西室会長は、就任の理由について「社長のポストを空席にするわけにはいかないので、今回引き受けた」と説明。「従業員全員が『東証を守り、育てていく』という意識を持って、みんなで一緒にやっていくことが一番大事なこと」と述べ、従業員の意識向上や経営体制の見直しなどに意欲を示した。
また、「東証が変わるための道筋がはっきりつくまでは社長を務める」としながらも、「6カ月間の短期決戦のつもりでやる。成果が上がらなければ途中で辞めることもある」と強調。官僚出身か、民間トップか、東証生え抜きか、注目される後任の社長人事について「国際的な競争力があり、安全で信頼性ある市場を安定的に運営することに、情熱を傾けられる人」が適任とし、東証を含めた証券業界から人選する考えを示唆したが、「それ以外の分野の人も全くゼロではない」と付け加えた。
今回の人事では、最高情報責任者(CIO)としてIT・システムを担当する執行役員が空席のままとなった。西室会長は、CIOの人選について「日本に数人しかいないといわれており、非常に難しい」とし、「なるべく早くしたいが、質の高い方にお願いすることを優先する」と公募の方針を示した。【了】
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