有象無象にある激安スマートウォッチの中から一つ選んで購入
▲パッケージ。コレと言って特徴はなく、よくある中国製ガジェットの佇まい
というわけで、購入したスマートウオッチはコレです。正式な製品名すら定かではない怪しさ。一応、箱には「SpO2 & HRV BAND」と書いてありますが、Amazon.co.jpの製品ページにはそんな記述はなし。スマホと接続してアプリから見ると、「P9」というデバイスにペアリングされているようです。本当にどこにでもありがちな細いスポーツ系の軽量タイプ。購入時の価格は3999円でした。

▲カラーは5色展開。今回はローズゴールドをチョイスしました。でもぜんぜんローズじゃない

▲背面にはもろもろのセンサー類。このあたりも至ってフツーの活動量計です

▲引っこ抜けばウオッチヘッドからバンドが外れます。ただしApple Watchみたいにバンド交換するためではなく......

▲ジョイント部分がUSB端子になっており......

▲充電するためとなっています

▲なんとなくアスレチック感が漂う画面ですが大した情報は表示されず

▲画面はタッチ非対応。画面下のセンサーをタッチして機能を切り替えます。心拍数なども活動量計としてはごくフツー

▲珍しく日本語のマニュアルが付属。ただ、そこまで詳細には書かれていないのでアプリとペアリングして使い方がわかる感じ
じゃあ、なんでコレ買った?
はい、ここまで製品をかなりこき下ろしていますが、コイツを買った理由はたった一つの機能のため。それがコレ。

▲SpO2!
SpO2が測定できること。そのためだけにコレを買いました。意外にもAmazon.co.jpで売っている安物スマートウォッチではSpO2に対応している製品は少ないのです。
ではSpO2って何だよ? って話ですが、SpO2とはSaturation(飽和度)Percutaneous(経皮的)O2(酸素)の略で、正式には「経皮的動脈血酸素飽和度」と言うそうです。つまり、血液中に含まれる酸素の量のこと。呼吸することで肺から酸素が取り込まれ、ヘモグロビンと結合し、血液中に含まれて全身に運ばれるという人体の機能を測る目安にされています。つまり、SPO2の数値を確認することで、肺とか心臓がサボっていると血液の中の酸素濃度が下がっていて体によろしくないよ、ということがわかるわけですね。

▲Amazon.co.jpで販売されている「パルスオキシメーター」
手の指を洗濯ばさみのように挟み込む機器が病院によくありますが、これはこの酸素飽和度と脈拍を計測しているわけです。機器の正式名称は「パルスオキシメーター」。簡易的なものならばAmazon.co.jpでも数千円から1万円強で買える代物です。
そんな酸素飽和度が計測できることからこのスマートウォッチを買ったのですが、これには涙ナシでは語れない深ーいワケがございまして......購入に至る経緯のお話に少しばかりお付き合いください。
肺炎で呼吸不全に陥った件
実は、3カ月ほど前の話なんですが筆者は肺炎にかかってしまい、その際に肺に水が溜まって呼吸不全になるという憂き目に遭ったのです。どういう症状かというと、空気をいくら吸っても苦しい状態。例えるなら、ダッシュしたあとの「ハァハァ」がいつまでたってもおさまらないイメージ。もしかして高山病ってこんな感じなのかと思うくらい、吸っても吸っても苦しいままなのです。
で、結局のところ救急車で運ばれて、そのまま入院となったのですが、その際に医師の先生がしきりに酸素飽和度の数値を気にしていたのが印象的でした。酸素飽和度はパーセンテージで示され、入院した当時は85%前後。標準値は96%〜99%で、90%以下はなんらかの疾患が疑われると言われています。
当時は本当に苦しい思いをしました。よくドラマとかで透明の酸素マスクやチューブみたいなものを装着して酸素を吸入している描写がありますが、筆者の場合はあのマスクで酸素を全開に放出してもらっても苦しさが変わらず、半強制的に吸気と排気をするターボのような酸素マスクで治療にあたりました。

▲お見苦しくて申し訳ない。これがターボ(?)マスクです
それで、快復していくにつれて酸素飽和度も安定し、医師曰く96%以上になったら酸素吸入はしなくてもOKとのこと。その頃には、Amazon.co.jpで売っているのと同等レベルのパルスオキシメーターを看護師さんが持ってきて、筆者のSpO2を計測していました。
その時の経験から、息苦しさと密接に関係する酸素飽和度が気になりだして、自分でもパルスオキシメーターを所有して、日常的に計測してみたいなと思うようになったワケです。例えば、筆者の場合、地下鉄の階段を上り下りするだけでハァハァしてしまうのですが、その時の数値はどうなのかなどなど。
肝心のSpO2測定機能はいかに
で、激安スマートウォッチに搭載されているSpO2測定機能はというと......。

▲SpO2の測定には初期化及び起動で5秒ぐらい要します

▲起動直後はほぼ毎回98%を示します。というか98%以外見たことない......
なんかいつ見ても98%表示。いろいろハァハァするようなことしても98%表示。もうこれ、数値じゃなくて1枚絵なんじゃないかと思うくらい、ずーっと98%表示。まぁ安物スマートウォッチなんてこんなもんかと思って、アプリを見ると......。

▲なんと「血中酸素」の項目に数値の変遷が見られるではないですか! しかも極端に低下している時間帯が......

▲詳細を表示してみると、午前4時頃に85%まで低下している。これって...
なんと、バカにしていた激安スマートウォッチが健気に動作していることが判明しました。しかも、寝ている間に酸素飽和度が危険レベルまで下がっていることを克明に記録しているではありませんか!
この数値から推測できるのは、そうです、睡眠時無呼吸症候群......。たしかに、筆者はいびきをかくこともありますし、眠りが浅い自覚もあるので、無呼吸状態があってもおかしくないのですが。軽くショックを受けつつ、トイレでこんな体勢をとってたんですよ。

▲ヒザに手のひらをついてぐりっと手首を曲げた状態
そしたら、みるみるうちに酸素飽和度が下がっていくではありませんか!

▲安定の98%表示からグングン下がる酸素飽和度
このことから推測できるのは、手首を捻るなどして、スマートウオッチを装着した付近の血流を悪化させると数値が低下するのではないかということ。もしかして、寝ているときも手首を変な角度に捻って寝ていたとか楽観的に考えていますが、先日の入院のおかげで楽観とか絶対にいかんなということを痛感したので、人間ドックでも行ってこようかと思います。
さて、スマートウォッチとしてどうなのかという点ですが、重量25gと軽量、IP67防水防塵、バッテリーは実測でフル充電から4日ほど持ちます。つまり、数日は外さずに運用ができるということ。Apple Watchは寝ているときは外して充電するという運用が一般的ですが、この手のスマートウォッチならば、数日間はつけっぱなしで運用が可能なので、各種ログが取りやすいのも強みです。特に寝ているときの数値はありがたいですね。
そんなわけで、とりあえず筆者は酸素飽和度に気を配りながら、飽きるまで使ってみたいと思います!

※本記事は医療行為を裏付けるものではありません