ゾルトラークの話題を見て、いまでは当たり前になってしまったのに当時は画期的だったモノっていろいろあるよなと1990年代に思いを馳せたとき、たとえばキーボードには複数の大きなイノベーションがあったと思う。
OASYS Pocketのキーボードは、それまでキーストロークの大きさが重要だと思われていたところに、2mmを切るキーストロークでもクリック感があればOKだということを知らしめたという点で衝撃的だったらしい。そしてパンタグラフキーボード。僕が最初に知ったのはLibretto20だった。そのときは別にそれが特別だと思わなかったが瞬く間にノートPC界を席巻した(そういう意味ではゾルトラークとは違う)。
そのパンタグラフキーボードの特許を探していて、これかなと思えるものを発見した。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-H05-342943/11/ja
【公開番号】特開平5-342943
【公開日】平成5年(1993)12月24日
【発明の名称】押釦スイッチ
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願人】【氏名又は名称】アルプス電気株式会社
非常にわかりやすい図面。ただし未請求で、この頃はまだそこまで米国のプロパテント政策が意識されてなくて特許取得に積極的じゃなかったのか、それともこの発明の価値が評価されていなかったのか…
ちなみにバタフライキーボードの特許は富士通が出している
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-H09-190735/11/ja
【公開番号】特開平9-190735
【公開日】平成9年(1997)7月22日
【発明の名称】キースイッチ及びこれを有するキーボード
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願人】【氏名又は名称】富士通高見澤コンポーネント株式会社
こちらは前のアルプスの特許と比べると請求項の数も多いし気合が入っている。未請求なのが勿体ない気がしてしまう。アップルが2015年のMacBookで出してきたバタフライキーボードは完全にこれを踏襲した構造で、ただ2つのリンク機構を連動させる仕組みが洗練されていたり、スイッチがメタルドームになっていたりしていた。

