
アドリア海に面した美しい街並みと、中世の面影を残す旧市街で知られるクロアチア。実は絶景だけでなく食文化も大きな魅力のひとつだということをご存じでしょうか。
この記事では、クロアチアを訪れたらぜひ味わいたい名物グルメを、前菜・メイン・デザートに分けて10品厳選してご紹介します。クロアチア旅行に初めて行かれる方はもちろん、グルメ目的で旅を計画している方も、ぜひ参考にしてみてください。
クロアチア料理の特徴
クロアチア料理の特徴は、国土の地理条件と都市ごとの歴史的背景によって、食文化がはっきりと分かれている点にあります。同じ国内でも、訪れる街によって味わえる料理の傾向が大きく異なるため、都市ごとにグルメを楽しむのがクロアチア旅行の醍醐味です。
アドリア海に面したドブロブニクやスプリト、ザダルといった沿岸都市では、地中海料理の影響が強く、新鮮な魚介類、オリーブオイル、ハーブ、トマトを使った軽やかな料理が中心です。グリルした魚やシーフードリゾット、オリーブオイルと塩だけで素材の味を引き出すシンプルな調理法が多く、日本人にも親しみやすい味わいが特徴です。
一方、ザグレブを中心とする内陸部では、オーストリアやハンガリーなど中欧の食文化の影響を受け、肉料理や煮込み料理が主流となります。豚肉や牛肉、ソーセージ、じゃがいも、パプリカを使った料理が多く、寒冷な気候に適したボリューム感のある家庭的な味付けが特徴です。
注文時のポイント
クロアチアのレストランでは、料理の量が日本より多めに提供されることが少なくありません。特にザグレブや内陸部の肉料理は一皿のボリュームが大きいため、前菜とメインを両方注文する場合はシェア前提で考えるのがおすすめです。
シーフード料理は「本日の魚(Catch of the day)」として日替わりで提供されることが多く、価格がメニューに書かれていない場合もあります。その際は、kg単位の価格か一皿あたりの価格かを必ず確認しましょう。
また、沿岸部では観光客向けメニューと地元向けメニューが分かれていることもあり、「おすすめは?(Which menu is your recommendation?)」と聞くことで、定番かつ失敗しにくい料理を提案してもらえることが多いです。
価格相場
クロアチアのレストランでの価格相場は、都市とエリアによって大きく異なりますが、首都ザグレブのカジュアルなレストランでメイン料理が14〜20ユーロ前後、前菜やスープは5〜8ユーロ程度が一般的です。
一方、ドブロブニクやスプリトなどの観光地では、同じ料理でも25ユーロ以上になることがあり、特に旧市街周辺は割高な傾向があります。コストを抑えたい場合は、旧市街から少し離れたローカルレストランを選ぶのがおすすめです。イストリア地方のトリュフ料理はさらに高価になり、パスタやリゾットでも30〜45ユーロ程度が一般的です。
予約の必要性
6月〜9月の観光シーズンにクロアチアを訪れる場合、ドブロブニクやスプリト、ロヴィニといった人気都市では、ディナータイムの予約はほぼ必須と考えておくと安心です。特に海沿いのテラス席や、評価の高いレストランは当日飛び込みで入れないことも多くあります。
一方、ザグレブや地方都市では、平日であれば予約なしでも入れる店が多いものの、週末や人気店を狙う場合は事前予約がおすすめです。
Googleマップや公式サイト、ホテルのフロントを通じて簡単に予約できるため、旅程が決まったら早めに押さえておくと、食事の選択肢が広がるので計画的に動くようにしましょう。
【前菜】クロアチアの名物グルメ3選

クロアチアの前菜料理は、新鮮な地元の食材を活かしたどの地域でも独自の風味があります。このセクションでは、クロアチアならではの前菜を3つ厳選してご紹介します。
タコのサラダ
クロアチア旅行でぜひ試していただきたい前菜のひとつが、「タコのサラダ(Salata od Hobotnice)」です。タコのサラダは、柔らかく茹で上げたタコを小ぶりにカットし、トマト、オリーブ、玉ねぎ、パセリなどの彩り豊かな野菜と和えます。仕上げには、クロアチアの名産品である香り豊かなオリーブオイルとレモン汁がたっぷりとかけられ、シンプルながらも深い味わいに仕上がります。この料理は、クロアチアの海沿いの都市であるドブロブニクやロヴィニといった港町のレストランで特に人気があります。価格の目安は、小ぶりのプレートで15〜20ユーロです。
