
アジアの名門大学「Natinal University of Singapore(シンガポール国立大学・NUS)」には、世界中から優秀な学生が集まります。
しかし、日本とは物価も学費も大きく異なるため、進学を検討する際には総費用を正確に把握することが欠かせません。
本記事では、シンガポール国立大学の学費を学部・大学院に分けて整理し、日本人留学生が利用できる奨学金やMOE補助金のポイントもまとめます。
留学にかかる負担と、費用を抑えるための選択肢を具体的に知りたい方はぜひ最後までご覧ください。
シンガポール国立大学(NUS)の学費はいくら?
シンガポール国立大学の学費は、日本の大学と大きく異なり、学部・大学院で大きな差があります。
まずは最新の学費水準を把握し、進学時の総額イメージをつかむことが重要です。
シンガポール国立大学の学費:学部
シンガポール国立大学の学費は「学部」と「出願者のステータス」によって変わります。
出願者のステータスは、シンガポール市民・シンガポール永住者・留学生(ASEAN圏内とそれ以外)・留学生でかつ政府の補助金に申請する者の5区分に分かれます。
学費は専攻によって幅がありますが、ここでは比較しやすいように、以下の条件で学費の目安を確認していきます。
工学部(Design and Engineering)の学費は日本円で年間約480万円となります。4年間の総額は約160,000SGD、つまり約1,920万円です。
物価が高いシンガポールでは生活費も大きいため、授業料と併せて全体の予算を見積もる必要があります。
表「工学部(Design and Engineering)の学士の学費」
| シンガポールドル | 日本円※ | |
| 1年間の学費 | 40,000ドル | 約480万円 |
| 最短で卒業するまでの学費 | 160,000ドル | 約1,920万円 |
※1SGD=120JPYとして計算(2025年11月時点)
参考「NUS Fees for Undergraduate Programmes」
シンガポール国立大学の学費:大学院
続いては大学院に進学した場合の学費について紹介します。
大学院の学費についても、出願者のステータスや学部、コースなどによって異なります。比較のために以下の条件で見ていきましょう。
工学系大学院(Design and Engineering)の学費は、日本円では年間506万円ほどで、2年間通うと約1,012万円になります。
研究設備が充実しているNUSでは、大学院の授業料が比較的高めに設定されています。
表「工学部(Design and Engineering)の大学院の学費」
| シンガポールドル | 日本円※ | |
| 1年間の学費 | 42,200ドル | 約506万円 |
| 最短で卒業するまでの学費 | 84,400ドル | 約1,012万円 |
※1SGD=120JPYとして計算(2025年11月時点)
参考「NUS Fees for Graduate Programmes」
日本の大学との比較
日本の国公立大学では4年間で約240万円の学費が一般的です。これに対し、NUSの学部学費は約1,920万円と、およそ8倍の負担になります。
さらに、物価の高いシンガポールでは家賃・食費・交通費が日本より高くなりやすく、学費に生活費を加えると総額が大きく膨らむ点は無視できません。
こうした負担を少しでも抑えるには、奨学金や学費免除に相当する制度を活用することが重要になります。
シンガポール国立大学の学費を抑える方法
「こんなに高い学費は払えない…」「シンガポール国立大学の受験はあきらめようかな…」そんな方も安心してください。
シンガポール国立大学は制度を活用することで負担を抑えることができます。
ここでは、日本人留学生が利用しやすい奨学金と、政府による補助金制度のポイントを整理します。
NUS独自の奨学金
NUSの学部向け奨学金の多くは、シンガポール市民や永住者を対象としており、日本人留学生が利用できる枠は限られています。
一方、博士課程の学生向けには複数の奨学金が用意されています。
中には学費免除に近い形で負担を軽減できるものもあり、研究志向の学生にとっては学費負担を大きく下げる手段になります。
例えば「NUS Research Scholarship」は博士課程向けの奨学金で、一定の条件を満たすことで月2,700SGD(日本円で32万円程度)の奨学金を受け取ることができます。
また、博士号候補生試験に合格した場合、支給額が500SGD(日本円で6万円程度)上がります。
参考「NUS Graduate School Scholarships」
MOE Subsidyプログラム(補助金制度)
シンガポール教育省(MOE)が提供する補助金制度は、学費の約半額が補助される仕組みです。
シンガポール市民には自動適用されますが、永住者と留学生は申請が必要です。
補助を受ける代わりに、卒業後は一定期間シンガポール国内で働く義務があります。
補助額のイメージとして学部生の場合、補助なしでは年間40,000SGDの学費が、補助ありでは21,500SGD/年に下がります。
