一滴すら絞り出せなかった言葉が、
ある瞬間、滝のように溢れ出す。
感性というフィルターに、
美しい蝶が舞い降りたかのような奇跡。
その瞬間、世界が色を変え、
言葉が命を宿す。
運命の糸は見えぬ手で結ばれる。
黄金の翅は陽光を纏い、
白い花弁に触れるたび、
春の吐息が舞い上がる。

蜜は甘い囁き、
香りは恋の記憶を呼び覚ます。
翅音は銀鈴の響き、
花弁は絹の指先で応える。
夜露に濡れたボタンは、
涙を秘めた乙女の頬。
アゲハチョウは風の求婚者、
その舞いは星々の踊り子。
月明かりが二人を包み込み、
影は詩となり、夜空に溶ける。
儚さと永遠が交わる瞬間、
それは五感で奏でられる恋の旋律。