、スゴい演技力の持ち主。良い舞台を作ることだけでなく、お客さまとの対話など、さまざまなアプローチをしています。

インタビューでも、舞台をとりまく環境や意識の変化について、どんどん発信している。伝えたいことが多いんですよ。それは今の演劇業界にとってすごく大事なことだし、我々世代の一員として、自分が担うという決意があるんだと思う。
では、浦井さんが俳優として尊敬するのはどんなタイプですか?
何物にも染まっていないような、いろんな色が出せる役者さんに惹かれます。それと、山口祐一郎さんや井上芳雄さんのように、人としても豊かで、誰からも親しまれていて、かつプロフェッショナルな方々を尊敬しています。
浦井さんこそ誰からも親しまれ、かつプロフェッショナルな方だと思いますが、芝居を続けていくなかで、劣等感を覚えたこともあるのでしょうか…?
もちろん。劣等感は誰もが抱いているものだと思いますが…自分では、歌も芝居も、うまいとは思ってません。今でも。その劣等感の対処法もなくて、ひたすらもがいているだけで…自分のなかでも、ずっと答えが出ないまま、歩みを進めているというか。

でも、年齢を重ねてたくさんの経験をしてきたことで、「ああ、こんな音が出るようになった」と気づいたり、人との出会いのなかで探っていく、得ていくものがあると思うんです。
浦井健治(うらい・けんじ)
1981年8月6日生まれ。東京都出身。A型。2000年に『仮面ライダークウガ』で俳優デビュー。2001年にミュージカル『美少女戦士セーラームーン』タキシード仮面役で初舞台。2004年にミュージカル『エリザベート』ルドルフ皇太子役に抜擢。以降、ミュージカル、芝居、映像作品など幅広く活躍中。主な舞台出演作に、ミュージカル『アルジャーノンに花束を』、『ヘンリー六世』三部作、劇団☆新感線『薔薇とサムライ』、『デスノート The Musical』、『トロイラスとクレシダ』、ミュージカル『王家の紋章』、新感線☆RS『メタルマクベスdisc3』、ミュージカル『笑う男 The Eternal Love -永遠の愛-』ほか。第22回読売演劇大賞最優秀男優賞(2015年度)、第67回芸術選奨文部科学大臣新人賞<演劇部門>(2017年度)ほか受賞多数。11月からミュージカル『ビッグ・フィッシュ』、2020年2月に『天保一二年のシェイクスピア』への出演が控える。

「ミュージカルの世界」特集一覧

舞台情報

『HEDWIG AND THE ANGRY INCH/ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』
【東京】8月31日(土)〜9月8日(日)@EX THEATER ROPPONGI
【福岡】9月11日(水)〜12日(木)@Zepp Fukuoka
【愛知】9月14日(土)〜16日(月・祝)@Zepp Nagoya
【大阪】9月20日(金)〜23日(月・祝)@Zepp Namba(OSAKA)
【東京ファイナル】9月26日(木)〜29日(日)@Zepp Tokyo

作:ジョン・キャメロン・ミッチェル
作詞・作曲:スティーヴン・トラスク
翻訳・演出:福山桜子
出演:浦井健治(ヘドウィグ役)、アヴちゃん[女王蜂](イツァーク役)
https://www.hedwig2019.jp/

サイン入りポラプレゼント

今回インタビューをさせていただいた、浦井健治さんのサイン入りポラを抽選で3名様にプレゼント。ご希望の方は、下記の項目をご確認いただいたうえ、奮ってご応募ください。

応募方法
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受付期間
2019年8月9日(金)18:00〜8月15日(木)18:00
当選者確定フロー
  • 当選者発表日/8月16日(金)
  • 当選者発表方法/応募受付終了後、厳正なる抽選を行い、個人情報の安全な受け渡しのため、運営スタッフから個別にご連絡をさせていただく形で発表とさせていただきます。
  • 当選者発表後の流れ/当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから8月16日(金)中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただき8月19日(月)までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。
キャンペーン規約
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