【高橋弘樹vs京大名誉教授】完全解説!迫る南海トラフ・首都直下型地震・富士山噴火...国民半分が被災?国家機能は停止し300兆円の損失?安全な都市とは...【ReHacQvs鎌田浩毅】
6:20~
鎌田浩毅さん(京都大学名誉教授)
南海トラフ巨大地震で、大事なことが2つあります。
時期。
2035年±5年と言って、今から約10年後に必ずやって来る。
規模。
東日本大震災が20兆円の被害だったのに対し、次は290兆円。約300兆円。つまり(被害の規模は)15倍。
死傷者の数。
まず亡くなる人。
東日本大震災が約2万人(行方不明の人を含めて)。
次の南海トラフ巨大地震では30万の人が亡くなる。つまり15倍。
首都圏から九州の宮崎まで、被災人口は6800万人。
このデータはすごくしっかりしている。だけど伝わっていない。
9:20~
鎌田さん
(以下、富士山噴火の話)
次は大噴火なんですね。
これまでの地質学の歴史を調べると、30~50年に一度噴火していた感じなんですよ。それで丁度いいのね。
前回の1707年というのは、200年位休んでいるわけ。
沢山休むと、ド~ンと噴火するわけ。
つまり7回分位休んでいるわけ。
今回は1707年から300年でしょ。
そうすると、前回の休憩時間より5割増しなわけ。
だからマグマも5割増しで。
つまり次に噴火したら大噴火になるだろうと予測しているわけ。
(中略)
南海トラフ巨大地震でマグニチュード9.1という巨大地震が起きると、地震の揺れが(断層を伝わって)富士山を揺らすわけ。
富士山のマグマ溜まりは今、噴火スタンバイ状態なので、大きい揺れで次に噴火する可能性が高い。
MC(master of cerermonies, 進行役)の人
溜まっているのは分かっているのですか。
鎌田さん
それは分かっている。もうパンパンに溜まっている。
マグマ溜まりというのは、1000℃の真っ赤なマグマがパンパンに詰まっているわけね。そいつを揺らすと噴火するんだけれど、マグマの中に水(H₂0)が5%位入っているんですよ。水(H₂O)がギュウギュウに閉じ込められているわけ。
水は揺らすと(気体である)水蒸気になるわけ。
そうすると、500倍位、体積が増えるわけ。
マグマ溜まりにいられなくなるので、出口を求めて上に行くんですよ。
それで噴火する。
MC
揺れて水蒸気爆発が起きるんですか。
鎌田さん
そうそう。
水が水蒸気になるというのがどういうことかと言うと、サイダーとかビールには、二酸化炭素(CO₂)が溶け込んでいるじゃない?ギューギューに圧力を掛けられて。
そいつを揺らすと、溢れるでしょ。
大体、ビールを注ぐ時に揺らす人はいないじゃない。
つまりそれは過飽和状態で溶け込んでいる。
ねるぞう注
過飽和状態とは、その温度、その圧力で決定される溶解度より多く溶け込んでいる状態。
鎌田さん
今、富士山は同じ状況で、そいつを揺らした奴がいるわけね。
それは東日本大震災で、(2011年に)1回揺らしているんですよ。
東日本大震災は3月11日に起きて、その4日後に富士山の地下で地震が起きたのね。
だけど、この時は幸い噴火しなかった。でもスタンバイ状態が続いている。
次は今から10年後の南海トラフでしょ。
東日本(大震災の震源地)に比べると、(南海トラフ巨大地震の震源地は)富士山に近いんですよ。
ねるぞう注
東海地震は静岡沖で起きるだろうから。
鎌田さん
南海トラフ巨大地震が起きる。
その揺れが断層を伝わって富士山を揺らす。
そうすれば、もう今度は持たないな、と(思う)。
さっき言ったように、マグマは300年溜まっているから、前回(1707年)と同じように大量のマグマが出ようとしている状況に刺激を与えたら、これはやばい。
