最近いろいろ本を読んだので、読書メモをまとめてみました。ちょっと量が多くなったので、3回に分けて書いています。今回はその1回目です。
わかばちゃんとつくって、壊して、直して学ぶ NewSQL 入門
NewSQL のひとつである TiDB の概念や内部構造を、ハンズオン形式で学べる本です。「NewSQL」という言葉は聞いたことがあっても、具体的な仕組みまで理解している人は少ないと思います。そういう自分にとって、入門書としては非常に適した一冊でした。
また、マンガ形式で語られるシーンも多く、単なる “かわいい挿絵” にとどまらず、要点を押さえた説明になっている点も好印象です。理解を補助してくれる工夫が随所に見られます。
PowerShell ハンズオン
ちょうど PowerShell を学ぶ必要が生じたタイミングで、比較的最近出ていたこの本を購入しました。前半は文法の基礎をさっと解説し、後半では PowerShell を使った応用サンプル(音声ファイルの連結、Web スクレイピングなど)を多数収録しています。ただし、サンプルの内容はいささか高度で、純粋な初学者には敷居が高いと感じる部分もあります。
全体としては上級者寄りの構成で、前半の文法部分もあまり丁寧ではない印象ですが、必要なときに拾い読みしながら進めることで、当面は実務対応できそう、という体感です。
また余談ですが、Windows に標準装備されている PowerShell に対して、なかなか良書が見つからないジレンマがあります。欧米では比較的書籍があるようですが、日本語書籍は少ない印象です。Windows 環境での自動化手段としては、cmd、VBA、WSL の Bash、Python、Copilot などさまざまな選択肢がありますが、PowerShell の独自性も捨てがたいと思っています。
API デザイン・パターン
本書では、命名、リソース階層、部分更新、カスタムメソッド、長時間処理、集約操作といった設計視点から、バージョン管理、認証/検証、重複排除などの安全性・信頼性の領域までを、Web API 設計の原則・パターンという枠組みで体系化しています。特徴として、API 設計議論を “パターン” の観点で整理してある点が際立ちます。
理論だけでなく、具体的な API モデルやシナリオを使った説明を多く用いており、実践への橋渡しが意識されているのも良い点です。ただ、全体的に文章がやや冗長・くどさを感じる箇所があり、読み飛ばしができず集中力を要することもありました。レベルとしては基礎〜中級寄り。中級以上の開発者には目新しさが薄い部分もあるかもしれませんが、Web API を本格的に学びたい人には十分に価値がある本だと思います。
やさしい MCP 入門
良書であるという評判を耳にしていていつかは読みたいと思っていました。ただ、版元が倒産し絶版の可能性があると聞いて慌てて手に入れた本です。MCP(AI エージェントのデータアクセスを容易にする標準規格)について、基礎からビジネス活用、将来展望まで、豊富な図解を交えて直感的に理解できるようまとめられています。
生成 AI の背後にある技術に疎かった自分にとって、まさにうってつけの内容でした。IT エンジニア以外の領域、特に生成 AI を扱うビジネス担当者にもおすすめできる本だと思います。