生牡蠣
クロアチアのグルメを語る上で欠かせないのが、新鮮な海の幸をダイレクトに楽しめる「生牡蠣(Kamenice)」です。特にドブロブニク近郊のマリ・ストン(Mali Ston)は、国内有数の養殖牡蠣の名産地として知られています。この地域産の牡蠣は小ぶりながらしっかりとした旨味があり、アドリア海の綺麗な水質のおかげでクリーミーかつ濃厚な味わいが特徴です。
現地では、新鮮な状態の生牡蠣にほんのり塩味が効いたオリーブオイルやレモンをかけて食べるのが主流で、そのシンプルさが素材の美味しさを際立たせます。また、牡蠣には地元の白ワインが非常に相性が良く、特に「ポスピ(Pošip)」や「グラシェヴィナ(Graševina)」といったクロアチアワインと一緒に味わうのが人気の楽しみ方です。
ザゴリエスープ
「ザゴリエスープ(Zagorska juha)」は、ザグレブ近郊のザゴリエ地方で古くから親しまれてきた、伝統的なクリーム系スープです。寒冷な気候の地域で発展した家庭料理で、体を温めてくれる素朴でコクのある味わいが特徴です。マッシュルーム、ベーコン、玉ねぎ、じゃがいも、サワークリームをベースに煮込み、仕上げにパプリカやナツメグなどのスパイスで風味を整えれらています。
このスープは、ザグレブ市内の伝統的なレストランや郷土料理店で定番メニューとして提供されていることが多く、価格は3〜8ユーロ前後が目安です。寒い季節はもちろん、クロアチアの内陸文化を味覚で体験したい方におすすめの一品です。
【メイン】クロアチアの名物グルメ4選
クロアチア料理の魅力は、なんといってもメインディッシュにあります。豊かな海の幸や地元で育った肉類を使った料理は、どれもボリューム感があります。このセクションでは、クロアチアで味わうべきメイン料理を4つピックアップしてご紹介します。
パスタ
クロアチアのパスタ料理は、特にイストリア半島やアドリア海沿岸部を中心によく見かけられ、隣国イタリアの影響を受けながらも、より素朴で素材重視の味わいが特徴です。代表的なのが、イストリア地方の手打ちパスタ「フジ(Fuži)」です。短くねじった形状が特徴で、濃厚なソースとよく絡むため、肉の煮込みやトリュフソースと合わせて提供されるのが定番です。特に秋から冬にかけては、白トリュフや黒トリュフを使ったフジが名物となり、イストリア地方を代表する一皿として知られています。
また、沿岸部の都市スプリトやザダルでは、エビやムール貝、イカなどの魚介を使ったシーフードパスタも人気です。トマトベースや白ワインベースのソースが主流で、オリーブオイルとハーブでシンプルに仕上げるため、素材の旨味が際立ちます。日本人にも馴染みのある味なので、郷土料理をいきなり試すことに抵抗がある方にもおすすめです。価格は都市や内容によって異なりますが、一般的なパスタで15〜20ユーロ前後、トリュフ入りの場合は30ユーロ以上が目安です。
グヤーシュ
クロアチア内陸部を代表する伝統的な煮込み料理である「グヤーシュ(Gulaš)」は、ザグレブやクロアチア北部のザゴリエ地方で親しまれています。もともとはハンガリー料理が起源で中東欧諸国でも親しまれている料理ですが、クロアチアでも定着しています。
主な材料は牛肉や豚肉、玉ねぎ、パプリカ、じゃがいもなど。これらをじっくり煮込むことで、肉は柔らかく、スープには深い旨味とコクが生まれます。パプリカを効かせた赤いスープは見た目にも食欲をそそり、寒い季節や内陸部の厳しい気候でも体を温めてくれる一品です。クロアチアでは、グヤーシュをパンや付け合わせのじゃがいも、ヌードル(タリオリーニのような平打ち麺)と一緒に食べるのが一般的で、価格は一皿10〜18ユーロが目安です。
カツレツ
クロアチア料理の中でも、ザグレブを訪れる際にぜひ味わいたい一品が「ザグレブ風カツレツ(Zagrebački odrezak)」です。この料理は、オーストリアのシュニッツェルやイタリアのコトレッタの影響を受けつつ、クロアチア独自のアレンジが加えられたものとなっています。
