一般的にApple製品は自分での改造が難しい・できないと捉えられているものですが、27インチ
iMac 5K Retinaディスプレイの本体を開け、プロセッサやメモリ、SSDをアップグレードすることで上位モデルと同等かそれ以上の性能に引き上げ、さらに改造費を含めた全体の金額を約20万円も低く抑えてしまったという
YouTuberの挑戦が公開されています。
YouTuber upgrades base-model 5K
iMac with seventh-gen Intel Core i7 processor, 64 GB of RAM, and more [Video] | 9to5Mac
https://9to5mac.com/2017/07/17/imac-upgrade-i7-64gb-ram-youtuber/iMacを改造してしまったのは、YouTubeチャンネル名「Snazzy Labs」で活動する
YouTuberのクイン・ネルソンさんです。27インチ
iMac Retina 5Kディスプレイモデルのベーシックグレードモデルを1799ドル(日本のストアでは19万8800円)で購入し、CPUやメモリを自分でそろえて交換してしまう様子をムービーで公開しています。
The Best 2017
iMac Apple Doesn't Sell! - YouTube
「Appleのハイエンド製品は高すぎる」という愚痴にも似た内容から始まるネルソンさんのムービー。しかし、最も安いモデルに自分で手を加えることで……
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なんと、1848ドル(約20万円)も安いトータル費用で、ハイエンドモデルを超える性能を手に入れてしまいました。
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用意したのは、Intelのi7-7700Kプロセッサと……
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Crucial製のSSD MX300 2TBモデル。
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そして、64GB分のメモリー。「ちょっと積み過ぎ」と漏らすネルソンさんですが、あくまでハイエンドモデルと同じ仕様を満たすための交換だそうです。
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これらのパーツに加え、再組立用の両面テープやSSD用のケーブルなどを合わせた価格は3471ドル(約39万円)。パーツ代だけでおよそ1700ドル(約19万円)に達していますが、それでもほぼ60万円に達する
iMacの5K Retinaディスプレイモデルに比べると「安い」といえます。
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ネルソンさんが使ったのは、分解集団・iFixitが開発した分解ツールの数々。例えば、このツールは先端が回転する円盤状になっており……
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ディスプレイとシャシーの間に滑り込ませて動かすことで、ケーブルなどがあっても傷つけることなく分解できるというシロモノ。
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ディスプレイパネルを固定する強力な両面テープを剥がしたら……
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今度は中身の分解。左側のスピーカーユニットを外し、次に電源ユニットを外します。
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この時、端子部分に触れると感電することもあるので要注意とのこと。
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右側スピーカー、冷却ファンと次々と分解し……
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プロセッサの冷却ユニットを外します。
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そしてプロセッサを分離。
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ここに、用意しておいたIntel i7-7700Kプロセッサを投入。
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プロセッサを取り付け、グリスを塗って冷却ユニットを再び取り付け。
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このタイミングで、SSD増設用のケーブルを這わせておきます。
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そして追加のSSDをブラケットに固定。今回は元あるドライブをそのまま残し、別途2TBのSSDを追加することにしたとのこと。
iMacの場合、専用の温度センサーでドライブの温度を検知することで冷却ファンの回転数をコントロールしています。そのセンサーはネットで購入することができるとのこと。
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交換用の両面テープも用意。
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新しい両面テープを使ってパネルを再び装着。
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そして、64GBのメモリを装着して改造は完了。
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このモデルでベンチマークを測定したところ、Geekbench 4 Multi-Coreでは純正の
iMac(2017年モデル)よりも高い数値をマーク。
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Cinebench R15 CPUでは、ネルソンさんが自作したモンスターマシン「FrankenMac Pro」にはかなわなかったものの、やはり純正の
iMacを超える性能を記録しています。ネルソンさんは「ひょっとしてAppleはプロセッサをIntelから仕入れる時に、同じCPUでも性能の低かったものを安く仕入れているのでは?推測だけど」と語っています。
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優れた性能を示したDIY
iMacですが、ネルソンさんは2つのデメリットを挙げています。
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その1つは、もちろんAppleのサポートを受けられなくなること。しかし、20万円ほども安く同じ性能を手に入れられることを思うと、問題とは思わないとのこと。
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もうひとつが、グラフィック性能を向上させることができなかった点だそうです。
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しかし、ベンチマークではDIYした
iMacが良好な成績を示したとのこと。Bruce Xとオリジナルのベンチマークでは、いずれも純正ハイエンド機を5%上回る性能をしめしており、これらはいずれも演算をCPUに依存するタイプだから、と分析していました。
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