撮影/宮坂浩見 取材・文/花村扶美 ヘアメイク/大坪真人 人生は一度きり! カッコいい仕事をしよう!
――きょうはインタビューを通して、増田さんの人となりを紹介できればと思っています!お手柔らかにお願いします(笑)。
――増田さんは小さい頃、どんな子どもでしたか?親の話によると、幼稚園の頃はかなり目立ちたがり屋だったそうです。自分では記憶にないのですが、当時、僕が通っていた幼稚園の様子がテレビで放送されたことがあったらしくて。カメラが子どもたちの様子を追っている映像だったんですけど、僕だけカメラを追いかけてずっと映り込んでいたそうです(笑)。
――可愛いエピソードですね(笑)。では、大きくなってからも、学芸会で主役を買って出たり、クラスの学級委員長に立候補したり?それは一度もないですね。目立ちたがり屋ではあるんですけど、人の前に立ちたいっていうよりは、自分の個性を貫き通したいタイプなんだと思います。
――そんな増田さんが、声優になりたいと思ったキッカケは何だったんでしょうか?高校生の頃、夜遅くまで勉強していたときに、たまたま深夜アニメを見て、それからどんどんハマっていきました。もともとゲームが大好きだったこともあって、おもしろいと思って作品を見ているなかで、声優さんの演技に鳥肌が立つことがあって、なんてカッコいいんだ!と思ったんです。それで自分も声優を目指そう、と。
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――ちょうど高校3年生、進路を決めるタイミングですよね。 “人生は一度きりだし、自分がカッコいい!と思える仕事をしよう”と考えて、決断しました。そこからは、すぐに専門学校を調べて、資料請求して、実際に体験入学して…って感じです。
――それまで、周りから「いい声だね」って言われることもあったんですか?いや、なかったですね…。あ、母は「あなたの声、カッコいいから声優に向いてるんじゃない?」って言ってくれました(笑)。母親の言葉が背中を押してくれましたね。
――いま改めて、声優のお仕事のどんなところが大変ですか?緊張感を持って、つねに仕事と向き合っているところです。発する言葉、一文字一文字、気を抜かず、納得のいくものを出して行きかきゃいけない。声優の仕事は同時進行でこなさなければならないことが多いので、集中力を高め、自分でオンオフを切り替えて、そういう意味では、器用にやっていく必要があると思います。
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人生観を180度変えた友との出会い
――では、声優のお仕事のどんなところに、喜びや楽しさをおぼえますか?いろいろあるんですけど、ひとつには、本音をさらけ出せるところかなと。
――そのこころは…?いまって直接会って話すこと以外にも、コミュニケーションの手段が増えましたよね。便利ではあるけれど、発言内容を誤解されたり、揚げ足を取られたりするケースもあるので、みんな自分の本音を打ち明ける場所がないんじゃないかなぁって思うときがあって。家族や友だちという親しい間柄でも遠慮しているような気もするし。
――確かに。本音で語り合うには、息苦しい世の中なのかもしれません。だけど、僕らは役の力を借りることによって、本気で語りあうこともできるし、ぶつかり合うことだってできるんですよね。こういうところに喜びを感じるのは、僕自身がコミュニケーションをとるのが得意な人間じゃないからかもしれないんですけど。
――そうなんですか?他人との距離の取り方が下手なんです。仲良くなると相手に依存してしまうというか…0か100か、みたいな。
――友だち関係は、狭く深くという感じですか?僕、仕事で出会った人とはプライベートで親しくならないように意識していた時期があったんです。距離の取り方が下手だということは自分でもわかっていたので、仕事だけの関係を保つことによって、慣れ合いにならないようにと線引きしていたんですけど…。
――ですけど、ってことは、その考えが変わった…?はい。性格がすごく合う方と出会ってしまったんです。
――ズバリ、そのお方というのは?山本和臣さんです。『美男高校地球防衛部LOVE!!』で共演して以来、すっかり仲良くなりました。防衛部はみんな仲良しなんですが、とくに和臣さんはフットワークが軽くて。「いま○○にいるよ?」「じゃあ合流する?」みたいな感じで、暇さえあれば一緒に遊ぶようになったんですよね。
――いい関係を築けているんですね。和臣さんと会ううちに、気の合った人とだけ…なんて最初から決めつけないで、いろんなタイプの人と仲良くなってみるのもいいかもって思うようになりました。おかげでどんどん交友関係が広がっていきましたね。まだ趣味と言えるほどじゃないですけど、去年、『地球防衛部』とかの撮影でお世話になったカメラマンさんに誘っていただいて以来、サバイバルゲームにハマっています。
――いままでの増田さんだったら…「サバゲーに興味ある?」って聞かれても、「楽しそうですね」って答えるくらいで留まっていたと思います(笑)。だけど、交友関係を広げたいと考えていた時期だったので、「興味あります!行きたいです!」って素直に伝えられたんですよね。
――増田さんにとって、大きな一歩のような…。そうですね(笑)。人生観が180度変わりました。
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お気に入りの家具と観葉植物に囲まれて
――休日はどんな過ごし方をすることが多いですか?僕にとってオフの日というのは、“前日に無理をしてもいい日”なんです(笑)。最近は、前日の深夜12時くらいから翌朝10時くらいまで、ずっとモンハンをやっています。だからオフの日は一日中寝ていることになるんですよね(笑)。
――きっと居心地のいい家なんでしょうね(笑)。そうなんですよ!(笑)高校生のときから憧れていたインテリアショップで家具を買いました。あと、観葉植物も飾っています。部屋の家具がこげ茶色なので、観葉植物の緑が映えて落ち着くんです。
――日頃から喉のケアも気になさっていると思うので、やっぱりお部屋には…ありますよ、空気清浄機が2台ほど(笑)。喉はあんまり弱いほうではないので、神経質になってはいないんですけど、ハウスダストには気を使っています。毎日、小まめに掃除をする人ならいいんでしょうけど、僕は基本ズボラなので、「頼む!家をキレイにしておいてくれ!」という感じで、空気清浄機に任せっきりですね(笑)。
――その自慢のお部屋に、友だちを招いたりすることもあるんですか?あります。家だとテレビゲームやカードゲームもできますしね(笑)。和臣さんもよく遊びに来るんですけど、「自由に出入りしたいから合いカギをくれ」って言われました(笑)。
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――趣味は料理だそうですが、自炊することもありますか?料理は好きですけど、そんなに凝ったものは作らないです。ひとりのときはパスタを作るくらいかな。友だちを家に招くときは簡単なおつまみを作ったりします。
――どんなおつまみを作るんですか?玉ねぎのスライスがめちゃくちゃ万能なんですよ。玉ねぎのスライスの上に、炒めた豚肉を乗っけてポン酢をかけたり、あるいは、シーチキン缶を盛ってごま油をかけたり。手軽に作れるのにおいしいのでオススメです!
――そういえば、家のなかでも帽子をかぶってるって本当ですか?はい(笑)。帽子をかぶっていると落ち着くんですよね。ゲームに集中するために、前髪が邪魔っていうのもありますけど。
――前髪をおさえるためなら、ヘアバンドでもよくないですか?(笑)家の中だから誰も見てないんですけど、“自分の家という舞台”で過ごしているという感覚なんですよね。僕を俯瞰して見ているもうひとりの自分がいて、「ヘアバンドはイケてないぞ!」って言うんです(笑)。
――じゃあ、部屋着もビシッと決めているとか?いえ、そこは普通のジャージです、着心地がいいので(笑)。