実質的に半額の学費免除となるため、条件に合う学生にとって負担を大きく軽減できる制度です。
シンガポール国立大学とは
シンガポール国立大学(National University of Singapore:NUS)はいわずと知れた超名門校。
アジア屈指の教育・研究機関として世界的に高く評価されている、シンガポール最初の大学です。
Times誌が毎年発表している世界大学ランキングでは、世界17位・アジア3位にランクインしています。
日本トップの東京大学が世界28位であることをふまえると、その学力の高さがより一層わかるでしょう。
もともと天然資源に乏しかったシンガポールでは、独立当初から「国家の唯一の資源は人であり、その労働倫理である」という方針で教育へ投資してきました。
その結果、NUSでは最先端の研究設備が整い、多様な学生・研究者が世界中から集まる環境が形成されています。
公用語の一つが英語であることも、留学生が学びやすい理由の一つです。
シンガポール国立大学の入学条件
シンガポール国立大学はアジア屈指の難関校であり、入学基準は高く設定されています。
学部と大学院では求められる条件が大きく異なるため、それぞれ確認しておきましょう。
学部への入学条件
学部では、高校卒業時点での成績に加え、以下の3つのうち1つをクリアしていることが求められます。
もちろんそれぞれのテスト(AP・SAT・ACT)に足切りの点数が決まっており、いずれの試験でも好成績をとることが条件です。
英語の推奨レベルは「C1以上・IELTS6.5以上・TOEFL92-93以上」となっていますが、英語試験の提出は必須ではありません。
また、このほかに学部によって試験または面接が課される場合があります。
大学院の入学条件
大学院では「修士(研究)・修士(コースワーク)・博士」の3つのコースが提供されており、これらのコースや分野により入学条件は異なります。
工学系の修士(研究)の例では、以下のような書類や実績が求められます。
これに加え、面接がある場合もあります。倍率がとても高いため、試験結果で好成績を残しておくことが重要といえます。
シンガポール留学で生活費を抑えるコツ
シンガポールは物価が高い国として知られていますが、日常の工夫次第で生活費を抑えることは十分可能です。
学費に加えて生活費が重なるからこそ、無理なく続けられる節約ポイントを押さえておくと安心です。
①食費を抑える方法
屋台でも多くのミシュランを獲得しているシンガポールではおいしい食事を屋台でもお手頃な価格で楽しむことができます。
ホーカーと呼ばれる屋台街は大学周辺にもあるため、ぜひ活用しましょう。
②移動費を抑える方法
都市全体で公共交通機関が発達しており、MRT(地下鉄)とバスを組み合わせることで効率よく移動できます。
また、歩きやすい国を目指しているシンガポールでは、日陰の多い遊歩道も多く、徒歩移動も無理なく可能です。
➂住居費を抑える方法
生活費の中で大きな割合を占めるのが住居費です。シェアハウスや学生寮を選ぶことで家賃を大幅に抑えられます。
何より、一緒に住む仲間との絆が深まり、大学生活が充実すること間違いなしです。
➃週末の過ごし方を工夫する
シンガポールには、マリーナベイサンズやガーデンズバイザベイなどのきらきらとした観光地だけでなく、マングローブ保護林や美しく広い公園など、無料または低予算で楽しめる自然エリアも豊富です。
公園はサイクリングロードにもなっており、移動そのものがアクティビティになるのも魅力です。
週末の過ごし方を工夫すれば、娯楽費を抑えながらリフレッシュできます。
まとめ
シンガポール国立大学は世界トップレベルの教育環境を持つ一方で、学費や生活費は日本より高く、留学には明確な費用計画が欠かせません。
学部・大学院ともに授業料は高額ですが、奨学金やMOE補助金を活用すれば、負担を抑える選択肢が広がります。
特に補助金制度は学費を大幅に軽減できるため、条件に合うかどうかを早めに確認しておくことが重要です。
生活面でも、ホーカー利用やシェアハウスなどの工夫次第で出費を抑えることができます。
本記事の内容が、シンガポール国立大学への進学を検討する際の参考となり、無理のない留学計画づくりに役立てば幸いです。
①経歴
日本の公立中高を卒業後、理系の大学に進学。
現在は、タイの大学院に留学しています。
②資格
・TOEIC 805点
・IETLS Academic 6.0
③留学経験
・オーストラリア(2週間)→中学3年次にホームステイ
・タイ(1年)→修士課程に在学中
④海外渡航経験
長期でのんびりと滞在する旅行スタイルが好きで、シンガポール(1か月)、タイ(1年)、アメリカ(1か月)に滞在。
ほかにも、マレーシア、カナダ、オーストラリア、韓国、台湾、香港などを旅行しました。
⑤自己紹介
これまで長期の語学留学経験はなく、日本の公立中高に通いながら、ほぼ独学で英語を学んできました。英語を使うことで、世界中の最新の研究やデザインに触れる機会が増え、自分の視野が大きく広がったと感じています。特に東南アジアの都市が好きで、現在はタイの大学院で学んでいます。この経験を活かしながら、多くの方に英語を学ぶ楽しさや魅力を伝えていけたらと思っています。