この試合でアンドレ・ブライテンライター監督は4-2-3-1システムでスタート。4バックには右からゾルク、アントン、ヴィマー、アルボルノスが入り、ダブルボランチはウォレスとバカロルツが形成。トップのフュルクルークの背後には浅野拓磨が入り、両サイドは右にサレンレン・バゼー、そして入団時に指揮官が宣言していた通りに原口元気は左サイドに入っている。
まず最初にチャンスをつかんだのはハノーファー。前半10分に中盤で原口元気からボールを受け取ったバカロルツがPA内に走り込むバゼーにハイボールを供給し、それを胸で落としてフュルクルークにこの上ないお膳立てをするも、ゴールは枠の外へ。そしてその3分後には逆に、相手FWシュマーベックが3人のDFを振り切りシュートへ。こちらも枠内を捕らえることはできなかった。しかし次のプレーでゾルクが相手PA手前に上げたセンタリングがカットされると、そこから自陣より展開したヴォルフスベルガーを再びハノーファーの守備陣は止めきれず、最後はグシュヴァイドルがフィニッシュ。ボールはゴール右隅へと吸い込まれ、ヴォルフスベルガーが先制点を奪った。さらに19分には今度はリッツマイアーのヘディングは惜しくもゴールの脇へ。
しかしそれからは再び流れはハノーファーへと戻る。後半26分には右サイドからのセンタリングでバゼーに、その2分後にはカウンターから浅野拓磨に、原口元気が好機を演出するも、浅野のシュートは相手DFの足にあたり惜しくもゴールネットの横へ。45分にもチャンスを迎えるなど、試合展開はハノーファーの状態がつづき、そして49分に浅野のゴールで同点へと追いつく。相手PA右でバゼーからのボールを受け取ったバカロルツが二人を抜いて突破。中央に構える浅野へとつなぎ、落ち着いてトラップした後に放ったシュートは再び相手DFの足にあたるも、今度はゴールへとボールは吸い込まれた。
だがその同点の喜びもそうは長くつづかない。52分にリーンドルのセンタリングから再びグシュヴァイドルが今度は頭で合わせて勝ち越し弾。60分から両チームとも選手を大幅に入れ替え、投入されたウッドが早速70分にPA内でPKを獲得。これをしっかりと決めて再び同点に。それから互いにチャンスを迎えるも決めきれないなか、110分に相手FWオージルがコーナーキックから頭で決めて万事休す。2度追いつくも、ハノーファーは敗戦を喫した。
試合後ブライテンライター監督はクラブ公式にて、「素晴らしいテストになった。すでにリーグ戦が開幕しているチームを相手に、光と陰をみせることとなったね。ただ結果は二の次だよ。この気温のなかで、多くの練習をこなしてきているんだ。昨シーズンと同様に、今年もブンデスリーガでの開幕戦にしっかりとちょうじりを合わせて取り組んでいきたい」と語っている。