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そこで長友とダビデ・サントンはミラノを出ていく道を選択することになるだろう。一方、ダニーロ・ダンブロージオは残る道をとって、2022年まで契約を更新した。昨年夏にジェノアから獲得したクリスティアン・アンサルディと残ったポジションを争うことになりそうだ。 オーナー企業の蘇寧は今、インテルの大幅な改革と若返りを図っている。昨年の夏のメルカートでは、まだオーナーに就任したばかりで勝手が分からず、ジョアン・マリオとガブリエウ・バルボサを獲得したにとどまったが、今シーズンは彼らもオーナーとして1シーズンを過ごし、チーム運営にどうやって関わり、そしてどのように口を出したらいいかを学んできた。この夏はメルカートにも大きく関わってくるだろう。 彼らの改革はもしかしたら、まず監督から始まるかもしれない。ヨーロッパリーグ(EL)でもコッパイタリアでも敗退し、リーグでも順位を下げている今、ピオリがこのままインテルベンチに残るかどうかは微妙だ。 新監督候補には現アトレティコ・マドリードのディエゴ・シメオネ監督やチェルシーのアントニオ・コンテ監督の名前が挙がっている。彼らを獲得するために蘇寧はかなりの金額を用意しているとも聞く。また彼らの他にも、候補リストにはルチアーノ・スパレッティ(ローマ)、マウリシオ・ポチェッティーノ(トッテナム)、ウナイ・エメリ(PSG)などの名前が挙がっている。
ただし、長友の将来はこうした監督の交代劇とは無関係だ。誰が監督になろうとも、長友の処遇は変わらない。それは今シーズンでよくわかった。長友はフランク・デ・ブールのもとでも、今のピオリ・インテルになっても、レギュラーとして毎試合をプレーすることはなかった。長友の今シーズンの出場データを見ればそれは明らかだ。 まずデ・ブール時代、第1節のキエーヴォ戦でフル出場してからは、リーグ戦ではずっとベンチが続いた。ヨーロッパリーグのハポエル戦では使われたが、その後またチャンスがなくなる。ローマ戦での30分間と、3日ごとにプレーしなければいけないタイトなスケジュールの中でのELサウサンプトン戦、アタランタ戦とトリノ戦などの例外があっただけだ。デ・ブール最後の試合となったサンプドリア戦もベンチだった。 その後、新監督就任までの引き継ぎとしてチームを率いたステーファノ・ヴェッキのもと、サウサンプトン戦でスタメンとしてプレーしたが、ここで不運なオウンゴールを入れてしまう。そのままインテルはピオリ時代に突入。ピオリはこれまで、たった4回しか長友を使っていない。最初はハポエル戦、そしてリーグでのジェノア戦、ペスカラ戦、そして今回のミラン戦だ。半年でたったの4試合はあまりにも少なすぎる。
だから先週、ピオリが練習で長友を試したときは、多くの者が驚いたものだ。しかし冒頭でも述べたように、ダービーでの長友の起用はミランのスソを同サイドでつぶす必要にかられてだった。おまけにその結果はあまりいいものではなかった。1月28日以来の久々の出場で、試合に対する勘が鈍っていたのかもしれない。 蘇寧はインテルの一大改革と若返りを図っている。今のインテルで、長友はGKサミール・ハンダノビッチと並ぶ古株だ。そろそろ別れを告げる時なのだろう。 その行き先については、昨年からさまざまなチームの名前が挙がっている。スペイン、ドイツ、フランス……最近ではバーンリーやクリスタルパレスなど、イングランドのチームの名前がまことしやかに囁かれている。 だが、たとえどこへ行くにしても、この6年半の年月が消えることはない。長友はインテルに最高の思い出を残して旅立つこととなるだろう。
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