かつては駆除の対象だったヒグマやツキノワグマは、1970年代から1980年代にかけての調査により個体数の減少が懸念され、保護の対象となった。
しかし近年、全国的な規模で、熊が里に出没する例が確認されている。とくに都市におけるツキノワグマと人間の軋轢は「クマ類の生息する国では報告例がない」日本列島に特異な問題として認識されているとのこと。
この記事では、文化人類学者である著者が熊狩りに同行し、猟師の目から見える熊の姿を追体験していく。はじめは「ほら、あそこ」と教えてもらってもなかなか見つけられない熊が、だんだん山の中での熊狩りの雰囲気になじむにつれて見えてくるようになる。「熊はとにかく黒い。日に当たると光るほどに」
猟師によれば、熊それぞれに個性があり、「熊はこうする」と一概に言い切ることはできない。自分がいま追っている熊がどんな熊か、個々に向き合い相手をつかむしかない。天候や山の状態、里の変化に応じて熊の行動も変わる。空き家が冬眠の場になることもあるという。
熊狩りを終えた後は「熊ごはん」を食べるそうだ。
「祀りはする。生きてるもん殺してんで、祀りはしたらなあかん」「尊いもんを食べなあかん」
くわしくは、『世界』7月号で読んでください。
四国のツキノワグマについてのニュース
四国のツキノワグマ 少なくとも26頭の生息を確認
06月24日 10時31分絶滅のおそれが高いとされる四国のツキノワグマについて、四国森林管理局などは剣山とその周辺で少なくとも26頭が生息し、親子が4組確認されたという調査結果を発表しました。
四国森林管理局などは山の中に無人のカメラを設置するなどして、ツキノワグマの生息状況を把握する調査を2014年から行っていて、今月、去年の調査結果が公表されました。
それによりますと、去年4月から12月までにカメラを設置している徳島県と高知県の34か所のうち徳島県で12か所高知県で7か所で、少なくとも26頭の生息が確認されたということです。
いずれも今まで分布が確認されている剣山とその周辺で、今回の調査では親子も4組、確認されたということです。
環境省によりますと、クマの分布は全国では拡大傾向にあり、市街地へのクマの出没が課題となっていますが、四国では、剣山と周辺の限られた地域で分布し、絶滅の危険性が高いとされています。
調査結果について、四国森林管理局などは、「絶滅の危険性が高い個体群では繁殖が安定して行われているかが重要な情報となる。今回、複数の親子が確認され、個体数が少ない中でも繁殖が確認できた」としています。