最近は参政党の躍進と高市政権の横暴で、欧米のポピュリズム研究に焦点が当たっているね。今日のTwitter、上にあげた二つの記事の引用ツイート・感想ツイートを何件見たか。
最初の記事はフランス在住の哲学研究者がフランスの右派ポピュリズム政党・国民戦線の躍進を分析したものだ。
こういう記事を読んで、言いたいことがないはずがない。当然だよね。いや、マジで何のためにあそこまでしたんやって話になるからね。
いったん雑に著者の主張を要約してみてから、好きに意見を言ってみようと思う。
1. 「労働者が極右を支持する」という言説は過大評価である
2. 社会の最下層は極右を支持しない
3. 「左派から極右への乗り換え」というナラティブは実態から乖離している
4. 「周縁のフランスが極右を支えている」という言説はあまりに実態を単純化しすぎている
5. 極右を支えているのは「自分たちは上、すなわち国家やエリートに支配されているが、最下層ではない」という「三角形意識」である。
6. 彼らの不満は「経済か文化か」という単純な二分法では説明できない(これは極右研究の引用)
7. 移民との競争意識は「雇用」よりも「住宅・給付・教育」といった生活基盤の取り合いに集中している
8. 孤立による投票ではなく、むしろコミュニティ全体が支持しているからこその支持が増えてきている
9. 国民連合の本質は「正常化」と「過激性」を同時に追求する二面戦略である
10. 一定の経済資本を保持しながらも文化資本において劣位にあるからこそ文化的エリートに敵意が向かう
11. 左派は極右のレイシズム的側面を過小評価してはいけない
大体こんなところだろうか。意見言ってこう。僕は参政党支持者でも首都のど真ん中の人しか見てないから、偏ってるとこはあるかもだけど。
1. 「労働者が極右を支持する」という言説は過大評価である
むむむ。たしかに、意外とエリートが多いんよな。ちゃんと大学出てきて、日経新聞とかをずっと読んできましたみたいな。オールドメディアの欺瞞に気づいたみたいな話をされるんだけど、それって新聞をちゃんと読んできたって話でもあるからね。年長の世代は特にそう。鈴木大介『ネット右翼になった父』にネトウヨになった父親が好奇心旺盛で知識欲が高かった、という話が書いてあったけど、この層は参政党にもいるんだよな。流行りに敏感な小金持ちみたいな人、ってパターンがデカいマスとして居がちな気がする。それと一貫して自民党を支持してきた根っからの右派みたいな人。こういう人は全然労働者! って感じじゃないだよな。
ただし、記事でも述べられている通り、やっぱりある程度労働者が支持してるって側面はあるんじゃないかなあ。特に若い党員にはプロレタリアートっぽい人が多かった気がしてる。党員の人って年取っている人が多いから、僕が見てきた中ではエリートが目立っていたのかもしれない。ゆるやかに支持している若者ってのはプロレタリアートっぽい人が多いんじゃないかなあ。
2. 社会の最下層は極右を支持しない
俺これは微妙なところだと思ってて、やっぱりある程度、票取られてますよ、参政党に。生活保護とか障害年金とかとらずに、病院に行かずに頑張っている最下層の人っていっぱいいるわけだよね。そういう人は参政党を支持するのが自然なんじゃないかなあ。僕があった中にもいたんだけど。適切に福祉とかにつながれている人も怪しいけどね。いや無視できないくらい票持ってかれているとは思うよ。ただ、それが主な支持層かと言われたらそうではないし、最下層の集団の中で参政党がマジョリティかと言われたらそうでもないと思うので、そういう意味ではこの人の言っていることは正しいかな。
3. 「左派から極右への乗り換え」というナラティブは実態から乖離している
これはほぼ同意かな。さっき話した参政党を支持する最下層の人というのも、別にもともと共産党やれいわ支持だったわけじゃないと思うし。普通になんとなく安倍支持で、そこから流れてきたって人がほとんどじゃないか。ただ、ある程度、れいわ支持層が参政党に取り込まれるみたいなことは起きているのも事実だとは思うけどね。れいわ支持者のコミュニティ見に行ったらコメントが完全に参政党化してて、びっくりしちゃったことがあって、ああいうことはいろんなところで、起きているだろうな。
