人気ブログ管理人、藤沢数希氏の男性向け恋愛ノウハウに女性から批判
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・恋愛工学なるもんは敬意のかけらもない点がヤバい。端的にいって人の尊厳のなんたるかを踏みにじってる。そういう行為は必ずハラスメントにつながる。
・あの界隈の「グダ(相手の女性が誘いを嫌がること)」とかそういう造語センスは、キモ面白いどころじゃなく、非人間的で不愉快きわまりなかった
・恋愛工学の語る「女性」には主体性が認められず、彼らの理論の中に収まるようにしか描かれず、しかもその理論は都合のいい「生物学的な」性欲しかベースにおかない。
・女性を攻略対象コンテンツ扱いし、容易にデートレイプ等の性暴力に繋がる酷いミソジニーの産物としか思えない。行き着く先はうつ病? テクニックに溺れては誰も幸せになれない
現在はこの一連の騒動もある程度沈静化しているようですが、ここで改めて、自身のブログで恋愛工学への疑問を呈したライターの青柳美帆子さんに、恋愛工学の問題点について聞いてみました。
「恋愛工学の一番の問題点は、デートレイプを推奨していることです。例えば、恋愛工学でもナンパ師界隈でも使われる用語の『グダ』。これは女性がセックスを一旦嫌だと拒否することを意味する単語です。彼らはグダに出会うと『女性はOKであっても一度は拒否するスタンスを取るものだから』という理屈で、グダを無視してセックスしようとします。そこには『相手は本当はどんなことを思っているんだろう』と考える思いやりや尊重がありません。ありえないですよ。『嫌だ』と思っている女性と無理矢理セックスするのはレイプです。しかもグダを崩すテクニックとして紹介されている『トモダチンコ』は、『男性器を露出して女に見せたり押し付けたりする技』なんですよ。男性器を押し付けると、結局女は好きになっちゃうし本能が目覚めちゃうって理屈だそうです」青柳さんの書いたブログには、恋愛工学の読者から反論もあったといいます。
「『ブスで非モテのアラサー乙』が一番多かったです(笑)。印象に残っているのは、『僕は過去に好きな人に必死になりすぎて振られてしまった。もう恋愛で失敗しないために恋愛工学を使っている』という反論です。彼にとって、恋愛の失敗=最愛の人に振られること。でも恋愛工学を使って他の女性と同時並行で関係を持つ、つまり浮気していることで、最愛の人に振られたらどうするんでしょう? 聞いてみたら、答えは『その経験を糧にして次の女性を探す』。それって本末転倒。一人の人に夢中になって見捨てられるのが怖いからって、相手や自分をないがしろにするのはバカみたいだなあと思いました」恋愛工学だけでなく、ナンパ師の動向についても日々ウォッチしているという青柳さんによると、「恋愛工学のメソッド自体はまったく目新しいものではなく、『ザ・ゲーム 退屈な人生を変える究極のナンパバイブル』『モテる技術』といったアメリカなど海外で流行したナンパハウツー本をそのまま流用している部分がほとんどです」とのこと。
「ただ、本家の『ザ・ゲーム』では、テクニックに溺れたナンパ師が相手の女性を人と思えなくなり、最終的にうつ病になったり、ナンパ師界隈のホモソーシャルでしか盛り上がれなくなったり、ナンパをビジネスとしてしか捉えられなくなったり……と破滅していく様子が描かれています。主人公は結局、テクニックが通用しない女性を好きになり、テクニックを捨てて彼女と付き合います。ナンパ師のブログを定点観測していると、まさにみんなそのどれかに進んでいく。恋愛工学はそういった『都合の悪い』部分、本質的な部分は省略して教えない。恋愛工学やナンパのテクニックは相手も本人も幸せにしません。その手法やアプローチには、やはり異議を唱えたいです」と青柳さん。
ネット上でちょっとした議論を巻き起こしている恋愛工学。あなたはどう思いますか?
(東本由紀子) 編集協力プレスラボ
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