13:25~17:12
MC
そんだけ溜まっているマグマが噴火しちゃうと、どうなるんですか。
鎌田さん
火山灰と言うと、みんな「木の灰」みたいに(思うじゃない?)。
違うんですよ。ガラスの欠片なんです。
ねるぞう注
恐らく、二酸化ケイ素(SiO₂)だと思う。
二酸化ケイ素 - Wikipedia
鎌田さん
コップを割って粉々にして、ぶわっと撒き散らしたら、富士山の火山灰なんです。
ガラスの欠片だから、目や喉に入っても炎症を起こす。
つまり花粉症どころじゃない。
そういうことが江戸時代(1707年)には起きたわけ。(ガラスの欠片が)1か月舞っていたわけ。
それが一つね。
もう一つはね、平安時代に大量の溶岩が出たのね。
その時は溶岩だけを何日もドクドクと流したわけ。
(中略)
もし、富士山の南側に穴が空き、そこから溶岩が流れて来ると、東名高速道路、新東名高速道路、新幹線、これらを全部、溶岩が寸断する。
東西の物流が寸断されるわけです。
火山灰が降っても大変だし、溶岩が流れても大変というのが次の富士山噴火の予測なんです。
MC
東京まで火山灰は飛んで来る?
鎌田さん
飛んで来る。
MC
東京まで火山灰が飛んで来たら、インフラ(電気とか)、全部終了?
鎌田さん
はい(、そうです)。
地震と同じように、電気、水道、ガスが止まる。
火山灰がもっと厄介なのは、地震って一回起きたら、ガタガタと来て、無事を確認して片付けに入れるでしょ?
火山灰はドサッと残るから、そいつを捨てに行かなきゃいけないわけ。
つまり水で流すと、下水が全部漆喰(消石灰(水酸化カルシウム、Ca(OH)₂)を主原料とした塗り壁材)のように固まってしまうんですよ。
だから、スコップで袋に入れて、東京湾まで持って行かなきゃいけない。
MC
誰が持って行くんですか。
鎌田さん
人力。火山灰が降ると、電気が止まります。電気も水道も(火山灰で)汚染される。自動車もバスも地下鉄も電車も船も発電所も全部止まるんです。火山灰でタービンが詰まって、それで動かなくなるという意味では、ジェット機も止まります。だから物流は全部止まるんです。
MC
何週間位止まるんですか。1週間位ですか。
鎌田さん
1週間位ならいいけど、下手したら1か月ですよね。
MC
1か月なら...。
鎌田さん
だから首都圏3800万人が暮らせなくなるわけです。
そういうことが起きるわけです。
(中略)
富士山の噴火も首都の危機なんですよ。
17:38~18:58
富士山が噴火して火山灰が出た場合、どこに流れて行くかという話なんだけど。
MC
これが(火山)灰のmap(マップ、地図)か。
鎌田さん
そうです。火山灰の降灰予想。江戸時代の1707年に起きたのを想定して、次に何が起こるかと言うと、こういう感じなんですね。
(火山灰の降灰予想地域と降灰量がmapで示されている。)
横浜で10cm、東京で5cm。そういうイメージね。
そうするとね、この地域に2cmだから、自動車どころが生活できないわけ。
MC
2cmは結構な量ですね。
鎌田さん
うん。
1mmでも降ると、高速道路が止まるんですよ。つまりスリップするわけね。
だから、南関東全域が殆ど道路も使えなくなるという状況。
それで3日じゃなくて1週間、下手したら1か月だな、という予測なんですよ。
これはずっと富士山から西に延びるでしょ。
これが何かって言うと、上空に偏西風が流れている。jet stream(ジェットストリーム、ジェット気流)。火山灰が30000m上がると、全部東京の方に行くわけね。
ねるぞう注
火山灰が上空に30000m上がる。
その辺りに流れているjet stream(偏西風の一成分)が西から東に火山灰を運ぶ。
東京都やさいたま市、千葉市の方に火山灰を運ぶ。