映画などで「冤罪報道」生んだ文書 「平井事務所は一切関係ない」 百十四銀行が平井議員に謝罪 小川幹事長が定例会見「映画取材に全面的に協力」
2025/08/26 09:10政治資金パーティーの収支報告書の記載を巡り名誉を毀損されたとして、自民党の平井卓也衆院議員が映画監督の大島新氏と映画製作会社「ネツゲン」(東京)、瀬戸内海放送(KSB、高松市)を相手取った民事訴訟で、被告側が映画やニュースで平井氏の疑惑の根拠としていた文書について、百十四銀行(高松市)は25日、「当行がグループ会社宛てに作成したもので、平井事務所関係者の関与は一切ない」と自社の作成を公表した。
■銀行が記者発表
関係者らによると、2020年に開催が予定されていた平井氏の政治資金パーティーを巡り、百十四銀行は関連会社に購入を割り振ることとし、購入数や金額などを示した依頼書を社内の部署で作成して関連会社に送付した。
同銀行が25日記者クラブで発表した資料では、文書作成の理由について「グループ全体で取りまとめて調整を図ることが目的だった」と説明。その上で、「依頼文書が問題になっていることを認識したのは今年2月になってから。グループ内の内部調査で、グループ会社の職員が誤った認識から内部文書を持ち出し、取材に応じていたことが判明した」としている。
また、同銀行は事実関係が判明した後、平井議員に対して謝罪していたことも明らかにした。■大いなる関心
立憲民主党の小川淳也幹事長はこのほど行われた定例会見で、今回の民事訴訟に関して記者から見解を問われ、「個人的には大いなる関心を持って推移を見つめさせていただきたい」などと述べた。
会見では、あるメディアから「幹事長出演の映画では、平井議員が政治資金パーティーの収支報告書の記載を巡って名誉を毀損されたとして訴えているが、あの映画が冤罪(えんざい)報道につながったという報道もある。その受け止めを」との質問が出た。
これを受け、小川氏は「(映画の)取材には全面的に協力したことは事実だが、演出とか製作とか供給あらゆることに関与していない」とした上で、「全く個人的には大いなる関心を持って推移を見つめさせていただきたい、見守りたいと個人的には思っている。が、公職の立場上、本件に関して私は直接の当事者ではない」とも述べた。【これまでの経緯】
大島監督の映画「香川1区」(2022年1月公開)では、同銀行のグループ会社の社員が「パーティー券購入枚数は10枚なのに出席者を3人に制限してきた」と発言したのを引用、平井氏の政治団体が文書を作成したとの前提で、政治資金規正法違反に当たるとの疑惑を報じた。映画にも出演していた大学教授が同違反容疑で告発。KSBも映画上映から2年半たった24年8月、総選挙投開票のわずか2カ月前の夕方のニュースで映画と同様に平井氏の疑惑として扱った。
平井氏側は映画公開以降、一貫して関与を否定し、高松地検は今年1月、不起訴処分を決めた。訴状などでは、十分な調査をしなかったことにより、3年間「冤罪報道」で社会的な信用を毀損されたなどと主張している。
メモとして。