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サッカー女子W杯フランス大会
なでしこジャパン
女子サッカー
SOCCER KING
FIFA女子ワールドカップに臨む なでしこ全23選手を紹介
2019年6月10日 6時30分
【GK】
1 池田咲紀子(浦和レッズレディース)
今季好調の浦和でゴールを守り続ける守護神。若手の頃から元
なでしこジャパン
GK山郷のぞみの背中を見続け、先輩譲りの的確な指示でチームを助ける。男子の浦和GK西川周作を思わせるような正確なキックは、日本屈指と言える。有能なGKを多く輩出する浦和にあって、長年レギュラーを守り続けている。
18 山下杏也加(日テレ・ベレーザ)
昨季は女子アジア杯とアジア大会のふたつの決勝でゴールマウスを守り、見事アジア2冠に貢献。鋭い反射神経でビッグセーブを連発する。リーグ4連覇中の日テレで鍛えられたビルドアップも魅力で、「日本にこんなGKがいるのかと思われるようなプレーで結果を残して、
女子サッカー
を盛り上げたい」と今大会に意気込む。
21 平尾知佳(アルビレックス新潟レディース)
試合出場機会を求めて2017年12月に浦和から新潟Lへ移籍すると、すぐに試合出場を果たし、皇后杯ベスト8進出に貢献。翌シーズンも正GKとなり、リーグ全試合出場を達成した。クロスへの対応に優れたGKで、
なでしこジャパン
としての経験は少ないが、U−17やU−19の育成年代でも代表に選出され、いずれも正GKとして活躍してきた。
【DF】
3 鮫島彩(INAC神戸レオネッサ)
高倉体制となった
なでしこジャパン
では、これまで主戦場としてきたサイドバックのほかにセンターバックも担うことになり、さらにプレーの幅が広がったベテラン。チーム最年長として、3回目の女子W杯を迎える。元々は攻撃的なポジションを得意としていたため、鮫島のサイド攻撃参加は
なでしこジャパン
のひとつの武器となっている。2011年9月から2012年6月まで、フランスのモンペリエHSCでプレーした。
2 宇津木瑠美(シアトル・レインFC/アメリカ)
DFやMFの様々なポジションをこなせる器用さを武器に、16歳でフル代表に選出された経歴を紹介するとエリートのように見えるが、代表では控えに甘んじる期間が長かった苦労人。前回大会では、ボランチの位置でハードなマークで相手を苦しめ、準優勝に大きく貢献した。高倉ジャパンでも、ボランチ、サイドバック、センターバックをこなす。2010年から2016年まで、フランスのモンペリエHSCでプレーした。
4 熊谷紗希(オリンピック・リヨン/フランス)
20歳の時に2011年女子W杯優勝を経験。以後、
なでしこジャパン
のセンターバックとして主力であり続けているキャプテン。2013年からフランスのリヨンでプレーし、ボランチとしても活躍する中、女子の欧州チャンピオンズリーグで4連覇に貢献した。2018年には女子バロンドールにノミネートするなど、世界でも名の知れた選手のひとりとなった。
23 三宅史織(INAC神戸レオネッサ)
JFAアカデミー福島時代から女子特別指定選手としてI神戸でプレーしはじめ、今ではI神戸の新ディフェンスリーダーに成長した。体格を生かしたヘディングが得意で、今季のI神戸のリーグ最少失点を支えているひとり。佐々木則夫前監督時代にもフル代表に選出されており、大きな期待を力に変えて、自身初の女子W杯にたどり着いた。
22 清水梨紗(日テレ・ベレーザ)
日テレのリーグ4連覇の要因である堅守に貢献してきたサイドバック。豊富な運動量でピッチを駆け上がり、ボールを待つ味方に合わせた強弱のついたクロスを送ることができる。「チームではあまり教えられていない」と言うが、クリーンで正確なスライディングも一級品。大学を卒業し、今季から日テレとプロ契約を結んだ。
5 市瀬菜々(マイナビベガルタ仙台レディース)
今季はケガで出遅れたが、どんなチームや監督の元でもボランチとセンターバックで活躍する、いわゆる計算のできる選手。常盤木学園高校卒業後、マイナビで1年目からレギュラーを掴み、試合出場を続けている。小柄ながら、それを補う数秒先を予測したプレーが光る守備職人で、三宅とともに
なでしこジャパン
のムードメーカーという一面も持つ。
16 宮川麻都(日テレ・ベレーザ)
果敢な攻撃参加が頼もしいサイドバック。日テレではサイドハーフやボランチ、1.5列目の位置も任されており、特に今季は主力として得点に絡む結果も残している。優勝した昨夏のU−20女子W杯でも、様々なポジションで貢献。世界の舞台で粘り強い守備を見せた。どこのポジションを任されても大きなインパクトを残す、次世代のユティリティープレーヤー。
12 南萌華(浦和レッズレディース)
2014年のU−17女子W杯と2018年のU−20女子W杯の両方で世界一を経験。特にU−20女子W杯では、キャプテンとしてチームのまとめ役となり、選手間ミーティングなどで結束を固めた。今季好調の浦和では主力で、20歳ながらゲームキャプテンも任される。「上背のある自分が相手FWに競り勝たなければ」と長所を存分に生かし、史上初となる全世代女子W杯制覇を目指す。
【MF】
10 阪口夢穂(日テレ・ベレーザ)
ボランチとして、前々回大会の優勝と前回大会の準優勝に大きく貢献。広い視野とチームを落ち着かせる冷静なプレーでリズムを作り、鋭いパスや正確なミドルシュートでフィニッシュに絡む。ヘディングのうまさも日本随一。負傷中の右ひざの状態が気になるが「持っているものすべてを懸けて臨む覚悟」と語気を強める。2015年から3年連続なでしこリーグMVPを受賞しており、国際Aマッチ124試合出場はチーム最多。
