青色は食欲をなくす色として、ダイエット・減量などに用いられることが多いという。実際、青い色をした食品というのは例が少ない。

2015年10月19日、次のような写真付きのツイートが投稿され、話題となっている。

写真の正面には、ブルージーンズの色に限りなく近い、渋い青色の肉まんの店頭POP。「デニムまん」という商品名のようだ。手前には実物も見える。

「食欲をなくす色 NO.1 それは青色です」というコピーの吹き出しが強調されている。「攻めてるな倉敷...」というコメントも付いている。いったいなんだ、これは?

デニムは名産の一つだが、食べ物にするなんて......


デニムまん(画像提供:倉敷デニムストリート)

販売しているのは、岡山県倉敷市の美観地区にある「倉敷デニムストリート」。昨年11月オープン時に、倉敷名産デニムの青色にこだわって商品開発されたのが、「デニムまん」だ。

冒頭のツイートには、多くの声が寄せられている。

「デニム名産の一つだけど、それを食べ物にするなんて......」「食欲を無くす色No.1って売り出し方おかしいから」という感想もあったが、「食べてみたい」という声が圧倒的に多かった。

青い色はクチナシの花から......


デニムまんを割ってみると...(画像提供:倉敷デニムストリート)

そこでJタウンネット編集部では、販売元である「倉敷デニムストリート」に電話で聞いてみた。

販売担当者によると、お客さんは、好奇心の強い若者や子どもが多いという。ふだんは両親とほとんど会話がなかった中学生の男の子が、「お母さん、すごい色だよ」と久しぶりに話しかけてくれたと、母親から喜ばれたこともあったそうだ。家族とのコミュニケーションのきっかけづくりにも役立ったようだ。

お客さんからの質問の中で一番多いのは、「青い色はどうやって出してるの?」ということ。「クチナシの花にアルコールを加えて着色してます」と答えているそうだ。食用の染料なので、安心して食べられると説明しているという。

外観は思いきりブルーだが、「味は普通の黒豚まんです。おいしい、とよく言われます」とのこと。見た目はちょっとアレだが、中身はとびきりおいしいという意外性も、魅力かもしれない。

商品は他に、デニムソフト、デニムバーガーがあり、それぞれ好評だ。食欲をなくす青色・デニムカラーの食べ物で、倉敷はたしかに攻めている。


テイクアウトコーナーの店頭(画像提供:倉敷デニムストリート)