Googleに呼びかけてもなかなかストリートビューが来てくれないからと、360°カメラをモッフモフの羊に背負わせて自ら360度動画マップSheep View 360を制作してしまったフェロー諸島に、ついにGoogleストリートビューがやって来ました。
Sheep View 360が有名になったあとも「やっぱりGoogleが来てくれないと観光客が増えない」と訴えていたDurita Dahl Andreassenさんは、ストリートビューカメラを乗せた飛行機の到着にご満悦です。
Duritaさんらが制作したSheep Viewは世界中で話題となり、テレビ局の取材なども訪れるほどになりました。そしてその勢いを借りてハッシュタグ #wewantgooglestreetview のもと、島の観光サイトに撮影済エリアを記した自作マップもつくりあげてしまいます。ただ、羊だけではどうしてもおいしい牧草が生えている地帯に映像が偏ってしまうため、本当に観光客に提供したい映像を作るには至りませんでした。
やはりGoogleに来てもらいたいとするDuritaさんらは、定期的に製作する島の観光紹介動画でも「皆さん、どうぞ島を訪れてください。あとGoogleも」と付け加えるのを忘れません。
そして熱烈なラブコールを続けること数か月。ようやく島にGoogleストリートビューがやってくる事になりました。その模様を記した動画では、Duritaさんの表情にも喜びがにじみ出ているようです。Googleのエンジニアは、ピックアップトラックの上にストリートビューカメラを設置し、Duritaさんとともに島中の道路を撮影して回りました。またカメラを二宮金次郎スタイルに組み直し、歩いての撮影にも臨みました。
さらに、Googleは待たせてしまったお詫びかどうかはわからないものの、フェロー諸島の人々や観光客にも360度撮影を手伝ってもらえるよう機材の貸出しとそれを使った撮影方法のレクチャーを実施してくれたとのこと。そして、島民らはその技術を使って、自動車や自転車からカヤック、乗馬の際のヘルメット、農作業用の手押し車に360度カメラを取り付け、せっせとSheep View 360の拡大にも務めているそうです。
現在のところは、Googleマップでフェロー諸島を表示してみてもまだストリートビューは見られません。ここはできるだけ早く見られるようにして欲しいところです。ただ、Duritaさんらによる羊のモフモフした背中からの眺めは、sheepview360.comのほかGooglaマップ上の幾つかのポイントで確認することができます。