
朝の冷たさがまだ残る部屋で
窓ガラス越しに差し込む桃色の光を見たとき
あなたは、どんな気持ちになるだろう。
ゆっくりとほどける雲の隙間から
水面のように揺れながら流れ込む光を
あなたの目は、どんな色に映すのだろう。
ガラスに触れた指先の冷たさと
その向こうにある微かな温もり。
触れられない距離にあるものを
あなたは、どうやって心に迎え入れているのだろう。
テーブルのマグカップから立ちのぼる湯気が
桃色の陽だまりと混ざり合うこの静かな朝に
あなたは、誰を思い出すのだろう。
床に落ちた光の輪に手をかざすと
指の間をすり抜けていく柔らかな光が
「大丈夫だよ」と囁くように揺れたとき
その声を、あなたはどこで聞いたことがあるだろう。
世界がゆっくりと呼吸するこの一瞬
胸の奥でほどけかけた想いを
あなたは、そっと抱きしめてあげられるだろうか。