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デイリーNKジャパン
左は2013年10月の写真だが、肩の階級章の星は4つ(大将)だった。しかし、5月10日付けの労働新聞に掲載された左の写真では、星が3つ。すなわち降格されたことになる。
北朝鮮で、一時的な失脚や更迭は珍しくない。その代表例が、今回も政治局常務委員に名前を連ねる崔龍海氏。女癖の悪さで有名な崔氏は、変態性欲スキャンダルで醜聞にまみれた過去を持つほど、何度も女性問題が理由で失脚、復権を繰り返している人物だ。
北朝鮮の軍幹部の粛清人事としては、まるで見世物のように殺されたとされる玄永哲(ヒョン・ヨンチョル)前人民武力部長の例が記憶に新しい。それに対し、李氏はいかにして死を逃れ、復権できたのか。金正恩氏に対して改めて忠誠を誓ったのは間違いないが、正恩氏はどのような考えから、このような形での復権を許したのか。
筆者の見たところ、今回の党大会には、正恩氏の独裁権力を強めるための様々な仕掛けが隠されているようなのだが、李氏の復権もまた、その一部である可能性がある。その「仕掛け」の全容については、機会を改めて解説しようと思う。