「恵比寿ガーデンプレイス」の地下2階にある「Lawry’s The Prime Rib(ロウリーズ・ザ・プライムリブ)恵比寿」は、記念日などの特別な夜を過ごすのに最適な場所だ。重厚感のあるしつらえ、官能的な灯りが物語のプロローグを盛り上げてくれる。
なんといっても、この店の看板メニューであり熱狂的に支持されるメニューは、巨大な鉄製のシルバーカートで運ばれてくるプライムリブ。客の目の前で肉がカットされる演出が、特別な夜をさらに特別なものにする。
重たい鉄製のカートに乗ってテーブルへ届けられるプライムリブ
2日間マリネし、半日かけて調理される贅沢すぎるプライムリブ
肉質と製法にこだわったオーセンティックな高級料理・ローストビーフ“プライムリブ”の専門店である「Lawry’s」は、1938年にアメリカ・ロサンゼルスで創業。現在はアメリカとアジアに10店舗を展開している。入荷したての厳選したブラックアンガス牛に丁寧に下処理を施し、オリジナルソルトを塗り込んで冷蔵庫で2日間寝かせた後、120℃のコンベクションオーブンでロースト、芯温を65℃に保った状態で、計3時間じっくり火入れを行うというプロセスを毎日店内で行う。
時代を越えて海を越えて受け継がれる、調理開始からテーブルに届くまでに最低でも2日半を要するこだわりよう。この熱をたやさないが姿勢が、世界中で永く愛されている所以のひとつと言えよう。
どっしりと大きなシルバーカートに乗って運ばれてくる肉の登場シーンは、心に強く印象づけられるに違いない。カーヴァー(肉をカットするスタッフ)のネイティブな雰囲気たるや! ビバリーヒルズに旅行に来ているかのような嬉しい錯覚に陥る。
カーヴァーの手でゲストの好みの焼き加減に近い部位をカット。
鉄の扉の中からはカタマリのプライムリブがこんにちは。アメリカンなサイジング、ジューシィな質感、したたる肉汁……。
見惚れていると「ミディアムレア ロウリーカットでご用意させていただきますね」と美しい女性スタッフによる解説が始まる。
創業当時から変わらないレトロな制服に身を包んだ姿がなんともチャーミングである。
柔らかジューシィな肉質。基本の「ロウリーカット」は約300g。
外側はウェルダン、中心に向かうにつれてレア度が高まるフォトジェニックな肉塊。リズミカルに踊るナイフに切り取られたその様は、ローストビーフというよりもはやステーキである。
見た目からも伝わってくる柔らかな肉質は、ぷるぷるとジューシィかつ噛みごたえも十分。咀嚼する度、口一杯に旨味が広がる幸福感に思わず目尻がさがるはず。
肉と野菜で出汁をとったオージュソース、ベースに醤油を使ったグレイビーソースと相まることでさらに深みが増す。
特別なトレーニングを積んだカーヴァーによるサービスに釘付け!
一人前(300g)が乗ったメーンプレートにデフォルトで添えられるのはクリーミィなマッシュポテト。ほかにクリームドコーン、クリームドスピナッチ(ほうれん草)、バタードピース(グリーンピース)の用意があり、各々で追加ができる。
スタンダードコースはメインに、前菜、スピニングボールサラダ、スープ、デザート、コーヒーもしくは紅茶が付く。肉の切り方はベーシックな「ロウリーカット」のほかに、薄切りの「イングリッシュカット」、小さめの「トーキョーカット」など、5種の中から好みにあわせて選べるので、カーヴァーに相談してみよう。
目の前にようやく絶品ローストビーフが登場!
「ディナーコース プライムリブ ロウリーカット」(8900円)
風味豊かなブラックアンガス牛と赤ワインとは相性抜群
料理とのペアリングは赤ワインがベストマッチ。自慢のウォークインセラーの中にラインナップする約200銘柄の中から、季節に合わせた月替わりのおすすめ5種をレコメンドしてくれるので、ビギナーでも安心してオーダーできる。
アルコールは、テーブルではもちろん、ウエイティングスペースとして用意されているバーカウンターでもいただけるので、食事の前に軽く1、2杯テイスティングしていけば特別感が高まりそうだ。
スッとナイフが通る赤身肉。食べる箇所によって味わいが変わる。
記念日ディナーの舞台を探しているのであれば、ディナーと同じ肉がいただけるランチ(3000円)を訪れて雰囲気を掴んでみて。
アメリカ仕込みのエンターテインメント性の高さは、誕生日をはじめとしたお祝いの場としてもおあつらえむき。ダイニング席で賑やかさを楽しむもよし、個室でプライベート感を楽しむもよし。プライムリブとワインで、恵比寿の忘れない夜を過ごしてみては?
「恵比寿三越」の目の前。全320席を完備する広々とした空間。
エントランス横のバーカウンター。平日はハッピーアワーも展開。