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アガサ・クリスティー『ハロウィーン・パーティ(新訳版)』早川書房、山本やよい・訳

 

1969年、ロンドンのベッドタウンにあたるウッドリー・コモンという村。ハロウィーンの夜、地元の名士の館で子どもたちのためのハロウィーン・パーティが開かれ、学校の先生や村の女性たちが子どもたちといっしょに楽しんでいた。ところが、そこで殺人事件が起こる。当日ウッドリー・コモンに住む友人宅を訪れていた推理作家ミセス・オリバーも、そのパーティに参加していた。犯人のめぼしはつかず、ミセス・オリバーはロンドンの知人、名探偵エルキュール・ポワロに助けを求める。……

 久しぶりのアガサ・クリスティー、新訳版はとても読み易い。ロンドン郊外のうつくしい風景や、沈床庭園、イギリスの中産階級の暮らしぶり、そして人間模様。ヒッチコックの映画と、アガサ・クリスティーの小説は、英国文化の粋に触れさせてくれる娯楽作品だなと思います。

 1969年のイギリスが舞台なので、当時の若者風俗が、若い子の流行を醒めた目で見ている中高年世代のとらえかたで描写されているのも読みどころ。

 クリスティーの小説は人形劇みたいだと評されることが多いですが、人形劇的であることのよさが味わえる。登場人物の内面をねちねち描写することはないまま、その輪郭がくっきり伝えられ、しかも読んでいて「いるいる、こういう人」という分かり方ができて、そこから血肉のある人物を想像できるんですね。

 あと、ポワロとの対話で登場人物が語るセリフとして説明がなされるので、読み易いものになっている。

 解説を読むと、クリスティー作品を多く読んでいる方には新味に欠ける一品だったりするそうですが、私はアガサ・クリスティーの小説は指を折って数えられるくらいしか読んでいないので、ミステリーとして十分楽しめました。ふだんあまりミステリーは読まないのですが、アガサ・クリスティーはゆったり楽しめる良いものですね。

 

 2023年の映画「ベネチアの亡霊」(ケネス・ブラナー監督)は、この『ハロウィーン・パーティ』を原案とし、1947年のベネチアを舞台とした物語になっていました。ミシェル・ヨーが出演したりして、アジアン・ホラーの趣も備えたミステリーに仕上がっていました。原案をもとに作り上げられた別世界でしたが、『ハロウィーン・パーティ』の中に見いだされる要素が劇中にちらりちらりと見い出されて、ヒントをもらってるなというのは感じられます。脚本はマイケル・グリーン

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そして、ポワロといえば、NHKで放映された「名探偵ポワロ」。このシリーズでは『ハロウィーン・パーティ』も原作に忠実にドラマ化されてましたね。ポワロはいろんな役者が演じていますが、やはりこの「名探偵ポワロ」のデビッド・スーシェがいちばん、というか、私の場合はデビッド・スーシェの顔と熊倉一雄の声がセットになって、脳内にエルキュール・ポワロ像が刷り込まれています。このテレビシリーズはとてもよかったです。

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