どうも、なかやんです。
本日は、秋の味覚「柿」のお話です。
先日、実家に顔を出した際に、お土産で柿を頂きました。頂いた柿は種無し柿との事です。

皆さんも少し疑問に感じると思いますが。
「種がないのに、どうやって増えるんだろう?」
種がなければ新しい芽も出ません。なのに毎年たくさんの柿が店頭に並び、秋の風物詩として親しまれています。不思議ですよね。
そして同じように「種無し」といえば、スーパーでよく見かける「種無しブドウ」もあります。
じつは、この「種無し柿」と「種無しブドウ」、同じ「種無し」でも、でき方はまったく違います。
種無しブドウの仕組み:「ジベレリン処理」
まずはブドウから。
ブドウの場合、「ジベレリン」という植物ホルモンを利用して、人工的に「種ができないようにする」技術が使われています。
「ジベレリン処理」と呼ばれるこの方法では、満開の時期にブドウの花房をジベレリン溶液に浸します。これが1回目の処理です。この段階で花粉の受精を待たずに果実の成長を促し、結果として種ができない果実ができます。
さらに、果実を大きく育てるために、2回目の処理を行うのが一般的です。
このホルモン処理によって、自然界では起こりにくい「種無しブドウ」を安定的に生産できるようになったわけですね。
つまり、ブドウの「種無し」は人工的な技術によるものなのです。
種無し柿の仕組み:「品種改良」
一方で、柿の「種無し」はブドウとはまったく異なります。
柿の場合、薬品処理をして種をなくすわけではありません。これは、長い年月をかけた「品種改良」の成果です。
実は、柿には大きく分けて4つのタイプがあります。
- 完全甘柿(かんぜんあまがき)
受粉の有無に関係なく、常に甘い柿。代表的なのが「富有柿(ふゆうがき)」など。 - 不完全甘柿(ふかんぜんあまがき)
受粉の有無で甘さが変わるタイプ。種ができると甘くなります。 - 完全渋柿(かんぜんしぶがき)
種があっても渋いタイプ。干し柿などに利用されます。 - 不完全渋柿(ふかんぜんしぶがき)
受粉状態によって渋みが抜けるタイプ。
「種無し柿」はこのうち、完全甘柿の品種に多く見られます。代表的なのは「富有柿」や「次郎柿」、また「刀根早生(とねわせ)」などですね。
これらの品種は、受粉をしなくても自然と果実が実る「単為結果(たんいけっか)」という性質を持っています。つまり、受精しなくても実をつけるという特別な遺伝的特徴を持っているんです。
柿の増やし方:タネではなく「接ぎ木」
では、種がない柿の木はどうやって増やしているのでしょうか?
実は、「接ぎ木(つぎき)」という方法を使って増やしています。
これは、別の柿の木の枝や芽を台木(根っこのある木)に接合し、成長させることで、新しい木を作る技術です。
つまり、柿農家さんは「種から育てる」のではなく、「優良な木の一部をコピーする」ようにして増やしているわけですね。
バナナやパイナップルなども同じように、種ではなく「株分け」や「挿し木」などの方法で増やされています。これも同じ「無性生殖」の一種です。
この方法によって、味や形が安定した果実を毎年同じように収穫できるのです。
柿は「日本の果物」
柿は、実は日本原産の果物です。
古くから秋の代表的な果実として親しまれており、俳句の季語にも使われるほどです。
「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」という正岡子規の俳句でも有名ですね。
ビタミンCが豊富で、風邪予防や二日酔いにも効果があると言われています。
また、干し柿にすると保存性が高まり、冬の栄養源として昔から重宝されてきました。(なかやんも昔は良く干し柿を作った記憶が有ります)
まとめ
- 種無しブドウは「ジベレリン処理」という植物ホルモンを使った人工的な方法で作られる
- 種無し柿は「品種改良」によるもので、接ぎ木で増やしている
- どちらも見た目は似ているけれど、原理はまったく異なる
自然の仕組みと人の知恵が組み合わさって、今では手軽に「種無し」の果物を楽しめるようになりました。
秋の味覚を味わいながら、そんな植物の不思議に思いを馳せてみるのも、ちょっと楽しいですよね。


柿は美味しく頂きました。種は入って無いですね(笑)
では、おやすみなさいzzz