他国のカツレツとは違い、ザグレブ風カツレツは、薄く伸ばして揚げられた豚肉や鶏肉の間にハムとチーズを挟んであることが特徴です。どのレストランでも比較的手軽に注文できるクロアチアのグルメですが、また、サラダやポテトを添えたプレートで提供されることが一般的で、15ユーロから25ユーロが目安です。
シュトゥルクリ
「シュトゥルクリ(Štrukli)」はクロアチアの首都ザグレブを中心とする地域で特に愛されている伝統料理です。この料理は、薄く延ばした生地の中にたっぷりのカッテージチーズやクリームを詰めたシンプルながらも心温まる一品です。焼いたものと茹でたものの2種類があり、いずれもクロアチアの家庭でよく作られています。茹でたタイプはしっとり柔らかく、焼いたタイプは表面が香ばしくパリッとした食感が楽しめます。価格は1人前5〜8ユーロ程度で、ボリュームがあるためシェアして食べるのもおすすめです。
【デザート】クロアチアの名物グルメ3選
食事の締めくくりには、クロアチアならではのデザートを味わってみましょう。このセクションでは、クロアチアの魅力が詰まったデザートを厳選して3つご紹介します。
クレムシュニテ
「クレムシュニテ(Kremšnita)」は、クロアチア料理を代表する伝統的なデザートの一つです。ふわふわのカスタードクリーム層とバリっとしたパイ生地の組み合わせが特徴で、首都ザグレブや北西部の地域で親しまれています。クレムシュニテはスーパーマーケットなどでも購入できますが、ローカルのベーカリーやカフェで出来たてを試すのがおすすめです。価格の目安は、5〜8ユーロが一般的です。
ロジャータ
「ロジャータ(Rožata)」は、クロアチア南部のダルマチア地方、特にドブロブニクで親しまれる伝統的なデザートです。プリン状のケーキで、表面にはカラメルソースがかかっています。主な材料は卵、牛乳、生クリーム、砂糖で、風味付けにオレンジやレモンのリキュールが使われることもあります。滑らかな食感と甘さ控えめのカラメルのほろ苦さが絶妙で、食後のデザートとして地元でも人気です。ドブロブニク旧市街のカフェやレストランで提供され、価格は1人前4〜7ユーロ程度です。
キャロブケーキ
クロアチアのデザートの中でも特にユニークな「キャロブケーキ(Carob Cake)」は、現地でぜひ味わってほしい一品です。キャロブとは地中海沿岸でよく栽培されているイナゴマメのことで、その豆を粉末に加工したものがケーキの主な材料として使用されています。キャロブは鉄分や食物繊維が豊富で、ヘルシー志向の方にもおすすめです。価格は4〜8ユーロが一般的です。
まとめ
クロアチアのグルメは、地域ごとに個性がはっきり分かれており、沿岸部では新鮮なシーフードや地中海風の軽やかな料理、内陸部では肉や煮込み料理など、街ごとに違った味わいが楽しめます。沿岸部はやや価格が高めですが、内陸部やローカルレストランを選ぶとコストを抑えつつ本格的な味を楽しめます。
これからクロアチアを訪れる方は、ぜひ今回ご紹介した名物グルメはもちろん、ご自身が気になったメニューを試しながら、現地のレストランやカフェを巡ってみてくださいね。
◇経歴
高校は日本国内の文部科学省グローバル教育指定校に通学。
高校卒業後、タイの国立タマサート大学に1年間正規留学。
その後、転入先であるチェコの国立マサリク大学で政治とメディア学を専攻。
イギリスの企業でマーケティングインターンを経験し、その後ジュニアマーケターとして採用され、英語での実務経験もあります。
◇資格
・TOEIC 800(高校2年次取得
・ IELTS 6.5(高校3年次取得
・ CEFR C1 (大学2年次取得)
◇留学経験
・アイルランド・ダブリンで2週間のホームステイ (高校2年次)
・タイ国立タマサート大学(1年間正規留学)
・チェコ国立マサリク大学(現在3年目で政治とメディア学専攻)
◇海外渡航経験
・25カ国訪問済み(例:ギリシャ、ベトナム、アルバニアなど)
・現地での留学やインターンシップの経験あり
・現在は30歳までに30カ国訪れることが目標
◇自己紹介
旅行が大好きで、異文化交流や新しい経験を大切にしています。これまでの経験を活かし、留学の良さを伝えていけたらと嬉しいです。