4. 「周縁のフランスが極右を支えている」という言説はあまりに実態を単純化しすぎている
せやな。
5. 極右を支えているのは「自分たちは上、すなわち国家やエリートに支配されているが、最下層ではない」という「三角形意識」である。
これはほんまにそう。さっきの参政党を支持する最下層の人の話もそうだけど、やっぱり「自分は病気じゃない」「生活保護を受けるなんてことはあってはいけない」みたいな意識はすごく感じたんよな。最下層じゃないってのが重要なんだよな。参政党の人って普通に自己責任論者だしな。弱い立場にいる人は根性が足りないみたいなね。最下層では決してないよね。
6. 彼らの不満は「経済か文化か」という単純な二分法では説明できない(これは極右研究の引用)
いや、これは僕も反省やな。陥りがちだね。すみませんでした。
国民連合の強みは、移民問題を税金、社会保障、治安、教育といった幅広い領域に結びつけることにある。聞き取りのすべてで、程度の差はあれレイシズム的な語りが確認されたが、そこで繰り返し登場したのは「職を奪う移民」ではなく、「働かずに給付を受ける移民」というイメージであった。
これ参政党も同じなんだよなあ。何の話題になっても移民の話するからね、あいつら。教育現場で中国人は態度が悪いだとか、反日教育を受けているから戦争が起きたら日本に歯向かってくるだとか。新宿区の外国人比率と犯罪率がどうのだとか。当然外国人生活保護にめちゃくちゃ怒っているしね。たぶんこの調査で聞かれた「レイシズム的な語り」ってそういう感じだったんちゃうかなあ。
7. 移民との競争意識は「雇用」よりも「住宅・給付・教育」といった生活基盤の取り合いに集中している
雇用の話、逆にマジで聞かなかったね。そもそも支持している層と移民が就く現場が違いそう。でも参政党によくいる現場職の人とかは移民と仕事してるんだよなあ。移民は使えないみたいなこと言ってた気がする。でもあくまで、移民が同じ職場にいると嫌って話で、自分の仕事を奪っているという話じゃないんよな。やつらの語る移民は、無能で粗暴なイメージだから、仕事が奪ってくる感じではないんよね。
8. 孤立による投票ではなく、むしろコミュニティ全体が支持しているからこその支持が増えてきている
今回の爆発的な参政党支持、高市支持の伸びの正体はこれなんだろうね。党員も最近職場で参政党の支持者が増えたって喜んでたしな。参政党の話よくしているらしい。
9. 国民連合の本質は「正常化」と「過激性」を同時に追求する二面戦略である
参政党の話って半分くらいまともだったりするんだよな。反グローバリズムとかね。僕は参政党のグローバル資本への批判に関しては何も反対するところはないね。残りの半分で陰謀論チックな話をするのが参政党なんだけど。
10. 一定の経済資本を保持しながらも文化資本において劣位にあるからこそ文化的エリートに敵意が向かう
これ日本だと微妙な気がする。そもそも左翼エリートの文化資本を本当に資本だと思っているかは怪しいと思うんだよな。日本では尊敬されてないよ。左翼は。まあでも経済資本を保持しているから怒りが富裕層にいく理由はないんだって話は全くその通り。富豪に怒りが向かない代わりに日常で不快な人を排除したくなるんだろうな。まあでも本当の安定している層とはまたちょっと違うというのもポイントなんだよな。ホワイトカラーの正社員みたいな人はまだ参政党にはいかないんじゃないかなあ。僕の職場でも参政党の話はできない感じするしね。
11. 左派は極右のレイシズム的側面を過小評価してはいけない
ま、もちろんね。ていうかな、やっぱりヘイト動画が一番あかんわ。あいつらヘイト動画の話しかせえへんからな。あんなのばかり見てたらそらそうなるよ。いや、ちょっとあの動画なんとかしないとな。TikTok、YouTube、ツイッターが憎いよ。
もうこんな時間か。眠いんで寝るわ。おやすみー。