パリが「花の都」と呼ばれるように、ロンドンは「霧の都」と呼ばれますが、ここでいう「霧」とは朝方に街中が真っ白に覆われる「フォグ(フォッグ)」のことではなく、薄ぼんやりと街を包み込む「スモッグ」のことです。「スモッグ」という語が初めて世に出てきたのは、1893年1月19日付けのロサンゼルスタイムズに「a witty English writer」によって書かれた文章だとのこと。ただ、一般的には1905年に開催された公衆衛生学会において「Fog and Smoke」という論文を発表したアンリ・アントワーヌ・デ・ヴォー医師がロンドンで見られる「霧」のことを指して造った語(smoke+fog)だと言われています。