7 中島依美(INAC神戸レオネッサ)
中盤ならどこでも遜色なくこなす器用さがあり、正確で伸びのある弾道のプレースキックでチャンスを作り出す。高倉体制となってからは、一層存在感を増し、時間帯によってボランチやサイドハーフでプレーしてきた。昨季からI神戸のキャプテンを務めており、精神的にも一段と成長。これまでフル代表では無縁だった世界大会で大暴れする。
15 籾木結花(日テレ・ベレーザ)
日テレの10番を背負う慶應義塾大卒の頭脳派レフティ。クレバーなプレーで攻撃陣を操り、小さい身体からは想像がつかない強烈なシュートでゴールネットを揺らす。昨季はケガで欠場したり、ベンチを温めたり、主力になったりと、様々な立場を経験して女子W杯にたどり着いた。多角的な目で
女子サッカー
を見つめ、所属チームの集客に取り組むなどピッチ外での行動力も持つ。
14 長谷川唯(日テレ・ベレーザ)
「(代表に)ただ選出されるだけじゃなく、中心としてプレーしなければ」と高みを目指すゲームメーカー。ベレーザの育成組織・メニーナ時代には10番を背負ったことも。一度波に乗ると止められないキレのあるドリブルで、高倉ジャパンの攻撃の核にまで成長した。2014年のU−17女子W杯では優勝に貢献し、準MVPに当たるシルバーボール賞を受賞。大学を卒業し、今季から日テレとプロ契約を結んだ。
6 杉田妃和(INAC神戸レオネッサ)
2〜3月の2019 SheBelieves Cup(アメリカ遠征)では全3試合に出場し、攻守で獅子奮迅の活躍。的確な守備と、チームの流れを止めない配球で評価を上げた。澤穂希の背番号8を継承したI神戸でも、不可欠な存在にまで成長。2014年のU−17女子W杯と2016年のU−20女子W杯の両方で、MVPに当たるゴールデンボール賞を受賞している。
17 三浦成美(日テレ・ベレーザ)
ケガが続いたこともあり、日テレでは定位置を確保できないでいたが、昨季、ケガの阪口夢穂の代役としてワンボランチに初挑戦すると、ミスの少ないプレーで主力に。その後、
なでしこジャパン
にも初招集され、一気にブレークスルーを果たした。決して華のあるプレーばかりではないが、周囲のどの選手とも相性がいい柔軟性を持つ。
【FW】
9 菅澤優衣香(浦和レッズレディース)
前回大会のカメルーン戦で決勝点を決め、
なでしこジャパン
のGS突破を確定させた。その際に決めたヘディングシュートなど、上背を生かしたゴールを得意とし、2014年から2年連続でなでしこリーグ得点王を獲得している。昨季のアジア大会決勝での決勝点や、先の女子W杯前最後のスペイン戦での同点弾など、要所でのゴールが頼もしい。「前回、川澄(奈穂美)さんが付けていた9番だから自分もヒロインになれるかな」と笑う。
8 岩渕真奈(INAC神戸レオネッサ)
相手守備陣の隙間を縫うように突破するドリブルで、攻撃に動きを与えるストライカー。チーム最年少で参加した2011年の女子W杯を経て、2015年の女子W杯は準々決勝で決勝点を決め、成長の跡を示した。現在はひざにケガを抱えながらも「澤(穂希)さんや宮間(あや)さんがチームを第一に考えてやってきたことを見てきた」と、過去の経験を生かしてチームメイトへの気配りにも重点を置く。
20 横山久美(AC長野パルセイロ・レディース)
高校卒業後の2年間は苦しんだが、AC長野に移籍すると、その得点能力が一気に開花。相手監督も舌を巻くほどの決定力で、チームをなでしこリーグ2部から1部へと導いた。その後も1部でゴールを量産し、1.FFCフランクフルト(ドイツ)に移籍。「小さい身体だからこそ、できることもある」と自信を胸に帰国し、今季からAC長野ではキャプテンを担う。昨季の女子アジア杯決勝では、優勝決定弾を決めた。
11 小林里歌子(日テレ・ベレーザ)
ひざのケガにより、約2年半もの間公式戦から遠ざかっていたが、2018年4月に復帰すると、徐々にパフォーマンスを上げ、今季
なでしこジャパン
に初選出された。目の前の相手が嫌がる位置にドリブルで侵入し、積極的にゴールを狙う。2〜3月の2019 SheBelieves Cup(アメリカ遠征)で
なでしこジャパン
デビューを果たすと、出場2試合目では早くも初得点をマークした。
13 宝田沙織(セレッソ大阪堺レディース)
当初は、今大会前の国内合宿にトレーニングパートナーとして参加するのみだったが、ケガで離脱のFW植木理子(日テレ)に代わって追加招集された。ポストプレーやヘディングで強さを見せる万能型ストライカー。JFAアカデミー堺の1期生で、優勝した昨夏のU−20女子W杯では、準MVPに当たるシルバーボール賞を受賞。2018年のAFC年間最優秀ユース選手(女子)賞も受賞した。今季はなでしこリーグ2部の得点ランキング1位を守る。
19 遠藤純(日テレ・ベレーザ)
今大会のチーム最年少。優勝した昨夏のU−20女子W杯では、飛び級選出ながら大会中にレギュラーを獲得し、スピードを生かしたドリブルと多彩なキック、左足での強烈なシュートでヤングなでしこに勢いをもたらした。「スピード任せのプレーだけでなく足元も磨かないと」と、あえて競争が激しい日テレに加入した後も研鑽を続ける、吸収力抜群の19歳。
文=馬見新拓郎
写真=FIFA via Getty Images
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