ニューストップ > IT 経済ニュース > ガジェットニュース
Engadget 日本版
【ギャラリー】Intel Xシリーズ プロセッサ(Core i9) (13枚)
さて、なぜ今回ここまでHEDT版CPUが充実し、またお買い得度(価格対コア数)がグッと上がったか、という理由ですが、これはやはりAMDの大ヒットCPU、Ryzen 7と5に対抗する意味あいでしょう。AMDはこの好調をさらに勢いづけるべく、最大16コア/32スレッドとなるコンシューマー向け上位版製品『Ryzen Threadripper』(ライゼン・スレッドリッパー)を今夏リリース予定ですが、今回のインテルHEDT製品ラインアップの上下への拡充は、Ryzen対抗と考えるのが一番納得がいくもの。若干余談ですが、上側のラインアップ図において、Core i9の上位に関して仕様が決まっていない点も、Ryzen Threadripperとの兼ね合いを見ながら決定するのでは、との噂さえ出ている状態です。さて、今回このように追加されたCore i9ですが、気になるのは、「ではCore i9のモバイル版はあるのか?」という点でしょう。実はインテルのモバイルCPUでは「TDP 15W版で物理4コアを搭載するCore iシリーズ」の噂があり、コード名「Kaby Lake Refresh」の一部として、2017年後半から2018年初頭に発表か、と言われています。今回のCore i9がコア数ベースでカウントされている点を考えると、これが薄型ノートPC用のCore i9として登場するのであれば、一応の整合性は取れており、またマーケティング的にも「i9」に適している気もします(その場合、TDP 35W版4コアCPUの一部もi9にシフトさせねばならない、という問題はありますが)。いずれにせよ、今回のHEDT版(Xシリーズ)のCore i9とCore i5をはじめとした製品拡充は、ヘビーユーザー向けデスクトップCPU、そしてデスクトップPCのコストパフォーマンスに大きく影響するもの。上述した上位版で伏せられている仕様や製品の登場予定タイミングなど、まだ不明点も多いのですが、Ryzen Threadripperと同様に、このクラスの製品を組むのであれば待ってみる価値はありそうです。デスクトップPC派にとっては楽しみが増えたところでしょう。